山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

甲斐の姫君を探しに行くが・・・敗退  平成31年3月31日

2019年04月01日 | 花・花・花
 平成も今月で終わりである。新しい年号は『令和(れいわ)』と名付けられた。

 甲斐の姫君カイコバイモは私の知る範囲では山梨県に3ヶ所の自生地がある。そのうち最も有名なのが思親山で、ここは静岡県との県境になっており静岡県では天然記念物に指定されており採取も移動も売買も禁止されている。今年から山梨県でも希少野生動植物種保護条例の指定種に承認され保護されるようになった。数年前に得た情報であるが他の場所でも目撃したとの話を聞き、おおよその場所を聞いたので探しに行ってみた。カイコバイモは基本的には広葉樹林帯の林床に咲くが植林帯と混合したような場所にも生育する。周辺にはカタクリが生育していることが多いので、今回はカタクリの葉を目安にして探してみたいと思う。


    伐採された急登の植林帯を登る。


    平らになったところは広葉樹林が残っていた。


    その林床にはカタクリの葉が出ていた。こんなところに居るはずと探すが見当たらない。


    さらに植林帯の尾根を進む。


    綺麗に下刈りされたスギ・ヒノキ植林帯。


    本日予定していた最高点。伐採されていて眺望が良い。


    七面山から十枚山に至る山並


    七面山のナナイタガレ。真後ろにチラリと見えるのは笊ヶ岳と思われる。


    雲が晴れて富士山が見えてきた。

 稜線上でカタクリが生えていた場所は2ヶ所あり、いずれも広葉樹林とスギ・ヒノキの混在する場所だった。かなり念入りに探したつもりだったが残念ながら小葉も含めてカイコバイモは見つからず撤退となる。


    土手に咲いていたタチツボスミレ


    こちらはアカネスミレ

 場所が近かったのでついでに思親山に立ち寄りカイコバイモを見て回る。


    咲いてます。甲斐の姫君。


    まだ咲き始めたばかりのようだ。


    可愛らしい甲斐の姫君


    同じ株、別角度から。


    お顔を拝見。

 思親山の甲斐の姫君はまだ咲き始めたばかりで一部の場所でしか咲いていなかった。数はあまり変わっていないように見受けられるが咲かなくなってしまった場所もあった。また、登山道を外れた場所の踏み跡がずいぶんと目立って来ていた。花が有名になったうえに曲がりくねった細い林道さえ登ってしまえば比較的簡単に出会える花だけに、訪れる人が多いのだろう。

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アズマイチゲ咲く 敷島カタクリロード  平成31年3月30日

2019年03月31日 | 花・花・花
 まだ時期が早いだろうし、空模様もいまひとつでたぶん咲いていないだろうと思うアズマイチゲだが、日没までまだ少し時間があったので林道の奥まで車で乗り付けてカタクリの生える小道を散策してみた。


    伐採作業のため作業道が拡大され一時は激減したカタクリだが昨年よりも目に見えて葉の数が多くなっている。


    まだ花は咲いていないが、葉の割に花芽が少ない。しかし増えてくれたことは良いことだ。


    アズマイチゲが咲く場所を訪れると・・・もう咲いている。


    葉がまだ十分に展開しておらず、咲いたばかりのようだ。


    周辺の木がだいぶ伐採されて斜面が乾燥化しつつあり、心配していたが今年もしっかりと咲いてくれた。


    嬉しい。


    少し離れた場所はまだ蕾だったが、数が少し増えていた。


    タチツボスミレ


    気の早いイブキスミレが咲き出していた。

 カタクリはまだ2~4週間先になりそうだ。ほとんど知られていないこの場所は2~3年前から大規模な伐採作業が行われてだいぶ環境が変わってしまった。作業道拡張作業でカタクリだけでなくアズマイチゲやイチリンソウもだいぶ減ってしまった。しかし、伐採作業が終わって作業道が使われなくなりカタクリをはじめとして少しずつ花が復活してきている。嬉しい限りである。
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ハナネコノメ三昧再び 黒富士農園を再訪  平成31年3月30日

2019年03月30日 | 花・花・花
 前日訪れた黒富士農園界隈のハナネコノメソウが素晴らしく、花仲間を呼んで再訪することにした。前日はEosM5を持って行き主に接写を中心に撮り歩いたので今回はカメラを変えて35mmフルサイズのEosRPに変えて撮影を行ってみた。こちらのカメラのレンズは広角では無くかつ近距離での撮影は出来ないので、100㎜マクロレンズも持って行く。主に花から離れた位置からの撮影になるので、前日とは少し違う雰囲気の写真が出来上がると思うのだがいかに?


    前日も撮影した株。少し離れた位置から撮影する。


    接写は出来ないが風景を撮るにはこちらのレンズとカメラのほうが向いている。


    満開


    沢の流れとハナネコノメソウ


    同上


    マクロレンズ


    さらに接近


    沢のほとりに咲いたハナネコノメソウ


    マクロレンズ


    さらに接写


    沢の流れに咲くハナネコノメソウ


    同上


    ズーム

 ブログではほとんど同じように見えるが、フルサイズのカメラで捉えた画像はパソコン上で拡大して見ても圧倒的な解像度で、ハナネコノメの茎に生える毛の1本1本までが綺麗に描出されていた。マクロレンズと組み合わせることで今までの広角レンズ接写とは一味違う映像の世界が描出出来そうに思う。それにしても、黒富士農園界隈のハナネコノメソウは素晴らしく、半日撮り歩いても撮り足りない。
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ハナネコノメ三昧 黒富士農園  平成31年3月29日

2019年03月30日 | 花・花・花
 高尾山のハナネコノメが咲いたことだし、そろそろこちらのハナネコノメも咲き出している頃だろう。1昨年群落を発見し昨年たくさんの花が咲いているのを見て感動した黒富士農園界隈のハナネコノメ、今年も出かけてみた。


    沢筋に入って間もなく見つけたハナネコノメはまだほとんど蕾。これはまだ早かったかと思ったが・・・


    そのすぐ近くではもう満開になっていた。


    この株は少しピンク色がかっている。


    別株。


    今年もたくさん花を咲かせてくれた。


    沢沿いに咲くハナネコノメ


    美しい。


    次々と現れるハナネコノメ


    写真を撮ってばかりでほとんど足が進まない。


    小滝とハナネコノメ


    ズーム


    沢の流れに咲くハナネコノメ

 これだけ咲いていても昨年に比べるとやや花付きが悪いように思える。周辺の木が伐採されて少し日当たりが良過ぎるようになってしまったのと、今年は雨が少なく干からびてしまったような株も散見される。あまりに素晴らしいので花仲間を呼んで翌日もまた訪問することに・・・。
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武田の杜に咲くゲンジスミレ  平成31年3月28日

2019年03月30日 | 花・花・花
 武田神社の桜が5分咲きになった。先日は葉も確認できなかった武田の杜のゲンジスミレにそろそろ出会えるかも知れない。


    武田神社の桜は咲き出したが標高が高いこの場所はまだ蕾だ。


    咲き始めたタチツボスミレ。まだ少しだけしか咲いていない。


    ニオイタチツボスミレも日当たりの良い場所で少しだけ咲いている。


    キジムシロも咲き出したばかり。


    咲き始めの小さなジュウニヒトエ


    小さなイカリソウ


    ヒメウズ。こちらは葉はたくさん見かけるが花はまだ少しだけ。


    ヒメウズ。


    さて、ゲンジスミレはどうだろうか?


    小さな葉は目にするが花は見つからない。まだ時期が早いかも知れないが花芽が見えない。


    このあたりに咲いていたはずだが倒木で斜面が崩れている。


    今日は無理か?とあきらめた頃に1株だけ咲いているゲンジスミレに出会うことが出来た。

 武田の杜のゲンジスミレは個体数が少なく咲いている場所もごく限られておりなかなか出会うのは難しい。まだ時期が少し早いのかも知れないが花芽がほとんど見当たらないところを見ると今年はあまり咲かないのではないかと思われる。
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ハナネコノメは咲いているか? 塔岩川を遡上  平成31年3月25日

2019年03月26日 | 花・花・花
 先日茅ヶ岳を登らずに撤退した日、以前から気になっていた塔岩川の入り口を確認しておいた。昇仙峡の近くにあるこの川は林道が川に沿って走っているが崩落の危険があり通年閉鎖されている。林道の奥には廃村となった集落の跡があるらしい。ほとんど人が入っていないはずの沢なので、環境的にハナネコノメソウをはじめとするネコノメソウの群落があるのではないかと注目していた沢である。午後からの入山なのでいちばん奥まで行けるかどうか難しいが、時間の許す限り行けるところまで行ってみることにする。


    上に昇仙峡ラインの道路が走る。


    林道脇に咲いていたエゾアオイスミレ。


    薄くて丸っこい葉の感じからおそらくイブキスミレと思われる。


    河原に咲いていたニリンソウはまだ蕾。


    沢沿いの日当たりの良い場所にはヒナスミレが咲いていた。


    フイリヒナスミレ


    ミヤマウズラの葉

 沢を遡上し始めて30分も経たないところでさっそく咲き始めたばかりのハナネコノメソウに出会えた。これは幸先良いと思ったのだが、その先ではほとんど見かけない。それもそのはず、この沢は至るところに砂防ダム工事が施されていて本来の沢の形では無くなってしまっているようだ。


    こんな感じの沢。


    さっそくハナネコノメに出会う。


    まだ咲いたばかりの新鮮なハナネコノメソウ。


    小滝。左の藪を突っ切る。


    今度は右を巻く。一応道らしきもの(林業作業道)があった。


    しかし、少し遡上すると次々に現れてくるのがこの砂防ダム。

 次々と砂防ダムが現われて花は望み薄のため一旦林道に乗り上げてしばらくは林道を歩くことにする。そしてしばらく歩いて適当な良さそうな場所から再び沢に入る。


    大きな砂防ダムもあった。


    沢の中に赤テープが見えた。ここから再度沢を遡上する。


    ため池の跡か?


    池のほとりに出ていた葉っぱ。スミレの葉のように見えるが・・・何だかわからない。


    こんなところにスイセンの葉?とこの時は思ったが。


    滝。これは越えるのに一苦労。左側を登った。


    滝の上部。綺麗な滝だったが遡上には少しスリルがあった。


    その滝を越えるとまたスイセンのような葉。こんなところにスイセンが生えているわけが無く、これはキツネノカミソリの葉だろう。


    さらに小滝が続く。


    居ました。ハナネコノメソウ。


    思ったほど数は多く無かったが沢の流れの脇に咲くこの花は美しく見える。

 まだ時期が早いことがあるのかも知れないが思っていたほどハナネコノメは数が無かった。それよりも収穫だったのはキツネノカミソリと思われる葉だった。静岡県では生育地を知っているが山梨県で見るのは初めてで、咲いている花はまだ見たことが無い。渓谷の中に生えているこの場所は雰囲気が抜群なので花の咲く季節にまた訪れてみたいと思うが、また滝を登るのかと思うとちょっと気が引ける。


    沢の中に境界見出し標が立っていた。ところどころ道らしきものがあるが途中で崩落していた。


    時刻は4時になった。沢から抜け出して尾根に取り付くが、下に見える林道は段差が大きくて下りられず。


    尾根を上に登って行くと下りられそうな斜面がありそこから林道に降り立つ。尾根の先には造林小屋があり作業が行われていた。


    林道脇に咲いていたエゾアオイスミレ。

 もっと上の源頭付近まで遡上したかったのだが距離的にまだ1時間以上かかりそうだったので本日は途中までで撤退とした。4時半に林道に降り立ち、テクテクと林道を歩いて約1時間で林道ゲートに到着した。面白いのは沢のもう少し上流のほうではないかと思っている。機会があればまた遡上してみたい。

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越野の君を再訪する  平成31年3月21日

2019年03月22日 | 花・花・花
 本日は雨が降るだろうと思っていたのでお昼ごろまで布団の中に潜り込んで寝ていたが、外は雨が降っている様子は無くお昼近くになると陽が差し込んで来た。外を見れば青空が見える。折角の天候なのでちょっとだけ花を見に、10日ほど前に訪れてまだ蕾だった越野の君を再訪してみることにした。現地の林道脇駐車場に到着したのはもう午後4時を過ぎている。あまり時間は無いので真直ぐに現地に行く予定だったが・・・ついつい欲が出て、そちらにもあったと聞いている別の沢を登ってみた。


    落ちたら痛そうな沢の脇斜面をトラバースして行く。カタクリの葉はたくさんあったが越野の君は見つからず。


    滝の脇を通過する。


    ペンキマークがあるがここを登って行くのは結構大変そうだ。


    あきらめて沢から抜け出し登山道に登り上げる。お地蔵さんが立っていた。

 カタクリの葉がたくさんあったので同じような環境を好む越野の君が居ても良さそうなものだが、残念ながら出会えなかった。しかし、全く収穫が無かったわけでも無い。


    こんなところに固まって変な葉っぱが出ている。


    この季節にもう結実している花なんてそうは無い。


    散り残っていた花を見てみると・・・間違い無し、これはセツブンソウ。

 セツブンソウは石灰岩地に好んで咲くものだと思っていたが必ずしもそうでは無いようで、こんなところにも咲いていた。周辺の様子から見て自生のもので間違い無さそうである。範囲は狭いが密度が濃く、来年の花咲く頃が待ち遠しい。

 1時間ほどうろついたためにもう少し薄暗くなってきてしまった。急いで越野の君が咲く場所を訪問するが、薄暗いうえに風が吹いてなかなか撮らせてくれない。


    前回蕾だった株は満開。


    こちらも前回見た株。


    沢を見下ろして咲く花。


    幼弱な葉が何枚も出ている。


    下からのぞき込む

 ちょうど見頃の越野の君に出会うことが出来た。開花しているのは10株には満たなかった。幼弱な葉を含めても30株は無いだろう。限られた場所に限られた個体数しか無い大切な花である。 
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ミズバショウ咲く公園を訪れる 大窪いやしの森公園  平成31年3月20日

2019年03月21日 | 花・花・花
 笛吹市境側にある大窪いやしの森公園でミズバショウ祭りが開かれるらしい。山梨にもミズバショウがあることを最近知ったのだが果たしてどんなものだろうか?


    20台くらい駐車可能な駐車場が整備されている。


    藤垈(ふじぬた)の滝。滝というよりも庭園に引かれた用水のようだ。


    居ました、ミズバショウ。


    ちょうど見頃。


    それなりに数はある。


    しかし、整列して咲いているこの様子を見ると、どうやら植栽のようである。


    水際にネコノメソウ属の花。


    マクロレンズで覗いてみると、おしべが4本。これはネコノメソウだろう。


    ニリンソウが少し。


    オオイヌノフグリは近くの畑で満開。


    タネツケバナ。畑に普通に生えているが名前はすぐに忘れてしまう。


    見たかったのはミズバショウよりもこっちのスミレである。


    一見タチツボスミレのように見えるが花弁が波打っている。


    葉っぱもタチツボスミレよりも丸っこい。


    白っぽい花もありマルバスミレと間違えそうである。


    山梨にはエゾアオイスミレしか無いと思っていたのだが、これはアオイスミレ。

 アオイスミレが山梨県にもあることを花仲間のブログから知り、見に行ってみた。水際の土手にたくさん咲いているのを存分に楽しむことが出来た。高尾山や三毳山で見てきたが山梨県で出会うのは初めてである。

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春を迎える準備と咲き始めたシュンラン 湯村山  平成31年3月17日

2019年03月18日 | 花・花・花
 甲府市の桜の開花は3月25日あたりになりそうである。桜の花が咲き出すと他の花も咲き出して忙しくなる。その忙しい季節を迎える前に、設置してある保護柵の修復を行っておかなければならない。まずはいちばん近場の湯村山である。

 前日の3月16日、止むごと無き用事で日帰りで秋田往復を強行してきた。予定通りに夜11時に東京まで戻って来たのは良いが、想定外だったのはJR中央線が架線断裂のために止まってしまったことだった。一部復旧して新宿から先は豊田までは運行されていたが車は高尾に止めてある。京王線で高尾まで行くことにしたのだが、11時以降に高尾まで行く電車は無く八王子止まりだった。止む無し、八王子からタクシーで・・・と思ったのだが、タクシー待ちの行列は40人は軽く居ようかという長蛇の列だった。しかもほとんどタクシーが来ない。1時間ほど待ってあと20人ほどになったが、深夜1時を過ぎてからは極端にタクシーが少ない。順調に行ってもあと1時間は待つだろう、いや、下手をすると始発の電車の時間になってしまうかも知れない。ここでまさかの山用のGPSを使うとは思わなかった。おそらく八王子から高尾まで歩いたほうが早いだろう。意を決してGPS片手に未明2時から高尾駅まで歩くことにする。1時間45分ほどで高尾駅に到着したが慣れない革靴を履いてのアスファルト歩きで足首が痛くなった。車に乗って中央道で談合坂サービスエリアまで行き休憩と食事にする。朝霧高原のダイヤモンド富士を撮りに行きたかったが空模様がいまいち、かつ疲れ過ぎた。時刻はもう朝の5時を過ぎてあたりが白々と明るくなってきた。あきらめて談合坂で車中泊することに決める。そして目が覚めたのは10時、片付けておかなければならない湯村山に行く。


    1ヶ所目は一部ポールが倒れかけていたのみだった。柵内には笹が伸びてきている。


    笹を鎌で刈り取る。昨年のキンランの柄が残っていた。


    無事に種を実らせてくれたようである。


    キンランと一緒に囲い込んだシュンラン。


    今年は花芽を付けている。


    柵の外ではシュンランが咲いていた。少し笹を刈り取ってあげたことが功を奏したようだ。


    2ヶ所目は倒木でポールが折れていた。破損がひどい。


    向こう側にあった木が朽ちて倒れたらしい。


    昨年の秋に撤去した保護柵の一部が近くに置いてあったので、それを使って仮修復した。時間が許すなら後日新しいポールに換えたい。


    さらにもう1ヶ所は柵が撤去されていた。理由はわからないが柵の設置をあまり良しとしない人も居るのだろう。草刈りだけしておく。

 柵が倒れてしまう最大の原因は風では無くて倒木や木の枝が落ちてくることである。丈夫な金網の柵では無くて家庭菜園や畑作で使うポールとネットなのでこれは止むを得ないだろう。これからも毎年修復に行かなければならないのかと思うと、すこし荷が重い気がしなくもない。

 今年はシュンランが当たり年のようで例年に無く花芽がたくさん付いていた。スミレも少しだけ咲いており散策してみた。


    シュンラン


    ほとんどがまだ蕾だったが咲き始めたものがポツポツとある。


    まだ蕾のシュンラン


    こちらはたくさんの花芽を付けているが・・・気になるのは葉がちぎれていること。おそらく食害だろうと思う。花芽が食われなければ良いのだが・・・。


    咲き始めたスミレ。葉がまだ展開していない。


    エゾアオイスミレ。


    タチツボスミレもまだ咲き始めたものが少しだけ。


    気の早いニオイタチツボスミレが一輪。


    センボンヤリは日当たりの良い斜面で咲き始めていた。

 ひょっとしたらゲンジスミレがもう咲いているのではないかと探し歩いてみたがまだ葉も見えなかった。

 ラン科植物は増殖に時間がかかるため、キラキラキンラン保護作戦と称したこの保護柵設置がどの程度の効果があるのかまだ結果が出ていない。ただ、目に見えて減少している湯村山のキンラン、ギンランはこのまま放置しておけばいずれは見られなくなってしまうことはほぼ確実である。鹿の食害だけでなく手軽に入れる山だけに盗掘も著しい。保護柵の設置は在り処を教えているだけだという意見もあるのだが、何もせずに無くなってしまうよりは遥かに益しだろうと思っている。今年はどれくらい咲いてくれるのか、期待して開花を待ちたいと思う。それにしても、JRのおかげでクタクタになった1日だった。

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ほころび始めた越野の君  平成31年3月10日

2019年03月12日 | 花・花・花
 甲府市積翠寺の梅の花はそろそろ満開である。残念ながら今年はあまり花付きが良くないように見受けられる。桜はまだ蕾も見えないが暖冬だった今年ならばひょっとしたらもう咲いているのでは?朝霧高原で星空、吊るし雲、ダイヤモンド富士と撮影した後、1時間ほど仮眠してから立ち寄ってみた。


    自生地に行く前にちょっと別の場所を探索。カタクリの葉が出ていたのでこのあたりにもあるのではと斜面を登る。


    道に出た。


    先に進むと崩落地。ほとんど歩かれている様子は無い。


    さらに進むとヒノキの植林帯に入り、その先の沢に合流して道は無くなっているようだ。これは林業作業道だろう。

 まだ花の時期には早かったこともあるのだが、ほとんど収穫無く道を戻って林道に抜け出る。そして目的地に進むと・・・


    ヨゴレネコノメはまだ固い蕾。


    カタクリの葉(左)と越野の君の葉(右)


    まだ蕾だがもう越野の君がほころび始めていた。


    あと3日もすれば咲きそうな花に数輪だけ出会うことが出来た。

 今年から越野の君は新たに山梨県の指定種に加わった。数少ない貴重な花なのでこれからも大切に見守って行きたい。
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ミスミソウ咲く 畑熊へ  平成31年2月24日

2019年02月28日 | 花・花・花
 毛無山のダイヤモンド富士を見るために前日車中泊したのが悪かったようで、毛無山から下山する途中で頚椎症から来る左腕の痛みが強くなってきた。かつ筋肉疲労と脱水が重なって下山中に左手の指が攣るようになってしまう。下山して上九の湯につかってマッサージし、足の疲れは和らいだが手の指が攣るのは改善して来ない。水分をとって休めば・・・と思って車の中で仮眠しようとしたのだが、腕が痛すぎて寝られそうもない。痛み止めを飲んで頚椎症用のカラーを首に巻いて休憩するが、どうせ寝られそうも無いのでちょっと花を見に畑熊まで行ってみることにした。

 道路脇駐車場に車を止めて首の体操をしていると痛み止めの効果が現われてきたのもあって腕の痛みはだいぶ引いてきたが相変わらず左手は簡単に攣ってしまう。ちょっと花を見に行くだけだからこの程度ならば・・・と思ったのだがそんなに甘く無かった。先客4人が撮影中だったのでそれを避けて途中を細い右側の道に入ったところ、すぐに道は無くなり急斜面の獣道を登ることになってしまう。もはや腕が痛いなどと言っていられる状況では無くなり足を滑らせないように注意しながらなんとか普通の道まで登り上げた。この斜面は獣道と鹿の糞がたくさんあったが、人が入っていない割にはミスミソウの数は少なかった。


    畑熊ミスミソウの看板。この先で右の道(らしきもの)に入ったのがそもそもの間違いだった。


    急斜面に咲いていたミスミソウ。


    同上。三脚を立てるのも一苦労。


    こちらの急斜面は思ったほどミスミソウは多く無かった。


    通常ルートに抜け出る。むしろこちらのほうが数は多い。


    マクロ


    同じくマクロレンズで撮影


    少しピンク色がかった花もあった。


    踏まれないように石で囲ってくれている花があったかと思えば・・・


    斜面の上のほうにある花を撮影するために大きな踏み跡が出来てしまっているところもある。


    100㎜望遠で十分に撮れるのだから、踏み荒らすのはやめて欲しい。

 毎年来ているわけでは無いが以前に比べるとだいぶ少なくなっているような印象を受ける。保護地区ではあるが踏み荒らしが目立ちほぼ無法地帯であるここのミスミソウは保護ロープや踏み荒らし禁止の看板などの対策が必要なのではないだろうか?
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早川町の秘密の花園を再訪してみる  平成31年2月23日

2019年02月25日 | 花・花・花
 2月23日はふじさんの日だったが天気予報が思わしく無く富士山は諦めていた。ところが予報が変わって雨は降らず次第に青空が広がってきた。1日寝て過ごそうと思っていたのだがそうは行かなくなり、2月中旬に訪問した際に花に出会えなかった秘密の花園を再訪してみることにした。休日なので誰か訪問者が居るのではないかと思ったのだが駐車場には車は1台も止まっていなかった。前回ルートの下見をしておいたので今回はルート短絡して鉄塔の尾根を登ってみることにする。


    それらしき道を発見。しかしそこを進んでみると方向が違い、途中から右側の尾根に取り付く。最初から右手に見えるピンクテープを登ったほうが早かった。


    鉄塔尾根に出る。あとはここをひたすら上に登る。


    林道が見えてきた。あと少し。

 ルートは短絡したが道は無いのであまり歩き易いところではなく、時間的には林道を歩いてもあまり変わらないかも知れない。今回はさらに詳細に花仲間から場所を聞いて来たので咲いていれば間違い無く花園に出会えるはずだ。前回とは違う場所から森の中に入ってみると今度こそ黄色い花園に出会うことが出来た。


    今度こそは・・・咲いていた。前回散策した場所から数十メートルしか離れていなかった。


    見たかったのはこの黄色い花園。山梨県にもこんな素晴らしい自生地があった。


    ほぼ満開の花園


    奥秩父の秘密の花園ほどの密度は無いがそれでも凄い。


    これでもかというくらいに


    咲き誇っている


    黄色い花たち。


    マクロ


    同上

 花園の一部は前回散策した場所とオーバーラップしていたので前回は核心部を除いてはまだ咲いていなかったのだろう。かつてのこの場所はイチリンソウやニリンソウもたくさん咲いていた素晴らしい花園だったそうだが今ではほとんど消滅してしまったらしい。確かに花園の中には鹿の糞が大量にあり、人の踏み跡では無く動物の踏み跡やイノシシが掘り返したような跡も見られる。花に毒を有しているこの花が残ったのかも知れないが、ニリンソウも同じように毒草であり、茅ヶ岳は毒草のはずのオキナグサが鹿の食害を受けている。人を避けるだけでは花園は守れないのかも知れない。

 たくさんの花を見て幸せな時を過ごすことが出来た。いつまでも咲き続けて欲しい、この花園。
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セツブンソウ満開 三珠町  平成31年2月16日

2019年02月19日 | 花・花・花
 玉宮ザゼンソウ公園からはちょっと離れているが日没にはまだ早いので三珠のセツブンソウ群生地まで足を延ばしてみた。


    セツブンソウ満開。


    同上


    同上


    見ごろを迎えてはいるが・・・昨年よりも数が減っているように見える。


    もうちょっと密に咲いていたような気がするが・・・?


    マクロ接写

 満開を迎えている三珠のセツブンソウだが数は少し減ってきているような印象を受ける。昨年の画像を確認してみたがやはり少ないようだ。単なる外れ年ならば良いのだが実際に減少してしまっているとなると、何らかの対策が必要になるのかも知れない。
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ザゼンソウ咲く 玉宮ザゼンソウ公園  平成31年2月16日

2019年02月19日 | 花・花・花
 ザゼンソウが咲き始めたと聞いたので、牧丘まで来たついでに玉宮ザゼンソウ公園に立ち寄った。駐車場には車が2台止まっておりいずれも三脚とカメラを担いだカメラマンだった。


    保護柵で囲われているザゼンソウ自生地。


    まだ咲き始めたばかりで数は少ない。


    これからもっとたくさん生えてくると思う。


    仏炎苞がまだ開いていないものがほとんど。


    内部の花序(花の部分)が見えているものはまだ少ない。


    ポツポツ出てるといった感じ。


    まだまだこれからである。


    怪獣の爪


    接写出来た株がひとつ。本日のベストショット


    一方、柵の外を探してみたが一株も見つからず。ヌタ場は動物の足跡だらけで、食べ尽くされたと思われる。

 ちょっと早かったザゼンソウ、見ごろは2週間ほど先になりそうである。
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竹林に咲くフクジュソウ 牧丘町倉科  平成31年2月16日

2019年02月18日 | 花・花・花
 山梨県内でもあちらこちらでフクジュソウ開花の話を耳にするようになった。確実に見られそうなところ、かつまだ訪れたことが無い場所を探して今回は牧丘町の民家で大切に保護しているフクジュソウの花園を訪れてみた。


    綺麗に清掃された駐車場がある。


    民家で大切に保護されているフクジュソウ。向こうはブドウ畑。


    民家の脇に咲いている。


    手前の日当たりの良い場所は既に散り始めている。今シーズンは12月下旬にもう咲き始めたと管理人さんから伺った。


    今見ごろを迎えているのはこの竹林の中のフクジュソウ。


    竹林に咲くフクジュソウ


    お見事!


    裏庭の日当たりの悪い場所はこれから見ごろを迎える。


    こちらは八重咲きのフクジュソウ。


    八重咲きフクジュソウ。

 管理人さんのご主人に案内と説明をしていただき、なかなか増えないこの花の苦労話も伺った。牧丘タクシーや牧丘町ホームページでも紹介されていて入場は無料ながら来客は大歓迎してくれる。美しい花にも、歓迎していただいた管理人さんにも心洗われる思いだった。
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