映画とライフデザイン

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映画「白ゆき姫殺人事件」 井上真央

2014-04-02 14:51:02 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「白ゆき姫殺人事件」を映画館で見てきました。
湊かなえの原作ということで関心を持ち、ツイッターでニセ情報が蔓延するという現在でありがちな状況が描かれているということで映画館に向かいました。全般的にまとまっている印象を受けた。主人公を演じる井上真央は着々と大女優への道を歩んでいる気がする。

国定公園・しぐれ谷で誰もが認める美人OLが惨殺された。全身をめった刺しにされ、その後火をつけられた不可解な殺人事件を巡り、一人の女に疑惑の目が集まる。彼女の名前は城野美姫(井上真央)。同期入社した被害者の三木典子(菜々緒)とは対照的に地味で特徴のないOLだ。

テレビ局でワイドショーを制作する赤星雄治(綾野剛)は、彼女の行動に疑問を抱き、その足取りを追いかける。取材を通じてさまざまな噂を語り始める、美姫の同僚・同級生・家族・故郷の人々。「城野さんは典子さんに付き合っていた人を取られた……押さえていたものが爆発したんだと思う、あの事件の夜」「小学生の頃、よく呪いの儀式をやってたって。被害者の殺され方が呪いの儀式と同じでしょう?」「犯人です、間違いありません!」。テレビ報道は過熱し、ネットは炎上。噂が噂を呼び、口コミの恐怖は広がっていく。果たして城野美姫は残忍な魔女なのか? それとも──。(作品情報より引用)

黒澤明監督作品「羅生門」は1つの事実に対して当事者3人が証言するという形をとる。しかし、立場の違う3人はまったく違う話をする。どれが本当かわからない。全部違うかもしれない。少し違うがあの映画のことを思い出した。

テレビ製作会社の契約社員である赤星がネタを探していたところに旧知の被害者の同僚である一人の女性から連絡が入る。殺害されたあと、城野という女性が行方不明になっている。きっと彼女が犯人ではないかと同僚がテレビディレクターに告白するところからスタートする。テレビディレクターは絶好のネタとばかりに次から次へと取材を重ねる。しかも彼はツイッター好きで常に事件に関する情報をつぶやいている。冤罪をつくるのは、犯人確保で点数をあげたい警察だけかと思っていたけど、マスコミとネットのガセネタがきっかけということもあるかもしれない。
最初はそれぞれのインタビューを映し出す。同僚が5人でてくる。
美人OLが主人公が好きだった上司を奪ってしまった事実、最近被害者の高級ペンが盗難に遭っていることや事件の日主人公美姫が最寄駅に向かって走っている姿が目撃される話が出てくる。そのあとで学生時代の同級生がそんなことするわけないよというが、小中学校時代イジメを受けていた彼女は放火事件にも絡んでいるし、恨みを持って犯行に及ぶ可能性があると示唆する。その間、再現フィルムには登場するが、主人公は出てこない。1時間以上この状態が続いた後で初めて井上真央の登場である。それまで行方不明なのでいったいどうなったんだろうかと思っていた。
こういうじれったさがいい。

他の誰かが犯人である可能性は一切言わず、彼女が犯人である可能性が強いことをこれでもかと言い続ける。
そして彼女の独白が進む。。。

原作未読了の自分からすると、どういう展開になるの?という感じだったが、ちょっとあっさりかな?という印象だ。でも現代を象徴する話で楽しめた。

この映画を見ていくつかのことを連想した。
まずは袴田事件である。なんと50年近く服役していた死刑囚である被疑者が先日釈放された。地裁の発表を聞くと、いかにも警察による捏造という気がする。驚いたのはその後である。なんと一家殺人で一人だけ別の場所に住んでいて難を逃れた長女が被疑者釈放直後に亡くなっているのである。事件後彼女が現場で証言をしていると聞く。警察は事件性はないと言っているが、本当?警察は病院に搬送していないという。これってなんか変だよね。この映画の展開に似ていると思ったのは自分だけではないだろう。今回の裁判長は自分の地元中学、高校の先輩でこれまでも東京地裁で有名事件を裁いてきた。地検は不満を表明したというが、裁判長の決定を応援したい。

もう一つはS細胞の問題だ。最初細胞の存在が発表がされた時は、これでもかというくらいK嬢はもてはやされた。ところが、あっという間の転落である。ネット上、マスコミの彼女に対する仕打ちは痛々しいくらいだ。しかも、以前提出した論文その他も徹底的に調べられたたかれている。本当に怖い。弁護士をたてて反論しようとしているというが、やっぱり目立つのってよくないことなのね。つくづく思う。

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