山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

月光と冠雪の茅ヶ岳(2日目)  平成19年12月23-24日

2007年12月29日 | 八ヶ岳・秩父山系
12月24日(2日目) 天候晴れ
 午前1時半、ふと目を覚ますと、月光で外がずいぶんと明るく見える。外に出てみると、雲が晴れ、月明かりで影が出るほどの明るさだ。さっそくカメラと三脚をセットして富士山を撮る。今回からカメラをEos kiss XからEos 40Dに変えたので、Iso感度を上げて夜空の撮影も試してみたが、Xに比べると遥かに良く写る。(といっても、まだ人に見せられるようなレベルではない。今後に期待を!)2時半にテントに戻ってシュラフにもぐり込むが結局眠れず、そのまま朝4時に金ヶ岳に向けて出発する。積雪は15cmほどだが、新雪で凍っているところはなく、アイゼンなしで十分に登れた。中腹で茅ヶ岳西側斜面が月光で白く光るのが目につき、30分ほど時間を費やす。山裾がうっすら赤く染まり始めた頃に金ヶ岳南峰(茅ヶ岳寄りのピーク)に移動し、朝焼けの富士を眺める。昨年の12月24日(冬至)の朝は鳳凰山観音岳山頂で迎え、甲府盆地の夜景と明け行く富士山の眺望に感動したが、それに劣らない美しさだった。

    月明かりの夜  茅ヶ岳山頂、午前2時の風景


    月光の茅ヶ岳と甲府盆地


    朝焼けに立つ富士  金ヶ岳南峰の夜明けの風景

 さて、陽が登る直前にまた登って来た道を下り、今度は金ヶ岳中腹でカメラを構える。この場所は茅ヶ岳と富士山を並べて撮影できる好ポイントだ。朝日で輝く茅ヶ岳と富士を並べて撮りたかったのだが・・・太陽の位置が富士に近すぎて半逆光となり、富士山が白く飛んでしまう。茅ヶ岳の雪も足りなかったが、まずまず思っていたイメージに近い写真となった。

    肩を並べる茅ヶ岳と富士山  金ヶ岳中腹から


    朝日を浴びる茅ヶ岳


    雪の茅ヶ岳山頂と山梨百名山標柱  私たちの思いがこもった標柱


    雲かかる甲斐駒ケ岳

 8時、テントに戻り、休憩していると、9時にはもう登山者がやって来る。食事をとり、邪魔になるのでテントを撤収。甲斐駒ケ岳に雲がかかり、なんとか山頂が見えないかとカメラをセットしてしばしチャンスを伺うが、とうとう姿を現さなかった。10時、下山開始。尾根道を下りようと思ったのだが、まだ歩いたことがない千本桜からの道が気になり、そちら側に下りることにする。道はしっかりしていて、明野猟友会が整備した看板がしっかりとつけられていた。結構アップダウンの多い道で、約1時間半かかって千本桜公園に到着した。千本桜という通り、たくさんの桜が植えられている公園で見晴台が設置されており、富士山や南アルプスの眺望を楽しめる。ハイキングには絶好の場所だが、アクセスの道が悪いのが難点だ。ここから先は林道歩き、約1時間で大明神林道の茅ヶ岳登山口に到着、深田公園駐車場に着いたのは午後1時半だった。久しぶりのテント泊りと撮影モードでの入山、茅ヶ岳という難易度の低い山ではあったが、自分らしいスタイルで歩くことができ、充実した山行となった。
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月光と冠雪の茅ヶ岳(1日目)  平成19年12月23-24日

2007年12月29日 | 八ヶ岳・秩父山系
12月23日(1日目) 天候晴れ
 山梨百名山標柱の一件以来、格別な思い入れのある茅ヶ岳。今年は既に6回登っているが、目的はほとんどが標柱を建てるためで、写真目的で登るのは今回が初めてと言っても良い。甲府盆地の夜景を入れて富士山を撮影したいとかねがね思っていたところに、ちょうど前日冷たい雨が降った。おそらく茅ヶ岳の上部は雪だろう。しかも十四夜の月という、夜間の撮影には絶好の条件が揃っている。久しぶりにテントを担いで茅ヶ岳に登る。
 午後4時山頂の設定で午後1時、深田公園の駐車場から歩き始める。右に折れて広い道を行けば中腹の大明神林道に簡単に抜けられるのだが、ここはちょっとコースを変えて正面の尾根に取り付く道を行く。道は途中で無くなってしまうが、落葉の斜面を尾根まで登りつくと饅頭峠から来る尾根道に辿り着く。(この道は一昨年一度歩いている。)左手に山頂だけ白く雪化粧した茅ヶ岳と金ヶ岳を林の間から垣間見ながら大明神林道に到着。時間は1時40分、普通の道を行くよりは15~20分余計に時間がかかるが、歩いている人が少なく静かなところが良い。いつも通り女岩経由で水を汲み、茅ヶ岳の急登りにとりつく。思ったよりも雪が少なく、女岩まではほとんど雪はなく、深田慰霊碑のあたりからようやく雪を踏むようになる。山頂直下の撮影予定ポイントにはほぼ予定通り4時に到着、既に陽が傾き始め、雲の上に顔を出した富士山に斜陽が射している。さっそく三脚を立てて写真を撮り、そのまま日没まで粘るが、結構寒くダウンジャケットを着る。4時半に陽が沈んだが、その頃には東の空にもう月が昇っていた。月光で富士を撮影するためには夕陽の明りが完全に消えるまで待たねばならない。1時間半待って午後5時半過ぎ、ようやく富士山西側斜面の残照が消え、東側に斜面が月光で怪しく白く光り始める。同時に西から漂ってきた帯状の雲も怪しく光り輝いている。薄霞のかかった甲府盆地を見ながら、月光雲と月光富士を撮影することができた。

    斜陽富士  茅ヶ岳山頂直下の岩の上から撮影


    夕陽巻く富士


    町明かり灯る甲府盆地  夕方4時半を過ぎた頃から明かりが灯り始める


    月光雲漂う夕べ  すっかり日が暮れた頃、月光に照らされた雲が漂う

 さて、午後6時半、山頂に移動してテントを張る。その頃にはすっかり雲がかかり、先ほどまで見えていた富士山はすっかり見えなくなってしまう。時折月が顔を覗かせるがほとんどは雲の中。明日の未明に金ヶ岳に登るので、食事をとってさっさと眠りにつく。
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