山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

曲岳と太刀岡山(太刀岡山編)  平成19年12月9日

2007年12月11日 | 八ヶ岳・秩父山系
 平成19年12月9日 天候晴れ

 早朝曲岳に登って下山後、町内会の行事を片付けてお昼に一旦自宅に戻る。昼食をとった後、山ショップエルクで牛山俊夫さんの星とオーロラの写真展が催されているので見に行った。さすがは星の写真家として日本で第一人者という、素晴らしい写真が展示されている。中でもニュージーランドで撮影された赤いオーロラは目を引く。そして山梨県甘利山で撮影された薄紫色に輝く低位オーロラ。実際には肉眼で確認できないそうだが、太陽の黒点の活動からオーロラが映ると信じて徹夜で撮影するところが凄い。感動した。
 午後2時、再び黒富士山塊方面に向う。今度は一番甲府盆地に近い太刀岡山を目指す。清川釣り堀の先にある太刀岡山登山道から登るつもりで靴を履いていたところに一人の老人(年は70過ぎといったところか)がやって来た。目の前に立つ鋏岩を指差してあの岩の上には登れるのかと尋ねられた。30分ほどで登れるが結構な急登りで、山頂はまだその上だと話すと、登るかどうか迷っている。ならばもっと楽な道を教えてやろう、ということでコース変更、平見城の黒富士農園コースから行くことにした。さっそく車で移動し、農園の中の道を2人でテクテクと越道峠まで歩く。甲府市内の方で、湯村山から千代田湖の白山あたりをよく散歩しているという。ならばこのコースで太刀岡山まで登るのはさほどたいしたことはないだろうが、時間が3時を回っていたので老人は越道峠で引き返していった。今度は息子をつれて登りに来ると話していた。

      太刀岡山山頂の祠と標柱


      太刀岡山から見る茅ヶ岳  霧氷がついたなら…凄い写真になりそう。


      夕暮れ時の富士山

 越道峠の道標には太刀岡山まで50分と記されているが、実際にはそれほどかからない。今回はやや急ぎ足で登ったこともあるが、峠から30分弱で山頂に到着した。時間は午後3時半、日暮れにはまだだいぶ時間がある。確かに富士山の眺望は良いが、何ともいえないベールがかかったようなこの霞、一向にとれる気配なし。座って日没を待っていたが結構寒いのでダウンジャケットを着てあっちをブラブラこっちをブラブラ、なかなか日が暮れない。4時20分、ようやく陽が傾き、薄赤く空が染まるが、さほど焼けないまま陽がおちてしまった。

      町明かり灯る甲府盆地


      夕暮れの甲府盆地

 5時10分、すっかり真暗になるまで粘って下山、甲府盆地の夜景はきれいだった。簡単に登れ、富士山を見るには良い場所だ。左下には荒川ダムを見ることもできる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

曲岳と太刀岡山(曲岳編)  平成19年12月9日

2007年12月11日 | 八ヶ岳・秩父山系
 平成19年12月9日 天候晴れ

 茅ヶ岳の標柱から始まり、黒富士、升形山、撥岩と、ここのところこの山域に入る機会が多い。ひとつには自宅からのアクセスが良く短時間に登れること、もう一つは簡単に登れる割には眺望に恵まれていること、もう一つは土日の行事が多く遠出できないことがある。ようやく雪のついた鳳凰山や仙丈岳にも行ってみたいのだが、行事目白押し、いつになることやら。この日も日中10時待ち合わせで町内会行事の買出しがあるので、早朝に朝富士を見に曲岳へ、用事を済ませて夕暮れの富士を見に太刀岡山へといった山梨百名山2山登頂を行った。
 前日は学校の進学説明会というのが催され、その会のほかはほとんど自宅で過ごしたため、夜9時にはコタツに入ったまま眠ってしまった。目を覚ますと時間は未明の3時半。お風呂にゆっくりと入って準備をし、自宅を4時半に出発、八丁峠から登り始めたのは5時半だった。曲岳までは約1時間のコースだが、それだと日の出に間に合わないかもしれないので、急ぎ足で登り、45分で到着した。もう富士山の裏側の空は赤く焼けており、わずかに甲府盆地の明かりが灯っていた。先週の升形山と同じような状況、今度は富士山の右下にひょうたん島のような太刀岡山が聳える。この太刀岡山と富士山の位置は写真を撮るには絶好の位置となる。

      曲岳から見る夜明けの富士山


      朝日を浴びる茅ヶ岳と鳳凰三山


      黒富士に昇る朝日  曲岳から見る黒富士は岩壁のように見える。


      太刀岡山と富士  

 やがて朝日が昇り、茅ヶ岳とその向うの南アルプスの山々が薄赤く染まる。そして7時になると、観音峠側からもう一人登山者がやって来た。これから黒富士に行くというので升形山にも是非立ち寄るようにすすめた。眺望は黒富士よりも升形山のほうが優れている。それにしても、今年の天気はどうかしている。朝の冷え込みがだいぶ強くなってきたので、例年ならば朝のすっきりした富士山が眺められるはずなのに今年はどうだろうか。ここのところ3週続けてこのあたりに登っているが、天候が良いにもかかわらずモヤがかかったような透明度の低い空気で、富士山は1枚ベールがかかったような姿しか見せてくれない。これも地球温暖化の影響なのか?冬富士というよりは春霞の富士といった感じだ。地球温暖化対策は本当に真剣に取り組まなければならない課題だと最近強く感じている。

      霞の中の甲府盆地  今年は空気が澄まずこういう霞がかった天気が多い。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

升形山から撥岩  平成19年12月2日

2007年12月11日 | 八ヶ岳・秩父山系
 平成19年12月2日 天候晴れ

 前日甲府市内のニュー芙蓉という施設で泊り込みで嶺朋クラブの忘年会があった。山の会ということだけあって忘年会は11時前には終り、すっかり酔っ払って11時には布団に包まっていた。この日は升形山から手前に黒富士を入れて夜明けの富士山を撮影したかったこと、もう一つ、先週撥岩に登った時に見つけられなかった升形山側のルートを探すために再び升形山を訪れる。
 早朝4時に起床、昨日騒ぎすぎて喉がガラガラするが、二日酔いはない。しかし、眠い。目を擦りながら布団を出て廊下で着替えて出発。飲酒後6時間経過するが、これでも警察につかまると飲酒運転になってしまうのだろうか?そんな心配をしながら車で八丁峠まで移動、本日は升形山までの最短ルートを登る。升形山と黒富士の分岐点で富士山が見えるようになるが、ちょうど日が昇る左手側が明るくなりはじめているところだった。6時、升形山山頂に到着。まだ甲府盆地の町灯が灯っている時間だった。甲府盆地の左隅に未明の富士山がたたずむ。山の上で向かえる朝富士は何度見てもすがすがしく、新鮮さを感じる。やがて、帯那山の彼方から朝日が昇り始める。黒富士の東側斜面に陽が当たるのを予想していたのだがほぼ逆光の位置から陽が昇り、黒富士はまさに真黒になってしまった。

      升形山から見る甲府盆地の夜明け


      夜明けの富士山

 すっかり陽が昇ったところでもう一つの目的であるルート捜索に向う。今回は笹平(ささっぴら)に直接降りる升形山北東斜面を下るが、直下の岩の横が通過しにくい他は細い踏み跡があり、通行に支障ない。さらに笹平の向うは山頂を北側に巻くルートがつけられているが、撮影に良さそうな場所を探すためあえて稜線の頂上を歩いてみた。残念ながらカラマツに遮られてすっきりと富士山が見える場所はないが、木々の間から黒富士と富士が並んで見える場所がある。さらに進んで黒平に下りるルート、鹿の広場への下降点は上部の視野が開け、格好良く尖った黒富士と富士山が並ぶ姿を見ることができる。ここから見る黒富士はまさに黒富士の名にふさわしい良い形をしている。

       曲岳と甲斐駒ケ岳  笹平から見る風景


      黒富士(右)と並ぶ富士山


      鹿の広場上方から見る黒富士と富士

 笹原を右に下ると黒平ルートだが、ここは真直ぐに進んでその先のピークに登る。笹におおわれていて道らしき道はないが低い笹なので歩くのに支障はない。頂上付近で曲岳と茅ヶ岳の向うに南アルプスの山々がずらりと並ぶ。北岳は鳳凰山の上に微かに顔を覗かせている。山頂から直角に近く右に曲がって尾根伝いに行くと道らしき細い踏み跡があり、撥岩の方向に続いている。途中には作業跡と思われる電気ノコギリの刃が木の幹に突き刺さって放置されている。コルに下ってそのまま真直ぐ登ると間もなく隣のコブのピークに出る。ここから右手に細い踏み跡があり前回撥岩に登った時に下った道だ。左手に行くと林業作業跡の太いワイヤーがありすぐ向うに撥岩が見えるようになる。撥岩の上は黒平側が垂直に切り立っているので通行には注意が必要だ。裏側に回りこむとその下にある岩の上に立つことができ、ここも眺望が良い。

      撥岩から見る黒富士と富士

 ラーメンを食べてまた登って来た道を戻る。コルまで降りたところで今度は向うのピークに登らず、笹原の中を水平に巻いて歩いてみると、15分ほどで鹿の広場上部の笹原に到着。裏側に林道が見えているので、升形山を経由せず直接下り、車のところまで林道を歩いて戻った。時間は10時半、升形山から撥岩の間は簡単に歩けることがわかった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする