ウクライナという国はロシアの西に隣接していて常にロシアの軍事進攻の危険にさらされている国です。昔の米ソ冷戦時代はソ連の穀倉として有名な農業地帯で軍需産業も進歩していました。
しかし1990年頃のソ連崩壊後はロシアと対立、抗争する国になったのです。こんな情勢なのでアメリカ陣営はウクライナを北大西洋条約機構、NATOに引き入れようとしています。ウクライナ情勢は風雲急を告げているのです。
ウクライナは大地が広がり美しい国です。まずその風景写真を見てみましょう。
写真で示したような平和なウクライナに関して、昨日ロシアがアメリカとNATOに新しい提案を出したのです。アメリカ陣営がこの提案を守ればロシアは絶対にウクライナへ軍事侵攻しないと言うのです。
このニュース記事を以下に示します。
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「ロシア ウクライナ情勢めぐり 米とNATOに新協定の草案」、
緊張が高まっているウクライナ情勢をめぐって、ロシアはアメリカとNATO=北大西洋条約機構に対して、緊張緩和に向けて新たに締結したいとする協定などの草案を示しました。
この中でNATOのさらなる拡大やウクライナなどでのいかなる軍事活動も行わないと保証するよう求めています。
ロシアのリャプコフ外務次官は17日、記者会見を行い、アメリカとNATOに対して、ウクライナ情勢の緊張緩和に向けた新たな協定などの草案を示したことを明らかにしました。
この中でロシアは、NATOが、ウクライナの加盟など、これ以上の東への拡大をしないと保証するほか、NATOに加盟していない旧ソビエト諸国やヨーロッパ東部で、いかなる軍事活動も行わないことなどを求めています。
またアメリカに一方的に示した条約の草案では「軍の部隊や兵器を、自国の領内を除いて、相手国の安全保障上の脅威と認められる地域に展開することを控える」としています。
リャプコフ次官は会見で「近年、アメリカやNATOが行ってきた、情勢を緊迫化させる敵対的な行為は全く受け入れられず、極めて危険だ。もはや選択の余地はない」と強気の姿勢を示しました。
そのうえで「あすにでもアメリカと交渉する準備はできている」と述べ、アメリカ側に速やかに交渉に応じるよう迫りました。
ロシアのプーチン政権は、隣国のウクライナへのNATOの関与を安全保障上の脅威ととらえていて、欧米との決定的な対立は避けつつも、この地域でのアメリカの影響力を排除したい考えです。
アメリカ高官「いくつかの点は受け入れられない」
アメリカのバイデン政権の高官は17日記者団に対し、ロシア側から草案を受け取ったとしたうえで「いくつかの点は受け入れられない」と述べました。
ただ、具体的にどの点が受け入れられないのかは明らかにしませんでした。
一方で「そのほかの点は協議の用意がある。ヨーロッパの同盟国などと議論していくことになる」と述べ、NATO=北大西洋条約機構の加盟国と連携して対応する考えを強調しました。
NATO事務総長「決めるのはウクライナ」
ウクライナの加盟について、NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長は16日にウクライナのゼレンスキー大統領と行った記者会見で「ウクライナが歩む道を決めるのは主権国家のウクライナであるし、ウクライナがNATOに加盟する準備が整ったかを決めるのはNATOの加盟国だ。われわれは今後も加盟国になるためのウクライナの努力を支援する。ロシアと対話する用意はあるが主権国家の権利で妥協することは決してない」と発言しています。
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分かり易く言えば、アメリカはウクライナや中央アジア諸国をアメリカ陣営に入れたいのです。そうすればアメリカ陣営はロシアの包囲網を作れるのです。
その上、中国に対して西側から軍事的圧力をかけられのです。一石二鳥です。ロシアと中国は、そうやすやすとアメリカの思惑通りさせません。
アメリカとNATOがロシアと交渉が平和的に妥結することが一番望ましいのです。そうすればロシアの軍事侵攻も起きません。このことは中国が台湾に対する軍事侵攻にも関係していると私は考えています。
とかく戦争は連動して起きます。常に世界の動きを注意深く観察し考えたいものです。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)