山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

雪の金峰山 平成20年2月11日

2008年02月19日 | 八ヶ岳・秩父山系
平成20年2月11日 天候晴れ

 昨年に比べて今年は雪が多く、数日前にも夜雪が降ったばかりだ。昨年に続いて雪の金峰山を訪れてみた。山頂で午前中に東側から陽があたる富士山を見ようと思い、午前4時から登るつもりで3時に甲府を出発。しかし、増富に入ったあたりから路面が凍結しており、スピード上がらず、さらに瑞牆林道は雪と氷で、一旦停止してしまったら二度と発進できなそうな路面の状態だ。対向車が来ないことを祈りつつ、スリップに注意して瑞牆山荘への道を走る。無事到着したのは4時半、しかし、駐車場への道は雪がたくさんでとても私のマークⅡでは入れない。車を回して入り口に止めようと思ったのだが、見事に雪にはまり、脱出不能となってしまった。運良く、先日購入したばかりの雪山テント泊り用スコップがあったので、それでタイヤの下の雪を掘って脱出に成功。このまま帰ろうか?とも思ったのだが、登山道を見ると見事なトレースがついている。折角来たのに登らないのはもったいない。車を止めるスペースの雪をスコップで除雪し、さらに雪を踏み固めて平らにして再度駐車する。何度か繰り返して確実に発進できることを確認して車を止め、いざ出発、駐車だけで1時間もかかってしまい、歩き始めは5時半になってしまった。
    
      富士見平から見る朝富士

 気持ちよいほどにしっかりとつけられたトレースに従って歩き、6時20分富士見平到着。ここで夜が明け、いつものように富士山を撮影する。テントは3~4張り設置されており、まだ出発していないようだった。さらに大日岩小屋7時半到着、ここで昨年秋同様またしても腹痛をおこしてトイレに立ち寄る。今回は大丈夫そう、ゆっくり休んでまた登る。テント2~3張りあり、既に出発していた。トレースはあるものの雪が結構深く、足をとられて歩きにくい。10時50分、千代の吹上の稜線に抜け、富士山とご対面。ようやく着いた、といった感じだったが、ここで稜線の岩の上に沿ったトレースが無い。冬季はここを歩くのではなくて、巻いて裏側の林の中を歩くらしい。しかし、それでは折角の景色がもったいないので、ピッケルとストックで慎重にルートを確かめながら、積もった雪を踏みながら岩の上を歩く。ここから見上げる金峰山五丈岩までの眺めも良いが、大岩の間に挟まって見える富士山も抜群だ。しばしこの眺望に見入り、写真を撮る。そこから先は眺望の良いご機嫌な稜線歩きとなる。昨年よりも雪が多いおかげで見事なシュカブラが発育していた。八ヶ岳の左には乗鞍、御岳、そして中央アルプス、右には槍・穂高から北アルプスが姿を見せ、小川山の上には浅間山が顔を出している。何度か訪れた中で、この日がいちばん眺望が良く、三脚をしまわずに担いだまま歩く。

    シュカブラ育つ

    
      雪の紋様と富士


    金峰山からの眺望-八ヶ岳方面  いくつの日本百名山が眺められるのだろう。


    小川山とその上に出る浅間山

 あちらこちらで三脚を立てたおかげですっかり遅くなってしまい、山頂到着は午後2時になってしまった。瑞牆山荘側から登って来た人たちは皆もうとっくに下山していった。しかし、早々に引き上げようなどという気は毛頭無い。太陽のまわりに丸い環ができていて、もう少し待っていればちょうど五丈岩の上にかかりそうだ。あちらこちらをぶらぶらして、午後3時、日の環がカメラで収まりきれる位置まで来たところでシャッターを切り、下山開始。
    
      登りながら見る五丈岩

    
      五丈岩の上の日の環  もっと色濃かったのだがしだいに薄くなってしまった。

 5時前に大日岩に到着したのだが、折角だから日没時間の赤く焼ける金峰山も見て行きたい。大日岩に登ろうとしたのだが、ここは雪が深すぎてとても登れそうもなく、あきらめて大日岩の下で日没を待つ。甲斐駒ケ岳の横に真赤な夕陽が沈んでいったのだが、金峰山は全く赤らむことなく暗くなってしまった。残念。ヘッドライト点灯して下山、トレースが良いので道を間違える心配はない。6時20分、富士見平到着。空を見上げるとオリオン座が輝いている。その左には大きく冬の大三角形が輝く。カラマツの木をまたいでうまくカメラに収まりそうなので、またしても三脚を出して星空撮影、メモリーカード残りあと4枚しか撮影できないところを全て使い切り、下山。瑞牆山荘に到着したのは午後7時を回った頃だった。心配した車は一発で発車でき、凍る道を慎重に運転して甲府に戻る。実に14時間近く山にいたわけだが、実に楽しき1日だった。

    南アルプスの夕陽


    森の上に昇った冬の大三角形とオリオン

参考(にならない)タイム
瑞牆山荘5:30-富士見平6:20-大日岩小屋7:30-千代の吹上10:50-金峰山山頂14:00
下山 金峰山15:10-千代の吹上16:00-大日岩16:40-富士見平18:20-瑞牆山荘19:10
コメント (2)
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