平成20年11月2日 天候晴れのち曇り
前日は秋田大学時代の親友の家にお邪魔した。10年ぶりだろうか、当時小学生だった息子さんがもう大学受験を向かえ、猛勉強の最中だった。秋田市郊外の仁別というところに山間の雰囲気を生かしたレストランがあり、昼食をご馳走になった。重箱のような大きな折の中に盛られた十数種類の料理(前菜)は圧巻で、山菜やきのこなど地元の産物を盛り込んだ、一品一品手のこんでいる美味しい料理だった。
すっかり長居をしてしまって、秋田を出発したのはもう西に日が沈む頃だった。本荘市に向かう日本海が見える海沿いを走る頃にはもう日が沈み、夕焼けがわずかにのこっているだけだった。時折月が見えるものの相変わらずの曇り空だ。バイパスを避けて酒田市や鶴岡市の市内の道を走り、やや時間を費やしたが、新潟県の高速道路手前まで来たところで眠気が強くなり、この日は道の駅で寝る。翌朝日の出の6時ごろに一旦目が覚めたが、眠かったので二度寝入りし、次に起きたのは8時。朝寝坊してしまい、これで今日登れる山があるのか?太平洋側に抜けるだけでここから3時間くらいはかかりそうだ。候補は赤城山、榛名山、そして谷川岳あたり。だが、悪いことにいずれの山も地図を持ち合わせていない。ひとまず榛名山ロープウェイにカーナビをセットして出発する。午後1時ごろに到着できそうだ。関越道をひた走り、関越トンネルの手前から山を見上げると、山の上は雪が積もっている。確か関越トンネルの左側が谷川岳・・・山頂あたりはかなり真っ白だ。確かロープウェイを使って山頂往復4~5時間と記憶していたので、谷川岳に行ってみることに決める。
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混雑した谷川岳ロープウェイ
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天神平のリフトと冠雪の谷川岳
ロープウェイ駅の駐車場には11時を少し回った頃に到着できた。ザックに荷物を詰め込んで出発、念のためダウンジャケットとオーバージャケットを持っていったが、全く不要だった。11時半に切符を買ったものの、連休ということもあって観光客がたくさん来ており、30分ロープウェイを待つことになる。歩き始めは12時ジャスト。一山向うに冠雪の谷川岳が聳えるが、先ほど日本海側から見たよりは雪が少ないように見える。谷川岳方面に歩いて行く人は私だけで、この季節はもう歩く人は少ないのかと思いきや、そうではなくてただ歩き始めが遅いだけだった。
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整備された登山道。ところどころ薄雪が積もっていた。
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中腹から見上げる谷川岳。上部は笹原の山。
この登山道は中腹の避難小屋までは木道がついた整備された道だ。避難小屋を過ぎたあたりから傾斜がきつくなり、ゴロゴロした石や鎖のついた岩場を登るようになる。このあたりから続々と下山者が現れ、鎖場で譲り合いながら登る。ところどころ雪が見え始めるが、登山道は既に解けていて、むしろ雪解け水が流れ出して道は水浸し状態で歩きにくかった。岩も濡れて滑りやすくなっている。途中には天狗の留まり岩や天神ザンゲ岩という展望の良い岩場があり、岩の上に登って景色を楽しみながら登る。
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谷川岳トマの耳。積雪あるが、アイゼンなしで登れた。
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コルから見上げるオキの耳
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オキの耳から見下げる一の倉沢
肩の小屋から上は10~20cmほどの積雪あったが、どろどろのシャーベット状態になっていた。トマの耳2時5分到着、約2時間の行程だった。当初はここで折り返して下山の予定だったのだが、隣のオキの耳を見ると、どう見ても向うのほうが数メートル高そうに見える。行かないと後で後悔しそうだったので、時間を気にしながらも行くことにした。ここからの下りは雪のついた斜面で結構滑りやすい。簡易アイゼンは持ってきていたが、20分ほどで行ける距離なのでアイゼン装着せずに歩き、無事オキの耳到着、2時25分だった。山頂でラーメンを食べるつもりで持ってきたのだが、時間的に余裕が無く、三脚を出して山頂の記念撮影とあたりの景色をざっと撮影してさっさと下りることにした。もう3時近かったので、この時間に登って来る人はいないだろうと思っていたら、若いカップル2人とさらに若者1人が登って来た。最終のロープウェイが5時だから、下山1時間半とみて3時半までに下り始めれば大丈夫といえば大丈夫。私はちょっと足が遅いので、オキの耳2時45分、トマの耳を3時に折り返した。滑りそうな岩場に気をつけながらも順調に下山し、途中休憩を1回入れて4時半、天神平ロープウェイ駅に到着した。10分ほど遅れてオキの耳で会ったカップルも到着。帰りのロープウェイも混雑していて、20分ほど待ち時間があった。
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オキの耳から見るトマの耳。ナナカマドは赤い実だけが残っていた。
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谷川岳肩の小屋。向うに見えるのは万太郎岳?
ロープウェイを使うと容易に登れてしまう谷川岳だが、ロープウェイ駅の通路にはたくさんの山や花の写真が飾られていて、目を和ませてくれる。ここは鹿の食害は大丈夫なのだろうか?南アルプス仙丈ケ岳のように高山植物が激減してしまうような事態にならないことを願うばかりだ。
前日は秋田大学時代の親友の家にお邪魔した。10年ぶりだろうか、当時小学生だった息子さんがもう大学受験を向かえ、猛勉強の最中だった。秋田市郊外の仁別というところに山間の雰囲気を生かしたレストランがあり、昼食をご馳走になった。重箱のような大きな折の中に盛られた十数種類の料理(前菜)は圧巻で、山菜やきのこなど地元の産物を盛り込んだ、一品一品手のこんでいる美味しい料理だった。
すっかり長居をしてしまって、秋田を出発したのはもう西に日が沈む頃だった。本荘市に向かう日本海が見える海沿いを走る頃にはもう日が沈み、夕焼けがわずかにのこっているだけだった。時折月が見えるものの相変わらずの曇り空だ。バイパスを避けて酒田市や鶴岡市の市内の道を走り、やや時間を費やしたが、新潟県の高速道路手前まで来たところで眠気が強くなり、この日は道の駅で寝る。翌朝日の出の6時ごろに一旦目が覚めたが、眠かったので二度寝入りし、次に起きたのは8時。朝寝坊してしまい、これで今日登れる山があるのか?太平洋側に抜けるだけでここから3時間くらいはかかりそうだ。候補は赤城山、榛名山、そして谷川岳あたり。だが、悪いことにいずれの山も地図を持ち合わせていない。ひとまず榛名山ロープウェイにカーナビをセットして出発する。午後1時ごろに到着できそうだ。関越道をひた走り、関越トンネルの手前から山を見上げると、山の上は雪が積もっている。確か関越トンネルの左側が谷川岳・・・山頂あたりはかなり真っ白だ。確かロープウェイを使って山頂往復4~5時間と記憶していたので、谷川岳に行ってみることに決める。
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混雑した谷川岳ロープウェイ
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天神平のリフトと冠雪の谷川岳
ロープウェイ駅の駐車場には11時を少し回った頃に到着できた。ザックに荷物を詰め込んで出発、念のためダウンジャケットとオーバージャケットを持っていったが、全く不要だった。11時半に切符を買ったものの、連休ということもあって観光客がたくさん来ており、30分ロープウェイを待つことになる。歩き始めは12時ジャスト。一山向うに冠雪の谷川岳が聳えるが、先ほど日本海側から見たよりは雪が少ないように見える。谷川岳方面に歩いて行く人は私だけで、この季節はもう歩く人は少ないのかと思いきや、そうではなくてただ歩き始めが遅いだけだった。
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整備された登山道。ところどころ薄雪が積もっていた。
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中腹から見上げる谷川岳。上部は笹原の山。
この登山道は中腹の避難小屋までは木道がついた整備された道だ。避難小屋を過ぎたあたりから傾斜がきつくなり、ゴロゴロした石や鎖のついた岩場を登るようになる。このあたりから続々と下山者が現れ、鎖場で譲り合いながら登る。ところどころ雪が見え始めるが、登山道は既に解けていて、むしろ雪解け水が流れ出して道は水浸し状態で歩きにくかった。岩も濡れて滑りやすくなっている。途中には天狗の留まり岩や天神ザンゲ岩という展望の良い岩場があり、岩の上に登って景色を楽しみながら登る。
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谷川岳トマの耳。積雪あるが、アイゼンなしで登れた。
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コルから見上げるオキの耳
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オキの耳から見下げる一の倉沢
肩の小屋から上は10~20cmほどの積雪あったが、どろどろのシャーベット状態になっていた。トマの耳2時5分到着、約2時間の行程だった。当初はここで折り返して下山の予定だったのだが、隣のオキの耳を見ると、どう見ても向うのほうが数メートル高そうに見える。行かないと後で後悔しそうだったので、時間を気にしながらも行くことにした。ここからの下りは雪のついた斜面で結構滑りやすい。簡易アイゼンは持ってきていたが、20分ほどで行ける距離なのでアイゼン装着せずに歩き、無事オキの耳到着、2時25分だった。山頂でラーメンを食べるつもりで持ってきたのだが、時間的に余裕が無く、三脚を出して山頂の記念撮影とあたりの景色をざっと撮影してさっさと下りることにした。もう3時近かったので、この時間に登って来る人はいないだろうと思っていたら、若いカップル2人とさらに若者1人が登って来た。最終のロープウェイが5時だから、下山1時間半とみて3時半までに下り始めれば大丈夫といえば大丈夫。私はちょっと足が遅いので、オキの耳2時45分、トマの耳を3時に折り返した。滑りそうな岩場に気をつけながらも順調に下山し、途中休憩を1回入れて4時半、天神平ロープウェイ駅に到着した。10分ほど遅れてオキの耳で会ったカップルも到着。帰りのロープウェイも混雑していて、20分ほど待ち時間があった。
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オキの耳から見るトマの耳。ナナカマドは赤い実だけが残っていた。
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谷川岳肩の小屋。向うに見えるのは万太郎岳?
ロープウェイを使うと容易に登れてしまう谷川岳だが、ロープウェイ駅の通路にはたくさんの山や花の写真が飾られていて、目を和ませてくれる。ここは鹿の食害は大丈夫なのだろうか?南アルプス仙丈ケ岳のように高山植物が激減してしまうような事態にならないことを願うばかりだ。