山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ムカゴソウ

2020年09月15日 | ラン科
 低山~山地帯のやや湿った日当たりの良い草原や林縁に生育している背の高いランである。緑色の花は草地の中に溶け込んでおり保護色をしていて探しにくい。山梨県では富士山麓およびその周辺の山域に生育している。個体数は少ない。


    ムカゴソウ 平成28年8月 富士山麓で撮影


    同上 緑色のランで草の中に保護色で溶け込んでいて探しにくい。


    同上 小さな虫のような花を多数付ける。足のように見えるのは唇弁で、3裂している。


    令和1年8月 富士山麓で撮影。


    同上 もう終わりかけていた。


    同上

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コアツモリソウ

2020年09月13日 | ラン科
 山地のやや湿り気のある針葉樹林や広葉樹との混合林の臨床に生育する小型のランである。花の形はアツモリソウというよりはクマガイソウに似ている。富士山麓、およびその周辺の山域に生育し、群生していることもあるが個体数はさほど多いとは言えない。


    コアツモリソウ 平成28年6月 富士山麓で撮影


    同上


    平成29年7月 富士山麓で撮影


    同上


    同上 下を向いて咲くこの花はなかなか良い角度で撮影させてくれない。


    平成29年5月 東部富士五湖地方で撮影。群生するコアツモリソウ。


    平成29年5月 東部富士五湖地方で撮影。まだ蕾のコアツモリソウ。


    平成29年5月 東部富士五湖地方で撮影。

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セッコク

2020年09月13日 | ラン科
 切り立った渓谷の岩壁やイチョウやスギなどの古木の上に着生するランである。盗掘や環境の変化で減少し、今では移植されたものが寺院や神社の境内、手の届かない絶壁の上などに生き残っている。山梨県では県南部に生育しているが、奥秩父の渓谷でも生育が確認された。


    切り立った岩壁に着生しているセッコク 令和1年6月 奥秩父の渓谷で撮影


    同上


    超望遠レンズで撮影したセッコク


    遠い岩壁に生育していたセッコク


    令和2年6月 奥秩父の渓谷で撮影。岩壁の隙間に生えていたセッコク


    同上


    同上 超望遠撮影


    同上

 県南部の大イチョウの木の高いところに着生している個体を発見したがまだ撮影は出来ていない。

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スズムシソウ

2020年09月12日 | ラン科
 山地の広葉樹林の林内や草地に生育するランである。その名の通り淡暗紫色の花はスズムシのようである。山梨県では富士山周辺や東部富士五湖地方に生育している。生育地での個体数は少ない。


    スズムシソウ 平成25年6月 東部富士五湖地方の山で撮影


    平成26年6月 同じ山で撮影


    同上。しかしこの山ではその後鹿の食害や環境の変化により個体数が減り、この数年後には消滅した。


    平成29年5月 東部富士五湖地方の別の場所で撮影。


    同上。この場所は安定して個体数が見られていたが、平成1年の台風で斜面が崩れてしまい一部が流出して減少してしまった。


    令和1年6月 上記の近傍で撮影。


    同上。もう終わりかけの個体である。

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ユウシュンラン

2020年09月11日 | ラン科
 広葉樹林(主にブナ帯)のやや湿った林床や林縁に生育する白いランである。ギンランの変種で葉が退化していて小さい。山梨県では富士山周辺や御坂山系などの里山や山域に生育している。北杜市や丹沢山系での目撃情報もある。いずれの場所でも個体数は少ない。


    ユウシュンラン 平成27年5月 御坂山系で撮影


    同上


    同上 ギンランに良く似ているが葉が退化していて小さい。


    令和2年5月 東部富士五湖地方で撮影


    同上


    同上 これほど固まって咲いているのを見ることは少ない。

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オノエラン

2020年09月10日 | ラン科
  山地帯(主にブナ林)の草地や岩場に生育する白いランである。唇弁の奥には黄褐色のM字の紋が入る。山梨県では主に御坂山系で生育が確認されており、個体数はあまり多く無い。花期は6~7月。


    オノエラン 平成26年6月 御坂山系で撮影


    同上 


    同上 岩稜帯の中にある草地を好んで生育している。


    平成29年6月 御坂山系の別の山で撮影


    同上 唇弁の奥にはM字型(逆M字型)の黄褐色の紋が入る。

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ハクサンチドリ

2020年09月09日 | ラン科
 亜高山帯から高山帯のやや湿った草地を好んで生育している。ニョホウチドリに似ているがこちらは唇弁や萼片の先端部が尖っておりくちばしのように見える。山梨県では八ヶ岳と南アルプスに生育しているが、いずれの場所でも鹿の食害と環境の変化により個体数は減少している。


    ハクサンチドリ 平成29年7月 北岳で撮影


    同上。保護ネット内では比較的個体数が多いが、柵の外は危機的な状況である。


    平成29年7月 八ヶ岳で撮影。かつてはあちらこちらに咲いていたが今ではまばらである。


    唇弁の先端と上萼片、側花弁の先端が尖りクチバシのように見える。

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コクラン

2020年09月09日 | ラン科
 暖地性の広葉樹林の林床に咲くその名の通り黒い花のランである。暖地性のランであり山梨県では県南部に生育する。生育地での個体数は比較的多い。


    コクラン 令和1年6月 南部町で撮影


    同上


    群生することがしばしばある。


    時として花茎が黒い黒軸タイプを見ることがある。


    令和2年6月 南部町で撮影


    同上


    上向きに立つ緑色の部分は上萼片と思われる。

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ツリシュスラン

2020年09月08日 | ラン科
 山地帯の苔生した木に着生する常緑性のランである。7月から8月ごろに垂れ下がった花茎を出し、先端が半曲して白い花を総状に付ける。山梨県では富士山麓に生育しており個体数はきわめて少ない。


    ツリシュスラン 平成28年8月 富士山麓で撮影


    同上(トリーミング画像) 唇弁は赤紫色をしている。


    同上 別角度から撮影


    同上 垂れ下がった花茎の先端部が反転して花を付ける。


    平成30年7月撮影 同じ個体。


    同上。まだ蕾である。この年を最後にその後この個体は花を咲かせていない。周囲の苔が脱落・落下し危険な状態にある。

 撮影したこの個体の近傍での目撃情報があるのだが、いくら探しても発見できず、持っている画像はこの個体のみである。

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ホテイアツモリ

2020年09月08日 | ラン科
 亜高山帯の草地に生育する赤紫色のやや大型のランである。山梨県では南アルプスに生育していたが、鹿の食害や斜面の崩落、さらには盗掘により絶滅寸前である。最後の一株と思われていた個体が平成17年に盗掘されてしまい、一時は山梨県では野生絶滅かと思われていた。しかし、保護対策が行われるようになり平成29年ごろから数個体が花を咲かせるまでに復活してくれた。


    復活してくれたホテイアツモリ 令和2年8月撮影


    上記のトリーミング画像


    別株


    同上 痛み始めていて唇弁に皺が寄っている。

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 ⇒山梨県の希少野生動植物種と指定種・特定種について

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~
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マツラン(ベニカヤラン)

2020年09月08日 | ラン科
 山地の針葉樹と広葉樹の混合する樹林帯で木の幹に着生するランである。主にハウチワカエデの古木に着生している。4月から5月ごろに紫色の混じる黄色ないし黄緑色の花を咲かせるが6月になると紅色に変わる。これが別名ベニカヤランなる名前の由来である。山梨県では富士山麓に生育しており、生育地は限局しているが生育地での個体数は比較的多い。


    まだ蕾のマツラン 平成29年4月富士山麓で撮影


    同上


    開花したマツラン 平成30年4月 富士山麓で撮影


    同上 蜂が吸蜜に訪れている。


    同上(トリーミング画像) 葉には黒紫色の斑点が入る。


    令和1年6月 富士山麓で撮影。 6月になると花弁は紅色に色付く。


    同上


    同上 これが別名ベニカヤランと呼ばれる由縁である。

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クマガイソウ

2020年09月05日 | ラン科
 丘陵から山地の林内やブナ林、竹藪などに生育しているが、自生していたものは移植等で減少し、ほとんどが移植された保護地内で生育している。自生地は少なく、個体数も少ないうえに、環境の変化や食害により花が咲かないことが多い。


    クマガイソウ 令和2年5月 東部富士五湖地方で撮影。これは移植された個体群である。


    同上


    同上


    同上

 自生地を何度か訪れているが開花したのは1回のみで、その年は訪問出来ずにまだ花を見ていない。

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テガタチドリ

2020年09月04日 | ラン科
 亜高山帯から高山帯の日当たりの良い草地に生育するピンク色のランである。小型の花を総状に多数付け、開花している時には良く目立つ。八ヶ岳、南アルプス、御坂山系、富士山に生育しているがいずれの場所も個体数は多くは無い。櫛形山では一時減少していたが、保護柵の効果が現れて著しく復活した。しかし平成26年をピークに同じ場所に咲くアヤメの勢いに押されてやや減少傾向にある。自然界では熾烈な生存競争が繰り広げられている。


    テガタチドリ 平成30年7月 八ヶ岳で撮影。鹿の食害と笹の侵入によりだいぶ数が減ってしまっている。


    ピンク色の小さな花を総状に多数付ける。


    平成29年7月 北岳で撮影。こちらも個体数が減っているように思う。右側に咲いているのはハクサンチドリ。


    平成27年7月 櫛形山で撮影。保護柵の効果が現れてたくさん咲いてくれたテガタチドリ。


    同上


    平成27年7月に撮影した櫛形山裸山のテガタチドリ。この年が最も多く咲いた。アヤメがちらほらと混ざっている。


    平成30年7月に撮影した上記と同じ場所。アヤメの復活が著しいが、反面テガタチドリは減少している。熾烈な生存競争が繰り広げられている。

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ミヤマモジズリ

2020年09月03日 | ラン科
 山地から亜高山帯の林床や林縁、草地などに好んで生育するピンク色の可愛らしいランである。八ヶ岳、奥秩父、南アルプス、御坂山系、富士山など広い範囲に分布しているが生育地での個体数はあまり多くは無い。群落を作ることはあまり無く、点々と咲く。


    ミヤマモジズリ 平成28年8月 奥秩父山系で撮影。


    同上 小型でピンク色の小さな花を鈴生りに付ける。


    同上


    平成26年8月 天子山系で撮影。


    同上 この場所は個体数が少ない。


    平成26年8月 南アルプスで撮影 この場所も個体数は少ない。


    平成30年8月 八ヶ岳で撮影


    同上 この場所は比較的個体数が多く、点々と咲いている。

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イチヨウラン

2020年09月03日 | ラン科
 亜高山帯から高山帯の針葉樹林帯に咲く白いランである。唇弁には青紫色の斑紋が入り、ホクロが付いているように見える。八ヶ岳、南アルプス、富士山周辺など広く分布しているが盗掘や環境の変化により減少傾向にある。


    イチヨウラン 平成23年7月 八ヶ岳で撮影


    同上 このような群生はあまり見かけなくなった。


    平成30年5月 北岳で撮影。ここでの個体数は少ない。


    平成29年6月 甲斐駒ケ岳で撮影


    同上 まだ蕾の個体。この場所の個体は葉に黒点がまばらに入るウズラ葉タイプである。


    平成29年7月 鳳凰山で撮影


    同上 唇弁には黒紫色の斑紋が入る。


    同上 群生が何ヶ所か見られた場所であったが、令和2年にコロナウィルスの影響で入山規制され、入山者が少なかった隙に大規模な盗掘に遭ってしまった。


    高所で稀に見ることがある素心花(白花)のイチヨウラン

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