山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

遅かれしマツノハマンネングサ 富士北麓の森  平成30年8月25日

2018年08月27日 | 花・花・花
 葉だけは何度か見ているが咲いている花をまだ一度も見たことが無いマツノハマンネングサ。今年こそは見たいと機会を伺っていたのだが天候が不順なうえに空き時間もとれず行けず仕舞いになっていた。この日は午前中に職場の防災訓練があったのをすっかり忘れていて、別の用事で職場に行ったところちょうど始まったばかりのところだった。説明会に出席しておきながら肝心の日程は頭の中から完全に消えていた。仕事を片付けて訓練に参加し、終わればもう12時近い。笛吹市の公園の花を見てから現地に行くのだが、6時半から夕食会が入っており現地に居られるタイムリミットは5時である。急いで山に登り見ておいた木に向かうが・・・??見つからない。間違えたかと別の木に行くが違う。さらにもう1本・・・無い。元の木に戻って良く見ると着生しているのが確認できた。


    林床にはミヤマウズラが点々と咲いていた。


    ミヤマウズラ。もっと大株もあったのだが撮っている余裕無し。


    目的のマツノハマンネングサ。なかなか見つからずようやく発見。


    正面に回り込む。手前にあった木の枝が延びて見にくくなり発見できなかったようだ。


    570㎜望遠に変えるが・・・残念。花は終わっていた。


    トリーミング。星型の種になっていた。


    倒木の上に咲いていたコフウロ。

 もう少し探してみたかったが時刻は5時に迫り、急いで車に戻って食事会に向かう。主催者だけに遅刻はまずいのだが、なんとか1分前に会場に到着した。

 マツノハマンネングサは来年に持ち越しになってしまった。着生している場所が高いので、もう少し撮り易い場所を山梨県内で探してみたい。
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笛吹市の公園に咲くカワラサイコ  平成30年8月25日

2018年08月27日 | 花・花・花
 昨年別の花を探しに訪れた際に発見したヒロハノカワラサイコと思わしき植物、もはや花は咲き終えているかも知れないが見に行ってみた。黄色い花が咲いていればその可能性が高いのだが先日その花を観察してきた富士北麓の草原はもう花期を過ぎていたうえに今回の場所はだいぶ環境が違い標高が低い。同じ花かどうかはもう一度良く観察してみないと結論は出ないであろう。


    笛吹市の公園。この草地の中に目的の花がある。


    かなりの個体数があるのを確認。


    やはり花はもうほとんど終わっていたが若干咲き残っている花があった。


    花を見る限りでは富士北麓の草原で見たものと同じに見えるが・・・


    地面を這わずに立ち上がって咲いている。これは別物なのでは・・・?

 この時点ではまだ正体がわからず、画像を持ち帰って解析することにする。そして富士北麓のものと葉を比べつつ、ネットの情報を見て正体が判明した。これはヒロハノカワラサイコでは無くてカワラサイコのほうだった。


    カワラサイコが立ち上がって咲くのに対してヒロハノカワラサイコは地面を這うように咲く。いちばんの違いは葉っぱ。こちらは葉が細いカワラサイコ。


    こちらは富士北麓で見たヒロハノカワラサイコ。ヒロハというだけあって切れ込んだ葉の幅が広い。

 一見しただけでは判断が難しいが、2つを並べてみると違いは明らかである。ということで、笛吹市の公園に咲いているのはカワラサイコと判明した。

 もう1ヶ所、こちらはまだ咲いていないかも知れない。


    やっぱりまだ咲いていない。


    栄養葉(背の低い黄緑色の葉)と花を咲かせる葉は別に出るらしい。


    まだ2週~4週くらい先になるのだろうか?ツメレンゲ。

 台風が去ったばかりだというのに気温は下がらずこの日も猛暑日となった。車の温度計は37℃を示していた。しゃがみ込んでカメラを構えているだけで額から汗がしたたり落ちる。いつになったら涼しくなるのだろうか?花も参っているように思う。



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白雲のラン 山中湖近傍  平成30年8月19日

2018年08月27日 | 花・花・花
 富士北麓の草原を観察後、日没にはまだ時間があったのでもう1ヶ所、白雲のランが咲く場所を訪れてみた。この場所は過去に1度だけ様子を見に来たことがあるが、その時にはもう花期を過ぎていて咲き残った数株しか確認できなかった。今回も若干遅いかも知れないがまだ咲き残っているはずだ。


    居ました。森の中にひっそりと咲いている白雲のラン。


    ほとんどが2~3個の花を付けている株だった。あまり大株は見当たらない。


    5輪花を咲かせた個体。下部の1輪は後ろ側にある別株が重なっている。


    若干花期を過ぎていたがそれでもたくさんの花に出会えた。


    2株並んでいた株。


    不思議な形をした花。ランには見えない。


    近くにはコフウロが咲いていた。


    小さな花を接写してみるとなかなか綺麗な花である。

 散在的に数ヶ所自生地がある山梨県の白雲のランであるが、山肌が乾燥してきて年々個体数が減少しつつある場所もある。この場所もすぐ近くまで土地の開発が進んできており、このまま咲き続けるのは難しいのかも知れない。
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富士北麓の草原に咲く花たち  平成30年8月19日

2018年08月21日 | 花・花・花
 花仲間5人が集まって富士北麓の草原に観察に出かけた。前日に続いてこの日も青空が広がり、富士山が良く見えていた。草原なので前日の大蔵高丸と似た花も咲いているのだがこちらでしか見られない花も多くある。


    ニッコウキスゲ。後ろは富士山。


    マツムシソウと富士山


    ネジバナ。大部分は終わりかけていた。


    ハンゴンソウ


    カセンソウ


    コウゾリナ


    フシグロ


    コオニユリ


    どこにでもありそうだが意外と見かけないこの花。


    イヌハギ。山梨県絶滅危惧Ⅱ類。


    小さなヤマジソ。


    これくらいが本来の大きさだと思う。


    期待していたキクアザミはわずかに咲いていたのみだった。ヒメヒゴタイは蕾だったがいずれもだいぶ数が減ってしまっている。


    圧巻だったのがこの花。


    若干花期を過ぎているがまだ十分に見られる。今年は花数が多く、大きな株も多い。


    たくさん咲いていたヒナノキンチャク。


    そしてもうひとつ見ておきたかったのがこれ。


    2018年山梨県レッドデータブックから絶滅危惧種(DD類)の仲間入りしたヒロハノカワラサイコ。


    場所を若干移動していたが数が増えて大株が何株も見られた。


    そして咲き残りのこの花、初めて見る花。


    ハナハタザオ。もっと高度の高いところに咲いている花だと思っていたのだが、こんなところに咲いているのかと驚きの出合い。

 花仲間と一緒だったおかげでかなり効率良く広大な草原の中の花を見て回ることが出来た。見たかった花のひとつは5人でかなり丁寧に探したものの見つからず、昨年もかなり数が減っていたので心配である。この草原も鹿の食害が深刻になりつつある。

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編笠山から権現岳へ 花咲く権現岳  平成30年8月11日‐12日

2018年08月14日 | 花・花・花
 権現岳小屋泊りで編笠山山頂を経由して権現岳に登ったが、目的はペルセウス座流星群だけではなく昨年の9月に訪れた際にもう終わっていた花を見るという目的もあった。前半の編笠山でミヤマフタバランを確認し、もうひとつの目的の花、権現岳に至る途中のガレ場にシコタンハコベという絶滅危惧種の花があるのを発見していたのでそちらもじっくりと見ておきたい。今度は後半の花咲く権現岳である。

 青年小屋で昼食をとって休憩した後、ほぼ予定通りの午後1時に青年小屋を出発して権現岳を目指す。心配していた天候だが空を見上げる限りでは青空が見えているが山の上には雲がかかり始めていた。おそらくは降り出す前に権現岳小屋にたどり着けるはずだが、登り始めるとすぐに霧の中に突入してしまった。なので景色の写真は全く撮っておらず花の羅列になる。


    ヒメシャジンとコバノコゴメグサ。いずれの花もこの先の稜線から山頂までたくさん咲いていた。


    ハナイカリ。ここに咲くハナイカリは背が低くて別物のように見える。


    トウヤクリンドウ。気難しいこのリンドウは天候が悪いと花を開いてくれない。


    どっさりのトウヤクリンドウだが開花している花はひとつも無い。


    タカネナデシコ


    ミヤマオトコヨモギ。これで咲いている状態だと思うのだが?


    ミヤマオトコヨモギとタカネヒゴタイ


    咲いていました。目的の花。


    シコタンハコベ。山梨県絶滅危惧種ⅠA類。


    こんな岩の間を好んで咲く。満開は過ぎているようだが十分に楽しめる。


    ハコベの中では大型の花だと思う。赤い葯がアクセントを添えて美しい花。


    思っていたよりもたくさん咲いていて嬉しかった。

 星撮り用の撮影機材を詰め込んだ重いザックを担いだまま小さな花を撮るために立ったりしゃがんだりを繰り返していると両足の太腿が攣ってしまって足が進まなくなってしまった。ザックを下ろして水分を補給してシコタンハコベが咲くガレ場を眺めながらしばし休憩である。すぐに足は元に戻って歩き始めるが、雲行きが怪しくなり時折小雨が混じるようになってしまった。怖いのは雷であるが岩が濡れると上部にある鎖の付いた岩場も歩きにくくなる。もう少し撮りたかったのだが少しばかり先を急いで小屋に向かい、3時半に権現岳小屋に到着した。

 夕食は5時半からだそうだ。まだ時間はあり、本降りの雨にはならなそうなので山頂付近の花を散策に出かける。こちらもまた素晴らしい花がたくさん咲いていた。


    トウヤクリンドウと霧の権現岳小屋


    トウヤクリンドウとタカネヒゴタイ


    ほぼ同じような場所に咲いているがこちらは茎が緑で全体的に大型である。ミヤマヒゴタイになるのだろうがおそらくタカネと同じものだと思う。


    ミヤマヒゴタイ


    岩の隙間にミヤマダイモンジソウが咲いていた。水の少ないところでもこの花が咲くのは不思議な感じがする。


    ウメバチソウ。あちらこちらにたくさん咲いている。


    大株のタカネナデシコ


    ヒメシャジンと権現岳山頂。花が終わりかけているのが残念。


    こちらは超大株のヒメシャジン。このあたりは鹿の食害にあまり遭っていないようだ。


    咲き残っていたミヤマミミナグサ


    ミヤマアキノキリンソウ。別名コガネギク。

 花咲く権現岳山頂付近をぐるりと回って楽しんだ後、5時に小屋に戻った。幸い雨はほとんど降らなかったが景色は何も見えず、狙っていた北天の星空とペルセウス座流星群はこの時点で赤信号である。午後8時ごろには南アルプスの上を国際宇宙ステーションが通り過ぎて行くはずだったがほぼ絶望的である。本日の権現岳小屋宿泊者は3人だけで、夕食をいただいてから小屋に泊まられていた女性と小屋番さんと山談義にふけり、気が付けば消灯時間間近の7時半になっていた。星空はあきらめてさっさと8時に寝ることにする。その後の星空は前述の記事に書いたとおりである。

 翌朝は未明3時から日の出過ぎの5時まで撮影を粘ったがたいした写真は撮れなかった。小屋で朝食をとって5時半から下山するが、マクロレンズでシコタンハコベを撮りたかったので同じルートを下山した。しかし霧に巻かれたうえに風で花が揺れ、思うような撮影は出来なかった。


    シコタンハコベ再写。たくさんあるが花付きは決して良くは無かった。もっと良い年があるはずだ。


    シコタンハコベとタカネヒゴタイ


    マクロ接写。露の付くシコタンハコベ。


    編笠山巻き道で出会った花。


    形が小さく葉の紋様が明瞭で、ヒメミヤマウズラで良いと思う。


    こちらのルートにもミヤマフタバランがあった。

 午後からは雷の予報だがたくさんの登山者が登って行った。中には小学校低学年の子供連れの親子も居たのだが大丈夫だったのだろうか?11時には駐車場に到着したが帰りの高速道路では雨が降り出してきた。星空の撮影はならなかったが花咲く編笠山と権現岳は十分過ぎるくらいに楽しんで来た。特に権現岳のガレ場から山頂にかけて咲く花たちは素晴らしかった。権現岳は眺望も素晴らしく、景色の撮影も含めて必ずまた登る日が来るだろう。
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深山のフタバランを探して山梨県北部の山へ  平成30年8月5日

2018年08月06日 | 花・花・花
 2週間前の黒戸尾根下山時に尾白川までもう少しというところで浮石を踏んで右足首を捻挫した。その時はあまり痛みを感じなかったのだが下山した翌日から足首を動かしたり荷重をかけると痛みがあった。湿布でもしておけば数日で引くだろうと思っていたのだが2週間過ぎてもまだ痛い。幸か不幸か先週予定していた瑞牆山山頂から狙う甲斐駒ケ岳に沈む月食の月は台風に阻まれて中止となり、ほとんど歩くことも無く静かにしていたのだがそれでもまだ痛みが改善しない。長時間を歩くには不安があり、あまりきつくない場所を選んで花探しに出かけた。花仲間からいただいた情報では山梨県北部の山にも深山のフタバランがあるそうで、時期的に見ごろを迎えていることと思う。

 さほど長距離を歩くつもりは無いので10時に登山口駐車場に到着すると、予想はしていたが路上までずらりと車が止まっており、300mほど手前の路上脇スペースに車を止める。


    稜線に抜け出ると、雲が巻いていたが富士山がなんとか見えていた。


    種になったバイカオウレン


    セリバオウレンもあった。


    まだ蕾だが、総苞片が黒っぽく数本の花を付けている。ヤハズヒゴタイか?タカネヒゴタイか?


    花の咲いている株を発見。標高は2,400mを越えておりタカネヒゴタイと思われる。

 標高の高いこの山域は日の当たる場所こそ暑いものの、樹林帯の中は下界とは比べ物にならないほどに涼しく快適である。気温は22℃くらいではないだろうか。苔の生えた針葉樹林帯の中を目的の花を探しながら目を凝らして進むがなかなか見つからない。


    コイチヨウラン。盛期を過ぎて終わりかけていた。


    この場所は10株以上固まって咲いていたが逆光でうまく写らず。


    フタバランがあったがこれでは無い。コフタバラン。


    コフタバラン群生

 想定していた場所では残念ながら目的の深山のフタバランは発見できなかった。場所を確認のため情報を提供してくれた花仲間に電話してみると・・・なんと!こちらではなくて反対側の山らしい。急いで戻って移動すれば行けない距離ではないが・・・。おそらくこちらにもあるのではないかと登山道を外れて森の中をさまよってみると・・・やはりこちらの森にも咲いていてくれた。


    やっぱり居ました。深山のフタバラン。


    針葉樹林の苔の生えた森の中を好んで生育している。


    少し離れた別の場所でも数株出会えた。


    マクロ接写。この株は唇弁にギザギザがある。


    登山道の脇を念入りに覗いてみると、少し奥まった場所に2株咲いていた。


    ミッション達成。こんな立ち枯れの森を前景に天の川流れる星空を撮りたいと思っており、下見もしてきた。

 目的の花に出会うことが出来たので、もうひとつの山は立ち寄らずに帰ることにした。実はもう1ヶ所、夕暮れの7時半ごろに瑞牆山山頂を貫いて国際宇宙ステーションが飛んで行く場所に撮影に行く予定をしていた。近くまで行ったのだが夕暮れの北の空は雲が広がって星が輝きそうに無く、途中で引き返して撤退となった。

 右足首は普通に歩くには問題無さそうだが強く踏ん張るには不安がある。来週はペルセウス座流星群、既に山小屋は予約した。機材を担いで頑張って登りたいと思う。

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チョウジか?ハコネか?南アルプスのコメツツジを確認に行く 黒戸尾根  平成30年7月22日

2018年07月24日 | 花・花・花
 黒戸尾根の刀渡りの岩場にコメツツジが咲いているが、これはハコネコメツツジなのかチョウジコメツツジなのか?南アルプスに生育しているコメツツジはチョウジコメツツジでハコネコメツツジは無いはずだという話を耳にした。これは確認に行ってみるしかないのだが、なにせ標高差1,500mほどある長い尾根を往復するには気合を入れて行かないと行き着けない。しかもこの猛暑の中を登るとなると水も多めに持って行かななければならない。撮影時間と花探しの時間を考慮して往復12時間を想定して約2.5リットルの水を持って朝7時から黒戸山を目指す。


    竹宇駒ケ岳神社を通り過ぎていざ出陣。


    トリアシショウマだと思う。トリアシ、ヤマブキ、アカのショウマ類の区別がいまひとつ自信無い。


    横手山付近のジンバイソウは数が減っており花穂がほとんど出ていない。出ていてもこのようにちぎれているものがあり、食害かも知れない。


    気の早いタマガワホトトギスが咲いていた。


    標高1800m付近で広葉樹林から針葉樹林の森に移行して行く。


    針葉樹林帯に入るとこの花が現われる。キソチドリ。


    ヒメミヤマウズラの花穂。一瞬マッチ棒、ことミスズランかと思って驚いた。


    山梨県では富士山麓でしか見たことが無いこんな花も咲いていた。


    アリドオシラン。出会えてビックリ!

 5時間ほどかかって午後1時過ぎに目的地の刀渡りに到着した。岩の間を探すと容易にコメツツジを発見することが出来た。花期を少し過ぎて痛み始めているが十分に観察可能である。さて、雄しべの数は何本だろうか?


    目的地、刀渡りのコメツツジ。


    花弁の先端はあまり開いておらず、形から見てもこれはチョウジコメツツジだろう。


    花弁の中を覗き込んでみると・・・予想通り雄しべは4本である。


    別株。やはり雄しべは4本。これはチョウジコメツツジである。

 これで課題はクリアであるが、その上の黒戸山ではそろそろコイチヨウランが見ごろを迎えている頃だと思う。途中にもたくさん咲いていたが固まった群落は黒戸山のほうが圧巻である。予定通りに黒戸山まで足を延ばしてみる。


    厳しい刀利天狗への登り。


    黄色いママコナ、タカネママコナ。


    登山道脇に咲いたキソチドリ


    刀利天狗の界隈にもコイチヨウランがたくさん咲く。


    刀利天狗。ここから先は傾斜が緩くなるが、黒戸山の尾根筋は距離が長い。


    ギンリョウソウ


    山盛りのコイチヨウラン


    コイチヨウラン群落


    コフタバラン満開だが、数は少ない。


    これも目的の花のひとつだったがちょっと遅かった。オサバグサ。


    イチヨウラン咲き残り。標高2200m付近だが白花では無かった。


    確認しておきたかったのがこのミヤマフタバラン。


    葉の数は結構あるが今年は花芽がほとんど付いていない。ハズレ年なのだろう。

 ミヤマフタバランは花芽が出ていないだけでなく他の場所は葉もあまり出ておらず、GPSで登録してあった場所を探したが見つからない場所もあった。黒戸山周辺は距離が長く、想定していた以上に時間がかかり午後4時に折り返して下山開始する。


    刀渡りの岩壁に咲いていた花。アカショウマだと思う。

 登りは足が疲れないようにかなりゆっくり登ってさほど堪えた感じではなかったが、下りは膝と足首に堪えた。入山時間が12時間を超えて水もそろそろ無くなりかけ、日没後の午後8時半にやっと駐車場に到着した。想定していた通りにヘロヘロ、かなりの脱水状態になったようで、帰りの車の運転で両手の親指が攣ってしまった。体重は3.5㎏も減っていたが、もともとの体重が重いので割合にすると大したことは無い。水を飲めば3~4日で元に戻ってしまうだろう。毎度大変な思いをする黒戸尾根であるがそれに見合うだけの魅力的な尾根だと思う。 

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八ヶ岳を再訪する(後編)  平成30年7月14日

2018年07月17日 | 花・花・花
 寝過ごしたうえにあちらこちらで花の写真を撮りながら歩いたたために目的地であった山頂までは行けなくなってしまった。今回山頂まで行きたかったのは重要な課題があったからなのであるが、幸運にも目的としていた花は途中の岩の上で咲いているのを発見することが出来た。


    今回の重要な課題とはこの花。八ヶ岳ではなくとも御坂山塊で普通に見られる、はずの花だが?


    来年の山岳レインジャー活動説明会の際にどうしてもこの花の画像が必要だった。


    ハコネコメツツジは雄しべが5本、一方チョウジコメツツジは4本である。雄しべは4本、どうやらチョウジのほうだ。

 聞くところによると南八ヶ岳ではハコネコメツツジ、北八ヶ岳の北横岳あたりだとチョウジコメツツジになるらしい。今回の場所はハコネコメツツジが咲いている場所だと思っていたのだがどうやらチョウジコメツツジだ。別の場所をもう少し探索してみないとわからないが、ひょっとしたら八ヶ岳は全域チョウジコメツツジなのかも知れない。

 羅列になるが課題の他にいろいろな花に出会うことが出来た。


    笹に飲み込まれながらも辛うじて咲き残っている株を数株発見。


    ケブカツルカコソウ。


    コバノイチヤクソウ。ほとんどがまだ蕾だった。


    笹原の中にコウリンカ


    イブキジャコウソウは所狭しとあちらこちらに咲いている。


    ヨツバシオガマ。今年はたくさん咲いてくれた。


    ヒメハナワラビは成長して胞子が大きくなっていた。前回は2株見つけたが今回はこれしか見つからず。


    ヤマブキショウマ。


    タカネニガナはもうすぐ咲きそうである。

 慣れた山域なので5時を過ぎるまで山の上をブラブラして下山開始する。駐車場に到着したのは7時半になってしまったが、暗くなってきた登山道で私の少し前を歩いていた人が居たのにはちょっと驚いた。しかし、その人はさらに後ろを歩いていた人が居たことにもっと驚いたことだろう。

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八ヶ岳を再訪する(前編)  平成30年7月14日

2018年07月17日 | 花・花・花
 先週訪れた八ヶ岳であるが、雨に濡れてカメラが故障してしまいほとんど花の撮影が出来ないまま終わってしまったのでもう一度訪れてみることにした。おそらくは終わってしまっている花が多いであろうが、まだ蕾だった見ておきたい花もあった。早朝に歩き始めて上のほうまで行ってみようと思っていたのだが案の定寝過ごして出発が大幅に遅れてしまう。予定していた山頂までは行けなかったが、それでもそれなりの花を見ることが出来た。


    先週はそれなりの数を見たヤマトキソウだったが今回はこの株しか発見できず。一人だとなかなか見つけられない。


    前回は見なかったラン科の植物を発見。


    花はまだ蕾。葉の形と花期を考慮するとミヤマモジズリと思われる。

 見たかった花の咲いている場所に到着した。先週は見頃だった何種類かは予想通りもう終わりかけていた。


    写真記録を撮っておきたかったひとつがこのタカネアオチドリ。まだ十分に見られる株もあった。


    最大の株はもう終わりかけていた。この界隈は有名になってしまったのか踏み跡が目立つ。


    こちらも花が痛み始めているがまだ十分に見られる。ニョホウチドリ。


    こちらはもう完全に痛んでいる。コハクラン。


    マクロ接写。


    別の場所で見た株ももう終わりかけだった。


    ヒメムヨウランも終わりかけていた。

 さて、ここからが見たかったツレサギソウ属の花だが、花の同定が間違っているかも知れないので参考程度に見ていただければと思う。


    いちばん見ておきたかったのがこの花。タカネサギソウ。


    もうひとつが先週はほとんど蕾だったこの花、ミヤマチドリ。


    タカネサギソウ(右)とミヤマチドリ(左)が豪華に並んで咲いている。


    タカネサギソウ。長い距がある。


    ミヤマチドリはほとんど距が無い。良く見ると丸い突起があるのだが写真では見えない。


    樹林帯の中で見つけたミヤマチドリは色が緑色で別物のように見える。


    もうひとつ、気になっていたのがこの花である。当初はキソチドリと思っていたがちょっと違うし、生育環境も草地の中である。


    萼片が反り返らない、距が長く、花の色がやや黄色っぽい。


    近くに咲いていた別株。この長く伸びた距はホソバノキソチドリだろう。


    こちらは樹林帯の中で見た典型的なキソチドリ。


    萼片が長くて反り返る、ないしは曲がる。距はほとんどが前方に湾曲し、やや短い。花の色も薄い緑色。

 こうして2種類を並べてみると、やはり前者はホソバノキソチドリと見て良いと思う。生育環境も草地の中と樹林帯の中と違っている。ツレサギソウ属は判別が難しく、間違っているかも知れない。

 今回取り上げたのはラン科植物であるがそのほかにもいろいろな花に出会うことが出来た。(後編に続く)






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八ヶ岳山梨県側に植物観察に行くが・・・雨に濡れてカメラが故障!  平成30年7月9日

2018年07月10日 | 花・花・花
 前日の八ヶ岳長野県側に続いてこの日は山梨県側の八ヶ岳に花を探しに出かけた。天候が心配だったが予報では曇時々晴れ、しかし八ヶ岳には暗い雲が巻いていて登山口では小雨(霧雨)が降り、カッパを着ての入山となる。主に花の撮影で景色はほとんど見えないだろうとの予想でカメラは小型のEosM2だけ持って入山する。


    雨に濡れるイブキジャコウソウ


    エゾスズランは食害に遭っている株が多く、昨年よりも数が減ってしまっている。


    そしてこの花も・・・。ケブカツルカコソウも食われてほとんど無くなっているうえに残った株は倒れていた。ピンチ!


    大収穫だった花のひとつがこのヤマトキソウ。


    ススキの藪の中に隠れて目立たないように咲いていた。


    天候が悪かったが少しだけ開いた株もあった。

 この後も雨が降ったり止んだりでさほど強い雨にはならなかったのでカメラは首からぶら下げっぱなしにしていた。そしてキソチドリとミヤマチドリらしき花が現われた場所まで登ったところでカメラのスイッチを入れると・・・???あれ~、起動しない。レンズが結露していたので別のレンズに変えてみるがやはり起動しない。どうやら雨に濡れて基盤まで結露したらしい。他の場所では綺麗なニョホウチドリやお目当てだったタカネアオチドリなど諸々の花が見ごろを迎えていたのに、全く写真が撮れずに終わってしまった。しかし今回は花見だけでは無くて植物の調査も兼ねており、それなりの数のコハクランやタカネサギソウにも出会うことが出来た。今後保護柵設置に向けての個体数と植生調査としては多大な成果があったと思っている。集まったメンバーも最高だった。
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琥珀色のランを探しに 八ヶ岳へ  平成30年7月7日

2018年07月09日 | 花・花・花
 山梨県でこの琥珀色のランに出会うのはなかなか難しい。今回は八ヶ岳の長野県側に足を延ばして探しに出かけてみた。既に花仲間がこの花を探し当ててきており、私よりも先行して入山している。仕事を片付けてから出発した私は数時間遅れてスタートするが、自力で発見できなくても先行したメンバーが折り返して下山して来る途中で出会えるはずだ。


    小雨が時折降る中を笠を持って入山する。目を引いたのがこの髭のような細い葉の小さな白い花。


    イトイ(イグサ科 イグサ属)。湿っぽい岩壁にたくさん咲いていた。


    花の終えたヒメムヨウラン


    まだ咲いていないキソチドリが登山道脇にたくさん出ていた。


    そのキソチドリと一緒にお目当ての花が咲いていた。

 こんな感じのところ・・・と苔の生えている斜面を覗き込みながら歩いているとお目当ての琥珀色のランに出会うことが出来た。想像していたよりも背が高くて花がたくさん付いており、最初はコケイランかと見間違えるほどの大きな株だった。この株の写真を撮っていると先行した仲間たちが下山してきたところに出くわし、さらにその上にある生育場所を案内していただくことが出来た。


    2株並んで咲いていた。琥珀色の花は景色に溶け込んで探しにくいが筋の入ったスラリとした葉は見つけやすい。


    想定していたよりも個体数は多かった。


    琥珀色のラン。花期は少し過ぎていた。


    こんな背高ノッポの株にも出会えた。


    唇弁の赤紫色の斑点がアクセントを添えている地味に美しい花。

 数株見られれば上出来と思っていたのだが今年は当たり年なのか10数個体に出会うことが出来た。葉の数を含めると30個体くらい確認することが出来、この場所は今の環境が保てるならば生育して行くには十分な個体数であろうと思われる。しかし、10年くらい前にこの場所を訪れたランに詳しい方の話を伺ってみたところ、かつては100個体くらい見られたそうで、数は減少しているのであろう。確かに笹が茂っている場所も多く見かけられ、一部は笹に飲まれつつあるうえに山の斜面に続いている鹿道もたくさん見られる。今後の植生の変化が心配な場所でもある。



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アヤメ咲く櫛形山を訪れる(後編)  平成30年7月1日

2018年07月03日 | 花・花・花
 池の茶屋を9時に出発して裸山に到着したのが午後1時、さらに裸山出発が2時過ぎとなりアヤメ平に到着したのは2時半近くになった。そろそろ登山客の姿も少なくなりほんの数人とすれ違っただけだった。さらに3時を過ぎた頃にはもう誰も居なくなり、アヤメ平のお花畑は独占状態となり三脚を出して存分に写真を撮らせてもらった。


    樹林帯の中に咲いていたマムシグサ。ユモトマムシグサは全て花は終わっていた。


    コバノイチヤクソウ


    アヤメ平に到着。もうほとんど人が居ない。


    だいぶ草が茂ってきてアヤメも増えてきた。


    キソチドリか、それともオオヤマサギソウか?


    アオスズランはようやく頭を持ち上げてきたところだった。


    避難小屋の前のキンポウゲ


    咲き始めたばかりのキンバイソウ


    200㎜望遠レンズで捉えたキンバイソウ。


    復活したアヤメ平のお花畑。素晴らしい!


    テガタチドリとアヤメが半々くらいだろうか。


    元気なテガタチドリ。


    咲き始めたクガイソウ


    テガタチドリ


    アヤメ

 裸山の植生の変化から見ると、現在のアヤメ平の様子は3~4年前の裸山と同じような感じである。おそらくは2~3年するとアヤメが増殖してテガタチドリが減少してくるのではないかと予想される。


    植生の変化に伴って年々減少しているのがこの花。


    当初はキソチドリだと思っていたのだが距が長くて前方に曲がる様子からホソバノキソチドリと思われる。まだ咲いていなかったのが残念。


    お花畑を良く見ると踏み跡があり、どうやら鹿の仕業らしい。食害の跡も見られる。ネットのどこかに破損があると思われる。


    保護柵の外と中ではこれほどの植生の違いが現われてきた。

 今年で保護柵が設置されて6年になるだろうか。絶大な効果が現われているアヤメ平であり、現在はアヤメが増殖する途中の段階にあると推定される。アヤメの花はまだ少ないものの幼弱な葉は多数出現してきており、次第にアヤメ主体の紫色のお花畑に変わって来ると予想している。それに伴ってテガタチドリやホソバノキソチドリは減少することになるであろう。自然界では植物同志の熾烈な生存争いが繰り広げられているのである。アヤメは強い植物だと思う。

 時刻は4時半を過ぎた。そろそろ撤退の時間である。モミジ谷を経由しての周回歩道を歩く予定だったが撮影に夢中になっていてストックを避難小屋の近くに置き忘れてきてしまったようだ。回収しながら東の空を見ると青空が広がっていた。ひょっとしたら富士山が見えているのではないかと淡い期待を抱いて、もう一度裸山に立ち寄って帰ることにする。(富士山編に続く)
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アヤメ咲く櫛形山を訪れる(前編)  平成30年7月1日

2018年07月02日 | 花・花・花
 6年ほど前からアヤメが咲く季節のほぼ定番となっている櫛形山である。特に裸山のアヤメが再生しつつある過程はほぼ定点からの撮影でその様子を写真データとして記録してきている。今後の変化を予測するため、さらに他の場所の植生がどのように変化して行くかを予測するために重要なデータであると思っている。なのでアヤメが咲くこの季節の櫛形山は絶対に外せない訪問場所のひとつなのである。

 いろいろとコースを考えたのだが、気になっている南側の管理歩道を歩くには定番の池の茶屋から歩くのが時間的に最も有利である。9時に池の茶屋に到着すると予想していた通りに駐車場は満車で路上まで駐車されており、脇道の林道に車を止めて出発する。


    草の生い茂る池の茶屋の保護柵の中。もうすぐ咲きそうなクガイソウ。


    保護柵の中だというのに食害の跡があり鹿道らしきものも見られる。柵のどこかに破損があるようだ。


    櫛形山への登り道。またバイケイソウが増えたように見える。道標を右に曲がって管理歩道に入る。


    サルオガゼのついたカラマツ林が美しい。


    普通のマムシグサ


    種になったセリバオウレン。葉は地面の近くにある小さな葉で、周辺の大きな葉はトリアシショウマだと思う。


    コバノイチヤクソウ(右)とズダヤクシュ(左)


    イワキンバイ


    タカネグンナイフウロ


    タカネグンナイフウロとサルオガゼ。霧が湧いて良い雰囲気で撮れたと思う。


    気になっていたのがこの花。アオチドリ。


    昨年食害に遭っているのを確認していた。今年は株数が半分以下に激減しており残った株も食害に遭っている。おそらく数年で消滅するだろう。


    もう1ヶ所見ておきたかったのがこのクサタチバナ群落。


    クサタチバナ平と勝手に命名している。今年は立ち枯れしている株が多く花があまり咲いていない。


    圧巻だった昨年に比べると寂しい花付きである。


    バラボタン平のマルバタケブキ。ここのマルバタケブキが食べられている。よほど食べ物が無くなっていると思われる。


    花の終わったユモトマムシグサ。櫛形山で見かけるのはこれと先ほどのマムシグサの2種類である。

 普通に歩けば管理歩道を使ったとしても2時間半もあれば裸山に到着するであろうが、バリアンスルートを歩いてしかも右往左往して登って来たため4時間近くかかって午後1時にようやく裸山に到着である。たくさんの登山者が次々にやって来て、裸山の保護柵が設置されてからの植生の変化やアヤメの復活の様子について解説したりしているとあっという間に時刻は2時になってしまった。しゃしゃり出て登山者に解説するのはいかがなものかと思ったのだが、それなりに皆さん納得していただいたようで、「ありがとう」という言葉を複数の方からいただいた。


    ほぼ定点撮影の裸山のアヤメ。


    昨年に比べると若干花数が少ないように感じるが、花を咲かせていない葉はさらに増えているように感じる。


    新たに囲われた山頂側の斜面はまだキンポウゲやテガタチドリがたくさん咲いている。いずれはアヤメが主体の斜面に変わって来るだろう。


    エゾノタチツボスミレの白花。もう咲き終わりである。


    別角度から見る保護柵の中。クガイソウがたくさん生えており時期が変わると今度はクガイソウの青いお花畑になるのだろう。


    山頂側の斜面もだいぶアヤメが増えてきた。


    裸山山頂。相変わらず霧が巻いて景色は見えない。

 ここ数年の裸山の植生変化から見ておそらくアヤメが増えてきているだろうとは思っていたが、花数だけを見れば昨年よりも若干少ないように見える。しかし、アヤメ以外のテガタチドリやキンポウゲは減少しており、アヤメが勢力を強めていることは確実であろう。さらに遅れて保護柵が設置された山頂側の斜面も次第にアヤメが勢力を増しており3年後にはアヤメ主体の斜面となっていることが予想される。

 予定では12時裸山だったのだが2時間も予定時間をオーバーしてアヤメ平に向かうことになってしまった(後編に続く)。

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富士南麓の森を再訪  平成30年6月30日

2018年07月02日 | 花・花・花
 先日訪問して着生植物の生育を確認してきた富士南麓の森だが、天候が悪いうえにレンズの接続コネクターを忘れて撮影が出来ないままで撤退となってしまっていた。前日から横浜に出張となっていたがこの場所の再訪のために車で出かけて帰りの際に立ち寄ってみた。時刻は既に午後4時を過ぎていたが場所がわかっているので撮影してくるだけならなんとかなりそうな時間である。


    ハコネラン。首の長いこの手の植物は風が吹くとなかなか撮らせてくれず今回も一苦労する。


    黄緑色の保護色で森に溶け込むように咲いている。


    唇弁にギザギザがあるのが特徴。

 目的地に到着して木を見上げるが肉眼では確認できない。双眼鏡を取り出して見てみると咲いているのが確認できるが、午後になると逆光になってしまい花にはほとんど陽が差し込まない。そのうえ風が強くて木が揺れており撮影条件はあまり良く無い。Iso感度を640に上げて何度も撮影を試みるが570㎜望遠レンズはほとんどがブレた写真になってしまった。


    こちらが前回確認してきた着生植物。固まって咲いている。200㎜望遠。


    フガクスズムシソウ。570㎜望遠。


    同じ木の別の場所。


    白花も混じって咲いている。


    白花が隠れて咲いている。


    何本か他の木を探してみたが、見つかったのはこの小さな1株だけだった。


    この木にはマツノハマンネングサが着生していた。


    マツノハマンネングサ。なんとなく白い蕾のようなものが着いている。


    下山したのはちょうど日没の頃だった。富士山に笠雲がかかっていた。

 もっとじっくりと観察すれば他の木にも生育しているのが見られるであろうが、本日は数本の木を探すのみで時間切れとなってしまった。周辺の森には他の着生植物が生育している可能性が高く、時間がとれるならば他の場所も探してみたい。

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富士南麓の植物探し  平成30年6月27日

2018年06月28日 | 花・花・花
 蒸し暑かった山梨県南部町で目的の植物を観察した後、新東名高速を使って富士山の南麓に移動する。しかし、見上げる富士山は2合目あたりから真っ黒な雲が巻いていて雲の中に突っ込んで行くようなものだ。案の定、視界は20mほどしか利かない暗い霧の中に突入する。しかも霧雨時々雨、風が吹くという植物を観察するには悪い条件が揃ってしまった。これで目的の花は見つかるのだろうか?


    ハコネラン。咲いていてくれたのは良いが森が暗いうえに風で揺れてまともに撮らせてくれない。


    マクロレンズのリングライトを点灯して撮影するがこれが限界。接写はあきらめる。


    雨交じりの霧が立ち込める暗い森の中で着生ランを探す。探し当てた(探してもらった)までは良かったが・・・

 この場所はフガクスズムシソウが生育している森で、案内していただいて双眼鏡で確認したまでは良かった。しかし、いざ三脚を立てて撮影しようとすると、望遠レンズとカメラをつなぐコネクターを置き忘れてきてしまい撮影が出来ない。あったとしても暗すぎてまともには撮れなかったであろうが、それにしても不覚である。

 さらに移動してもうひとつの花を探しに行く。なんとなくしか場所を聞いていないので見つからない確率が90%(まず見つからないだろう)と思っていたのだが、とりあえずはどんな感じなのか様子を見に行ってみた。すると、2ヶ所目で幸運にも発見できた。


    本当にあった。ちょっと変わったクモキリソウ。


    唇弁の中央の根元あたりに紫色(というよりも黒っぽい)の点が入るクモキリソウ。


    葉にやや光沢がある。シテンクモキリ。

 何度か訪れてみないと発見は出来ないだろうと思っていた花であるが、幸運にも初めての訪問で出会うことが出来た。他の場所も探せばあるのだろうが、今回は咲いている株2株を見て十分に満足である。天候も悪いので撤退する。なんとなく咲いている環境はわかったが、ここは静岡県である。この花を山梨県で探し出すのが目標である。
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