映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

彼岸花  小津安二郎

2009-06-10 21:02:00 | 映画(日本 昭和34年以前)
人間ドックの結果を見て、あまり血圧が高くならないような映画を見た方が身のためかと思った。
小津作品をみる。彼にとって最初のカラー作品。ストーリーはいつもどおり結婚に伴う親と子の心のふれあいの話。ワンパターンで何も感動がないが血圧も高くはならない。

商事会社の常務佐分利信は、田中絹代を妻に持ち二人の娘と暮らしている。ところがある日一人の青年佐田啓二の訪問を受ける。どうやら長女有馬稲子と同じ会社の青年のようだ。彼はいきなり自分の転勤もあり、娘さんを一緒に連れて行きたいので結婚したいと言われ戸惑う。。。。
ここに京都の親戚浪花千栄子、山本富士子の親子、佐分利の学生時代の友人笠智衆とその娘久我美子が絡んでいく。新幹線ができる前の時代で今と時代背景が大きく違う。田中絹代はほとんど着物を着ている。京都の親子もずっと着物を着ている。このころはまだ着物を着ていた人が多かったのであろう。でもこれはこれでいい気がする。今の時代着物で通したら、さぞかしかっこいいんじゃなかろうか?

小津のストーリーはワンパターンに見えるが、少しづつ組み合わせを変えている。結婚に対して娘が積極的なパターンと親が積極的な2パターンに分かれる。しかし、どれもこれも似たり寄ったりである。最近は聞かれなくなった重役と言う言葉がある。死語になった気もする。でもその役には佐分利信ほど似合う役者もいないであろう。ここでもいい味を見せる。あとはどうってことないなあ。

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