イギリスに何十年も住んでいるある日本人と数年前から親友になりました。彼が日本に来る度に会っています。人間味豊かで魅力的な人です。彼、Nさんは同性愛者です。
今日は同性愛にまつわる問題を考えたいと思います。私は同性愛者を差別しません。日本の社会も同性愛者を差別しないようになることを祈りながら書きます。
話を簡単にするためにNさんと私の最近のメールを転載します。
(1)12月26日 にNさんから私宛に来たメール
押し詰まりましたね。
お元気でしょうか。
私の趣味人俱楽部に発表した最新日記「フィリップ、」には、割愛した部分があります。
私、これをそのまま掲載できたら、かなりの「大物」なんですが、。
ご興味がおありであれば、その部分をお送りいたしますが、?
良きお年を。 Nより、
(2)「フィリップ、」に関するNさんの日記
フィリップ スコフィールド(Phillip Schofield)さん、英国人。59歳。
https://en.wikipedia.org/wiki/Phillip_Schofield
TVのプレゼンターで、いろんな番組の司会とかをされる。
男前だけれど気取っておられない。感じのいい人で、私、好感を持っていた。
それが、2年ほど前(2020年2月)、公然とこう言われたのである。「私、ゲイなんです」
それからというもの、フィリップさん、人が変ったように、明るくなられた。
以前は、一寸遠慮がちで、これほどの存在感はなかったように思う。
今では、TVコマーシャルにも出られるし、大きな声で笑ったりもされる。
このカミングアウトまでは、何か、いつも、大きな重荷を背負わされたようで、それがとても嫌であったのであろう。
フィリップさん、結婚しておられる。29年も。子供は、お嬢さんが二人。
「皆さん、私のことをどのように思っておられるか、知りませんが、私、本当のところ、皆さんが想像しておられる様な人間ではないんですよ」
この一言、何度言いたかったかしれない。しかし、いろんなことで、その勇気がなかった。
しかし、意を決して言ってみて、結果は上々。これで、人がなんと言われようと、「本当の自分」で生きられる。
フィリップさんには、男の相方もおられると思う。
(3)私からNさん宛に出したメール
Nさん、
お手紙ありがとうございました。お元気そうで嬉しいです。
私も元気です。しかし車椅子の生活になりました。
次の記事をご覧下さい。
2021年12月26日(日)、「北アルプス縦走、車椅子、新しい世界観」
「フィリップ、」の割愛した部分を是非お送り下さい。非常に興味があります。
ありがとうございます。後藤和弘
(4)Nさんからの返事
これは、掲載したものに続きます。どうぞ、良いお年を。
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実のところ、この私が、昔、そうであった。
昔というのは、私が30歳までのこと。要するに、まだ日本にいた頃。
自分の本当のところを、他の人に知って欲しかったのは事実。しかし、その頃の日本では、とてもそんなこと言えたものではなかった。私、その結果、帳尻を合わせるために「嘘」ばかり吐いて生きていた。
尤も、今でも、日本では大なり小なり、そんなではないのか。ただ、私、ここで、そのために日本という国を責める気は毛頭ない。日本とは、そういう国なのである。
私が英国に来た1976年の夏、日本から知り合いのご夫婦が、ロンドンに観光で来られた。
私を一目観るなり、開口一番、ご主人こう言われた。「アナタ、生き返られましたなあ」
私、日本の水に合わなかった、ということであろうか。
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以上のメールにはこれ以上の説明は不要です。私は絶対に同性愛者を差別しません。皆様も絶対に同性愛者を差別しないことを祈ります。
今日の挿絵代わりの写真はバラの花の写真です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)