映画「やわらかい生活」は2006年の寺島しのぶ主演のドラマだ。
絲山秋子さんの原作映画化の「ばかもの」を先日コメントした後、勢いで見てしまった。
大卒総合職からドロップアウトした女性に焦点をあてて、精神に異常をきたしながら東京の猥雑な町蒲田で生き続ける生きざまにスポットライトをあてる。
寺島しのぶ演じる35歳のヒロインは大田区蒲田に一人暮らしで住んでいる。すでに両親が亡くなっている。それをきっかけに総合職で勤めた一流企業を退社した。出会い系サイトで知り合った中年男と痴漢プレイを楽しんだり、立ち上げたサイトにアクセスしてきたうつ病のヤクザ(妻夫木)とタイヤ公園で会ったりしている。
両親の7回忌に福岡に帰った。そこには博多弁の親戚の男(豊川悦司)がいてやさしくしてくれた。
蒲田を徘徊していた時、選挙演説をしていた男に声をかけられた。彼は早稲田大学の同期で、都議会議員に立候補しようとしている。2人で飲みに行った。昔話に花を咲かせ、彼女の家に向かったが、どうもEDのようだ。そんな何人かの男たちと他愛のない付き合いをしている時に、福岡の親戚の男がコテコテのアメ車に乗って上京して彼女のアパートを訪れるが。。。。
ストーリーはどうってことない。緩急もない。
廣木隆一監督は「ヴァイブレータ」で以前寺島しのぶと組んだが、同様にまったりしている映画だ。新宿と和歌山の新宮を舞台にした映画「軽蔑」の時もそうだったが、長まわしが好きな監督である。見ようによってはどうでもいいシーンを長い沈黙も含めて、長まわしで撮る。一つだけ違うのが寺島のヌードシーンがないことだけであろう。でもこの映画での寺島はいつもよりきれいに見えるのはどうしてかな?
大学出の女子総合職が話題になった時期もあった。今はどうなっているのやら。それでも銀行あたりは女性支店長が増えてきた気もする。キャリアと思しき雰囲気の人もいるが、おばちゃん風の支店長もいる。この映画で寺島しのぶ扮する主人公が、自分と一緒に入って頑張ってきた総合職の女の子が911で死んじゃったと独白する場面がある。設定とはいえ、あのときも銀行の人ずいぶんと亡くなったなあ。
作者絲山秋子さんの履歴を見ると、この主人公にダブっているところがある。自分を描写する感覚で作っているので自然体なのかもしれない。でも起伏が少ない。
蒲田という街は猥雑なところである。ヤクザも多い。その昔国鉄蒲田駅から京浜蒲田に歩くのはちょっと怖かった。その蒲田を商店街を中心になめるように撮っていく。松竹のスタジオもあったし、以前はテレビの刑事物のロケによく出ていたものだ。
高校時代、大田区から通っていた友人が多く何かというとコンパは蒲田でやった。すでに時効であるが、高校時代からよく飲み歩いていたものだ。みんな寛容なんだろう。当時池上や蓮沼あたりの友人も多かったが、京浜蒲田から先の糀谷とか羽田あたりからきている友人もいた。蓮沼と糀谷といえば全く対照的だ。片や住宅街で片や日本経済を支える中小零細企業の工場街だ。そんな対照的な町に住む連中が蒲田で集う。
そういう昔を懐かしく感じながら、他愛のない映画を見ていた。
絲山秋子さんの原作映画化の「ばかもの」を先日コメントした後、勢いで見てしまった。
大卒総合職からドロップアウトした女性に焦点をあてて、精神に異常をきたしながら東京の猥雑な町蒲田で生き続ける生きざまにスポットライトをあてる。
寺島しのぶ演じる35歳のヒロインは大田区蒲田に一人暮らしで住んでいる。すでに両親が亡くなっている。それをきっかけに総合職で勤めた一流企業を退社した。出会い系サイトで知り合った中年男と痴漢プレイを楽しんだり、立ち上げたサイトにアクセスしてきたうつ病のヤクザ(妻夫木)とタイヤ公園で会ったりしている。
両親の7回忌に福岡に帰った。そこには博多弁の親戚の男(豊川悦司)がいてやさしくしてくれた。
蒲田を徘徊していた時、選挙演説をしていた男に声をかけられた。彼は早稲田大学の同期で、都議会議員に立候補しようとしている。2人で飲みに行った。昔話に花を咲かせ、彼女の家に向かったが、どうもEDのようだ。そんな何人かの男たちと他愛のない付き合いをしている時に、福岡の親戚の男がコテコテのアメ車に乗って上京して彼女のアパートを訪れるが。。。。
ストーリーはどうってことない。緩急もない。
廣木隆一監督は「ヴァイブレータ」で以前寺島しのぶと組んだが、同様にまったりしている映画だ。新宿と和歌山の新宮を舞台にした映画「軽蔑」の時もそうだったが、長まわしが好きな監督である。見ようによってはどうでもいいシーンを長い沈黙も含めて、長まわしで撮る。一つだけ違うのが寺島のヌードシーンがないことだけであろう。でもこの映画での寺島はいつもよりきれいに見えるのはどうしてかな?
大学出の女子総合職が話題になった時期もあった。今はどうなっているのやら。それでも銀行あたりは女性支店長が増えてきた気もする。キャリアと思しき雰囲気の人もいるが、おばちゃん風の支店長もいる。この映画で寺島しのぶ扮する主人公が、自分と一緒に入って頑張ってきた総合職の女の子が911で死んじゃったと独白する場面がある。設定とはいえ、あのときも銀行の人ずいぶんと亡くなったなあ。
作者絲山秋子さんの履歴を見ると、この主人公にダブっているところがある。自分を描写する感覚で作っているので自然体なのかもしれない。でも起伏が少ない。
蒲田という街は猥雑なところである。ヤクザも多い。その昔国鉄蒲田駅から京浜蒲田に歩くのはちょっと怖かった。その蒲田を商店街を中心になめるように撮っていく。松竹のスタジオもあったし、以前はテレビの刑事物のロケによく出ていたものだ。
高校時代、大田区から通っていた友人が多く何かというとコンパは蒲田でやった。すでに時効であるが、高校時代からよく飲み歩いていたものだ。みんな寛容なんだろう。当時池上や蓮沼あたりの友人も多かったが、京浜蒲田から先の糀谷とか羽田あたりからきている友人もいた。蓮沼と糀谷といえば全く対照的だ。片や住宅街で片や日本経済を支える中小零細企業の工場街だ。そんな対照的な町に住む連中が蒲田で集う。
そういう昔を懐かしく感じながら、他愛のない映画を見ていた。