おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

「かつしかまちナビ」(シニアが創るミニコミ誌)より。SORA-Q(変形型月面ロボット・ソラキュー)月へ。・葛飾が誇る刀匠  吉原義人さん。・・・

2023-07-20 20:02:23 | 葛飾銭湯

この雑誌を銭湯で見かけました。

「シニアが見た! 聞いた! 探した! 地域のもの こと ひと」というコンセプトで、葛飾区内のこと、モノ、人を取材し、まとめる、という構成。なかなか興味深い内容です。

・SORA-Q(変形型月面ロボット・ソラキュー)月へ。※取材・まとめ 飛田健一さん

        

(株)タカラトミー(所在地:東京都葛飾区)が、JAXA(宇宙航空開発機構)等と共同開発した超小型の変形月面探査ロボット。

JAXAの小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」に搭載され、月面でのデータ取得を行う計画。おもちゃのアイディアが盛り込まれ、球体から変形する探査ロボット。質量約250g、直径約80mm(変形前)の超小型の変形型月面ロボット、月面に着陸後、瞬時に球体が左右に拡張変形し、月面を走行する。開発にはタカラトミーの玩具つくりにおいて培われた小型化、軽量化の知見と変形機構に関わる技術が活用されました。変形ロボット「トランスフォーマー」が乗物からロボットへとあらゆる方法で変形する機構のノウハウが活かされています。

・葛飾が誇る刀匠  吉原義人さん 

※取材・文 佐藤政志さん 写真 飛田健一さん

・・・今年4月、NHKBS放送の『美の小壺』で、吉原さんの刀剣造りが放送されました。その中で、刀造りで最も大事なことは、「鉄」作りと言います。刀の素材「玉鋼」を熱し、ハンマーで叩き、折り曲げ、また叩く。叩くことによってリン・硫黄などの不純物を取り除いていく。それがいい刀を造る必須条件だと言います。・・・「刀製作は機能性を前提とするが、芸術性に富み、秀でるものでなければならない。・・・」とも言います。今年で80歳になる今でも年に数本の刀製作に取り組んでいます。吉原さんの元で刀作りの修行をしている若者達が大勢います。

この他にも「生徒が運営するレストラン『かつろうキッチン』葛飾ろう学校の訪問記事。

 

・午后のティー・・・堀切5丁目の地域活動

・天気のいい日は公園へ行こう 寄稿 久山千秋さん

などけっこう精力的な取材活動など、なかなか読み応えの多い、ミニコミ誌でした。

           無断転載、ご容赦を。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の銭湯事情。小冊子『1010』より。

2023-07-13 20:18:38 | 葛飾銭湯

『1010』。

久々に近所の銭湯に。

小冊子が置いてありました。その記事を(勝手に)紹介します。

       「湯上がりドリンク、最高の一杯を探せ!」

フレッシュジュース、深海ゼリー、クリームソーダなどローカルドリンクが登場しているようです。

牛乳、スポーツドリンク、缶ビールなどの定番から、クラフトビールの飲み比べセットなど、お風呂屋さんで、さまざまなビールが流行っているようです。

             

「江戸で最初に銭湯を作った人物とは?」

江戸最初の銭湯の記録が文書で残されています。天正19(1591)年、銭瓶橋のほとりに伊勢与市がせんとう風呂を建てたことが三浦浄心の『慶長見聞集』に記されています。「・・・風呂銭は永楽一銭なり。皆、めづらしき物かなと入り給ひぬ。・・・」

江戸最初の銭湯は伊勢式の蒸し風呂だった可能性が高いと思われます。・・・慶長見聞集が書かれた慶長19年(1614)頃には「町ごとに風呂あり」というほどに急激に銭湯が増えました。

※「一銭」。まさに「銭湯」だったわけです。

※いまだに「銭湯」というのも面白いですね。「(公共)浴場」とは言いません。

学校でも「下足箱」を「下駄箱」というようですが。

        「土用、丑の日は『ももの薬湯』へ」。

土用丑の日(7月30日)に「ももの薬湯」を実施します。「土用丑の日のウナギ」は日本人の生活に浸透していますが、江戸時代から土用丑の日には、無病息災を願って「ももの葉」を浮かべた「丑湯」につかる習慣が広く親しまれていました。「ももの葉」には、肌の炎症を抑える消炎作用や解熱作用、肌をひきしめる収れん作用があるタンニンという成分が含まれており、日焼けやあせも、湿疹などの効果が期待できます。暑い時期に多い肌のトラブル対策に、ぜひ7月30日(日)は銭湯へ足を運び、広い湯船で「ももの葉湯」をお楽しみください。・・・

※左のページにある銭湯川柳も面白い。

・神田川優しい人は待たせない ・女湯へ明日から移る孫娘 ・お揃いのセーター畳む脱衣かご

んなのゆっポくんをさがせ!」

よく連れて行った孫たちも、だんだん銭湯から遠ざかることが増えてきました。

じいさん一人で楽しむ今日この頃です。Tシャツ。

葛飾区内に20軒以上あった銭湯も徐々に減ってきました。区内の銭湯巡りも、あと二箇所回れば完遂です。

附:江戸時代の銭湯

『女湯』 大判錦絵2枚続 鳥居清長画 天明後期 ボストン美術館蔵。

銭湯を詳細に描いた浮世絵としては、最も早い時期の作品。画面右、衣服棚がある畳敷のところが脱衣所。画面中央の板敷の間が洗い場、その間に竹を並べて水はけを良くしている。中央上、下半身のみの女性が見えるところが石榴口で、湯が冷めないよう出入口が低くなっていた。左上の小窓から見える男は三助。(「Wikipedia」より)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その10。そのぬくもり。「久の湯」。「吉野湯」。

2019-09-09 18:44:36 | 葛飾銭湯
                             ㉓「久の湯」。葛飾区小菅3-11-17
 何かと気ぜわしい世間とはいささか離れて、今回、久々に銭湯巡りの報告です。

 台風15号が関東を直撃。我が家も夜中から朝方まで激しい雨風で、猫たちも不安なようすで、鳴き声がしきりに。
 電車もストップ。千葉などで大きな被害が出たもよう。

 ようやく静かになった、でもかあッと照り始めた日ざしの元、電車がいつ運行するか分からないまま、自転車でおでかけです。
 「台風一過」。空気も少しは澄んできたようで、富士山が遠くビルの間から顔をのぞかせています。
           

 でも、今日の午後は9月としては記録的な猛暑になる、との予報。36℃。その通り、たしかに暑い! 帰りもしんどいものがありました。

 しかし、陽が落ちると、ひところのような暑さは落ち着いて、銭湯通いも心地よい、ちょうどいい時節になりそう、といっても、残りわずかになった葛飾銭湯巡り。
 始めた頃は、27箇所巡りの予定(始める少し前に、一箇所、亀有にあった銭湯が廃業になりました)でしたが、その後、廃業(長期休業? )がまた1つ出て、26となった「葛飾銭湯巡り」。残りあと4つとなりました。

 京成「堀切菖蒲園」駅前の道(「川の手通り」)を北に向かい、「堀切中央病院」を越えた先、コンビニを左に入ったところにあります。
 ロケットのような煙突が目立ちます。大きく煙突には大きく「久の湯」と。

 浴室内には男湯から女湯にかけてつながる富士山が鮮やか。

 番台形式。脱衣所。とても清掃が行き届き、清潔な印象。番台から「ごゆっくり」と声を掛けられて、気をよくします。
 浴槽は、超音波気泡風呂ジェット2連の座湯、バイブラ湯、薬湯と三つ。中でも日替わりの薬湯が大人気のようで、この日は、「草津温泉」仕立て。ほのかに温泉の香りが漂います。なお、次の日曜日にはコーヒー風呂の予定で、人気があるようです。薬湯には力を入れているようで、予定表があり、好みに応じて来ることができそう(他の銭湯では「本日・・・」とあってもほぼ毎日、同じというところもあるようですが)。これはすばらしい企画。
 平日の夕方。亀有地区の銭湯のような混み具合ではなく、数人。ゆっくりと思いのままに湯船につかれます。
 
                   


㉔「吉野湯」。葛飾区堀切6-33-5

 「久の湯」と同様、京成「堀切菖蒲園」駅前の「川の手通り」を北上、「川の手通り」の右手、一本裏の暗渠をそのまま歩道にした道にあります。表の通りには「吉野湯」の看板あり。「久の湯」とは至近距離。

 大正10年創業で、以前、堀切には菖蒲園が5つあり、その中の「吉野園」から命名された、ということです。
 男湯の壁絵は「富士川 早川」。急流の富士川を描いた豪快なペンキ絵。女湯は「南紀白浜」だとか。
 男女の仕切りの壁には、男湯は厳島神社、女湯は浦島太郎が描かれた九谷焼のタイル絵(のようです)。鹿など細かい意匠にも気を配った、見事な出来映えです。
 仕切り側カラン正面には個々に30センチ四方の正方形の鏡が斜めに置いてあるのが、洒落ているか。
 年代物の扇風機、大きな鏡、ネジ巻時計など、どれも大切に使われてきたことが一目でわかります。レトロな味わいの銭湯。坪庭に面した濡れ縁(板廊下)には椅子が置かれ、身体を休めるのにちょうどいい。
 番台形式で、若女将(? 年齢不詳)が座っていました。
 ここも夕方、来ましたが、客は私を入れて4、5名。ゆっくりと入れます。
 浴槽は遠赤外線バイブラと深湯の2つに仕切られています。お湯の温度は44℃くらいで、けっこう熱め。これまでで一番熱かった感じ。でも、かえって気持ちがいい。
 脱衣所も静かな雰囲気。大型テレビでは、京急の事故を報道中、真っ裸のまま、見入っているおじいさん。女将も心なしか目のやり場に困っている風情がまた、よし。

                  

 さて残りは二箇所。新小岩駅の向こうと東京拘置所の南。どちらも遠いですが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その9。そのぬくもり。「千代の湯」。「大黒湯」(休業中)。

2019-08-12 18:23:25 | 葛飾銭湯
                             ㉒「千代の湯」。葛飾区東新小岩5-17-6

 「平和橋通り」を南下、「上平井消防出張所前」交差点を左折、「玉寿司」の裏手にあります。
 昭和31年創業、現在は2代目が切り盛りしているとのこと。ロビー、脱衣所、浴場と全体的にきれいに整えている。 正面のロビーは広く、大きなソファーが設置されています。天井もゴージャスな印象。
 そして右側が男湯、左が女湯。
 脱衣場も広く、大型テレビでは高校野球の中継が。
 広々した浴場も広々としています。入口の左側に立ちシャワーが二つ。
 洗い場周りのローズレッドのグラデーション模様。
 背景画はハワイをイメージしたらしい、椰子の木の林。天井も高く、見上げると、赤、緑、青、白とカラフルなストライブ、清潔で明るい印象。けっこうすてきな雰囲気。
 右から、普通の風呂、電気風呂、座風呂で勢いのあるジェット、そして、バイブラ風呂になっています。薬湯として「ゆず湯」。冬のゆず湯とは違ってゆずがあるわけではありませんが。
 円形をした大きな浴槽は、ジェットバスの気泡が出て、お湯がぐるぐる回っていて、小さな流れるプールみたいです。
 お湯がちょっと熱い座風呂のジェットはかえって刺激的で、なかなか気持ちいい。
 上がった後は、クーラーの風を受けながら、ソファに座って高校野球観戦。
 脱衣所と浴室との境にある「ビーナスの誕生」風の裸婦モチーフのエッチングカラスがとても魅力的。
                  
                                          (注:HP掲載の写真は、女湯のようです。)

 「平和橋通り」・「上平井消防出張所」交差点から南西にある「大黒湯」に行って見ましたが、休業中です。

㉓「大黒湯」。葛飾区西新小岩4-14-5

【大黒湯 休業のお知らせ】
長らくのご愛顧をいただいておりました新小岩の「大黒湯」が諸事情により2018年11月初旬より休業となりました。
地域の皆様に温かいお風呂を提供してくれた大黒湯のしばしの休息だと信じております。

(「」HPより)

          

 とろりまろやかな掛け流しのお湯。地下200mから汲み上げる鉱泉を使用しているので温泉気分をお楽しみいただけます。
 昭和27年創業。58年のリニューアル時、東京の銭湯ではじめてフロント式を採用し、ランドリーの併設も行ったそう。浴室には立ちシャワーブースを8つ設け、女湯のみカーテン付き。湯の飛び散りを防ぎ、気持ちよくシャワーを使うことができる。湯上がり、竹林を描いた休憩エリアでしばし汗を引くのを待つのもよろし。

 という。HPでの宣伝文句でしたが、残念!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その8。そのぬくもり。「ゆートピア21」、「日の出湯」。

2019-08-01 20:06:58 | 葛飾銭湯
                               ⑳「ゆートピア21」。葛飾区亀有3-30-12
                                          亀有駅南口から徒歩5分。
 JR亀有駅から「環七」沿いにある「アリオ亀有」に向かう人通りの激しい通り沿いにある銭湯。
 駐輪スペースが心配なので、「アリオ亀有」で買い物をしたついでに、駐輪場に自転車を入れて向かいます。
 昭和15年創業で、平成5年に「富士見湯」から「21世紀に向けてがんばろう!」という想いを込めて改名したそう。
 ここにも「麦飯石風呂」があります。
 「麦飯石風呂」の超音波気泡ジェット2連の座り湯、超音波気泡ジェット2連の寝湯。そして薬湯。有料のサウナもあり。
 浴槽の種類も豊富で、駅からわずか4、5分という場所にあるということが、ウリ。けっこうな人の入りです。
 天井は高く、水色に塗られています。浴槽の奥の壁に、大きなモザイクタイル絵。カッパのモザイクが壁全面に施されています。子供のカッパがイルカの上に乗ったりしていて、かつての清水崑さん、小島功さんのカッパを思い出します。雰囲気は明るく楽しい。
 お湯はあまり熱くなく、ゆったりと入れる。熱い湯好みの人には物足りないかもしれません。
 薬湯。脇の洗い場にいても香りが漂ってきます。何という名称なのか、色んな漢方が溶け込んだお湯のようです。二度も入りました。


清水崑さんの絵柄。小嶋功さんの絵柄。

(「」HPより)

㉑「日の出湯」葛飾区西亀有4-16-14
 
 水戸街道(国道6号線)から行くと、都立葛飾野高校を過ぎ、JRのガードをくぐった先にあります。
 昭和36年創業。「温かいうちじゃないと汚れがこびりついてしまうから」と、浴室は営業後1時間かけて掃除するという。他にも脱衣場は2時間、桶は1時間かけて磨くそう。男湯は奥の壁面にタイル絵。絵柄は大海原を走る帆船・海王丸。広がりのあるなかなかすてきなタイル絵です。
 女湯は白雪姫のタイル絵。

 脱衣所の天井は、格天井。天井には大型扇風機が回っています。お互い顔なじみの地元のお爺さんたちでやや混雑気味。小さな庭がある。
 浴室もけっこう混んでいます。平日の6時過ぎ。上がる人、入ってくる人で、けっこう賑わっています。
 浴槽はL字型に配置されていて、手前に薬湯、さらにバイブラ、ボディーマッサージ、スーパージェット、電気風呂という配置。種類に富んでいます。
 井戸水を使っているようで、お湯の中に小さな木くず、ゴミ? が混じっています。
 女湯の方も声がしきりにして、フロントのおばさんも親切に会話しています。実に和気あいあいとした雰囲気がいい。なお、電気風呂には心臓の弱い方、高血圧の方は遠慮下さい、とあり、入っている人はだれもいないので、もったいない感じ。
 薬湯は漢方ではおなじみの「甘草」湯ということで、少しぬるめの湯をゆっくり楽しみました。

海王丸

 1989年、海王丸は59年間にわたって海の若人を育ててきた初代海王丸の代替船として建造されました。
 初代海王丸は鹿児島商船水産学校の練習船「霧島丸」の遭難を契機として、1930年に日本丸とともに建造され、当時の田中隆三文部大臣の「日本の海の王者にふさわしい船にしたい」という我が国の海運に寄せる期待を込めて「海王丸」と命名されました。
 初代海王丸は、引退までの59年余りにわたって、実習訓練を行って来ました。
正確な記録の残る昭和27年(1952年)4月1日以降でも189次の航海を行い、7,708名の実習生を育て、約146万kmの航海を完遂しました。
 初代日本丸同様老朽化には勝てず、 1974年以降は遠洋航海の規模を縮小するなどの応急的な航海を続けていました。
 従来、練習帆船は国が建造し船員教育の教育訓練のみに使用してきましたが、船員教育訓練とあわせて「青少年のための海洋教室や体験航海」にも利用するものとして、国の補助金、財団法人日本船舶振興会(現・日本財団)補助金、一般からの寄付金及び銀行借入金とし、財団法人練習船教育後援会(現財団法人海技教育財団)が海王丸代船を建造することとなりました。
                   

(この項、「」HPより)

《追伸1》今回の二軒とも、大きな「シャンプー」、「ボディーソープ」が一つずつ置いてありました。
 6月27日より、葛飾区内の銭湯は「シャンプー」「ボディーソープ」が常設となったようです。

《追伸2》西亀有にあった(「都立農産高校」の西側)「橘湯」は、今年の1月に廃業になりました。確実に銭湯が減っているようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その7。そのぬくもり。「第一日立湯」。

2019-07-12 22:45:03 | 葛飾銭湯
                              ⑲「第一日立湯」 葛飾区亀有5-48-12
 「環七通り」からJR線のガードをくぐって右折。商店街の先を曲がった路地にあります。正面は青いタイルのグラデーション。おしゃれな印象。
 昭和20年創業で、現在は3代目が切り盛りしている、とのこと。浴室の高い天井は開放的、脱衣場の天井はシャンデリアと、古風な銭湯とはちょっと趣が異なります。全体的に明るくて、気持ちがいい。

 フロント形式で、下足の札と交換にロッカーキーを貸し出すというスタイル。この方式は、初めての経験です。
 ロッカーは上の扉と下の扉が繋げてあり、2つ使ってよいらしく、大きな荷物の持ち主には親切ですが、これも初めてでビックリ。
 近所の工事現場から来た方でしょうか、さっそく二つとも使用しています。内庭は築山と陶器製の蛙、下の池には2匹、大きな錦鯉が泳いでいます。2匹とも70,80㌢はあるような大きさ。悠々と泳いでいます。目の前でこれだけ大きい錦鯉を見たのはあまり経験がありません。池が狭いくらい。
                  
 さてお風呂は、ここも桶は、定番のケロリンですが、他では見かけない、幅が広く、けっこうな高さの腰掛で膝の悪い人には座りやすい。シャワーは、一部にしか付いていませんが、スティックを真下に向けるとお湯が出てくる仕組み。これも初めて。
 浴槽は中央に大きめの円形浴槽(ジェットバス)、左に座風呂(超音波バス)、右に「薬湯」。今日は(今日だけではなさそうですが)、「京都宇治抹茶」仕立て。濃い緑色をしていて、他の二つよりは温めで、ほのかにお茶の香りが漂う(感じ)。シャワー室も、一つあり。
 男女の仕切り側に「本日より利用禁止」と貼り紙のある部屋は、元はサウナだったでしょうか。えっ、「今日から」とは思えないですが。
 背景はタイル画で、遠方に真っ白な山脈、眼前にはとうとうと流れ来る渓流。渓流沿いにある露天風呂をイメージしたものか、これも、なかなかユニーク。湯船ごと流れに押し流されそうな感じですが。

 ここも常連が多いようで、挨拶を交わしています。

 かつて、ここの銭湯の名称が示すように、この先、北東、現在の「環七」の東側には「亀有日立」の大きな工場がありました。
 1938(昭和13)年、「日立製作所亀有工場」が足立区大谷田町、現在の大谷田団地および中川下水処理場一帯(JR常磐瀬・亀有駅の北東、西新井に向かう「環七」が、大きく西にカーブするあたり。)にできました。最盛期には2万人以上の従業員が働き、戦時中には、戦車など兵器が作られていました(ちなみに、飯塚橋の通りは「戦車街道」とも呼ばれていた)。この工場を「亀有日立」と地元の人は呼んでいました。
 現在も周辺には日立関連企業があり、また引き込み線の痕跡などが残っています。
 戦後、大型重機などを製造していましたが、都内にあった大規模工場の地方移転策により、1974(昭和49)年に土浦工場に統合され、操業を終えました。


2010年代のようす。上が「亀有日立」跡(一部)。「中川下水処理場」一帯。

 亀有地域は、この工場の他にも、「日本紙業(現:日本大昭和板紙)」、「三共(現:第一三共)」などの工場があった地域でした。現在、これらの工場はすべて撤退し、その後、再開発が進み、JR常磐線「」亀有駅」を中心に「アリオ亀有」など大型商業ビルや商店街、閑静な住宅街となっています。
 この銭湯もかつてはそうした工場労働者などでかなり賑わっていたと思います。

 ところで、この地域はかつて亀・亀梨(かめなし)と呼ばれていました。この名は、低湿地帯の中に「亀」の甲羅の形を「成す」土地だからということで付けられたといわれています。この地名は「無し」に通じて縁起が悪いとされ、江戸時代初期(1644年頃)に『正保国絵図』を作成する為の報告書提出の際、現在の名「亀」に改められた、ということです。

                                         
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その6。そのぬくもり。「栄湯」、「興和浴場」、「金町湯」。

2019-07-03 22:11:56 | 葛飾銭湯
                                 ⑯「栄湯」。葛飾区高砂8-15-12

 今回は、高砂、柴又、金町にある銭湯を。

 京成高砂駅を北へ徒歩7分。「住吉小学校」の先にあります。行ったときは、すでに自転車がたくさん。今までの中では一番混んでいるようす。
 脱衣場と浴室を区切る裸婦の板ガラスは創業当時からのものだそう。浴槽は四角と丸型と二つあって、バブル湯と超音波マッサージ湯の2種類。
 ここの特徴は、男女の境にカーテン付きのシャワーボックスがあること。カーテン付きは他にはなくて、ユニーク。
 背景は、大きな竹林。写真なのか、バック一面に。
 脱衣場の天井を見上げると洋館のような雰囲気。
 アットホームな印象で、お客さんも10人以上。それぞれ顔なじみのようで、お互いに挨拶を交わし、背中を流し合っています。こういう光景は、はじめて見ました。
 TVを見ながら、湯上り後もゆっくりくつろげます。見かけない当方にもきさくに声をかけてきます。「いやあ、体重が増えちゃってさ、・・・」。

 ただ、自転車だと距離の割には、高砂駅付近は、行きも帰りも大変。狭い道ばかりの上、自動車が頻繁に通り抜け、歩行者もたくさん。
 「高砂駅」構内東にある踏切が、朝夕はどうしようもないまったくの「開かずの踏切」。車は、それを迂回するため、近くの京成線のガードをくぐることに。そこで、狭い路地に押し寄せる。右に左に直進にとけっこう車が通る。歩行者や自転車に乗った人は、恐いくらいの感じ。
 「早く高砂駅周辺を高架化にしてもらいたい」という地元の方の思いをひしひしと感じます。

                   

⑰「興和浴場」。葛飾区鎌倉4-17-14
 高砂から「佐倉街道」を京成ドライビングスクール、「桜道中学校」前と進み、北総線「新柴又駅」を過ぎたあたりを右折してすぐ。
 昭和42年頃創業、とのこと。平成13年から現在の店主が切り盛りする、という。ここも常連さんが多いのか、けっこうな入り。先客は15人ほど。
 「いらっしゃいませ」との音声に驚きつつ、のれんをくぐります。
 下足箱のカギがロッカーのカギを兼ねているとのこと。こういうやり方は初めてです。

 風呂は深い風呂と浅い風呂。浅風呂には寝湯とジェット、それぞれ2つずつ。譲り合いの精神が大事です。サウナがあり、無料。
 背景は富士山。頂が男湯女湯を隔てるしきいの位置にあります。かの有名な中島さんの作画、とか。なかなかここの富士山も見事です。

 座る台が濃い緑色で年季が入っていて、小さく、低い。これまでで、一番低く、小さい。そのまま直接あぐらで座った方がいいかな、と一瞬思ったほど。そういうわけにもいかず、何とか座って身体を洗います。
 帰りも「ありがとうございました」の声に送られて出ます。
 その後、近所の床屋さんでそんな話をしたら、この銭湯近くに住んでいる方らしく、「そうなんですよ、昔、20年くらい前、よく子供を連れて行きました、懐かしいですね、今も変わらないんですね、濃い緑で低くて、・・・」。話が盛り上がりました。

                  

⑱「金町湯」。葛飾区金町5-14-9
 「水戸街道(国道6号線)」・「金町消防署」の先を左折し、商店街の先、JRのガードが見えると、その手前にあります。正面は、立派な「千鳥破風」。昭和18年創業、とのことで、76年の歴史を刻んでいます。今の建物は32年に建替え、現在は3代目が切り盛りしている、と。番台式なので、女湯には5年ほど前に仕切りがつけられました。男湯にはここも中島さんによって今年5月に新しく描かれたばかりの富士山が見事。
麦飯石」を使用したお風呂。四角と丸い浴槽二つとシャワー二基、スチームサウナの設備が並んでいます。それぞれ小ぶりなので、3,4人入ればいっぱい。ここも先客が12,3人ほどで、子供連れも。今回紹介の銭湯は三箇所ともお客さんが多く感じます。地元に密着した銭湯です。
 浴室の天井も高く、天井を見上げながら、そして素晴らしい富士山を愛でながら、のびのびとお湯に入ることができます。
 昔ながらのマッサージチェアに、庭木がほどよく植わった気持ち良い縁側があります。
                  

◎麦飯石(ばくはんせき)の歴史
 麦飯石は、古来から漢方薬として用いられ、明代の李時珍(1518〜93)が編さんした「本草網目」(1596)には上位の薬石として、その薬性が甘く毒なく各種皮膚病が治癒出来ると書かれています。
 麦飯石は火成岩の中の半深成岩に属す石英斑岩の一種で、特殊な風化作用を受けていることが特徴です。淡い黄褐色の石基の中に、白い長石と、灰色の石英の結晶がちりばめられています。 その見かけが麦飯(むぎめし)むすびに似ていることから「麦飯石」(ばくはんせき)と呼ばれるようになりました。
 炭酸化作用(炭酸が鉱物を溶解する化学反応)を受けており、鉱物の溶出により多孔質を形成しています。この「多孔質構造」がミネラルの溶出、吸着作用などと深く関係しています。
 国内では岐阜県加茂郡白川町黒川が唯一の産地です。
◎麦飯石(ばくはんせき)の特徴・効能・効果
・吸着力
 麦飯石の主成分が、無水化ケイ酸と酸化アルミである事と、多孔性(粒径0.5〜1.5mmで約83,000個/平方センチメートル)で表面積が大変広くなっているために、吸着作用やイオン交換作用が強く働きます。水に作用させるとその働きは素晴らしく、水中のカルキ(遊離塩素)や有害物質のシアン、水銀、カドミウムや、大腸菌等の雑菌などの汚染物質を吸着分解する結果、水を浄化します。

・ミネラルの放出
 ミネラルは、人体に不可欠な五大栄養素のひとつです。麦飯石を飲料水に投入することにより、カルシウム、鉄、ナトリウム、カリウムなどの40種類以上のミネラルを水中に溶出するので、水が美味しくなり、体内のミネラル補給も容易です。

・水質調整
 麦飯石ph実験結果によりますと、アルカリ水も酸性水も中性に近づける働きがあります。

・水中に酸素を供給する
 麦飯石は、水中の酸素を吸収しやすい形にするため、酸素の豊富な水を作り出します。飲めば人体にも良く、鳥や魚の飼育用としても大変良い結果が出ています。

・分解作用
 麦飯石は、水中のカルキ(塩素)を吸着分解し、カルキの少ない水を作り出します。

◎美濃白川の麦飯石(ばくはんせき)
・・・麦飯石は100m掘る場所が変われば石質が変わるため、美濃白川麦飯石株式会社では、その都度専門機関による石質分析を行っています。

岐阜県の3分の1を占める飛騨流紋岩
 麦飯石の誕生は5〜7千万年前だと云われています。日本列島は2千3百万年まではアジア大陸の一部だったと云われています。その後大きな割れ目が生じ、 それが日本海となり、大陸と離された列島となりました。従って古い時代の花崗岩はプレートに乗ってどこからかやってきたものです。日本列島には多くの花崗 岩類の分布が見られますが、麦飯石のように自然の炭酸化作用を受けている場合はほとんどありません。
茶色の部分に濃飛流紋岩が分布し、赤色の部分に火成岩・石英斑岩・花崗岩が分布しています。また麦飯石層はこの流紋岩を貫き形成されているということが大きな特徴です。

美濃白川の麦飯石が同定された経緯
 石薬の研究家であった益富壽之助博士によって,岐阜県加茂郡白川町黒川産の炭酸化作用を受けた花崗斑岩が「麦飯石」と同定されました。
石薬研究家であった益富壽之助博士は、岐阜県加茂郡白川町黒川産の炭酸化作用を受けた花崗斑岩を麦飯石と同定し、おいしい水をつくる石として推奨されていました、益富博士が同定された白川町黒川の花崗斑岩という岩石は、花崗岩や花崗閃緑岩と同じような成分を持つ半深成岩の一種です。長石(カリ長石及び斜長石)・石英・雲母などからなる斑状の岩石で、大きな長石・石英の斑晶と、その間を埋める細粒の長石・石英・雲母などの石基から出来ています。白川町黒川の 花崗斑岩は、岐阜県中部に広く分布する飛騨流紋岩(中生代白亜後期に噴出した火山岩類)を貫く岩脈・小岩体で産出しています。花崗岩は岐阜県のみならず日本各地によく見られ、特に珍しい岩石ではありません。しかし白川町黒川の花崗斑岩には、他所の花崗斑岩とは異なった大きな特徴があります。それは岩石全体 が炭酸化作用を受け、斑晶の長石や石基の一部が方解石(炭酸カルシュウム)に置き換わっているということです。
 このような炭酸化作用のを受けた花崗斑岩には、新鮮な部分で炭酸カルシュウム溶出の効果、それに加え、風化した部分では炭酸カルシウムの溶出によってできた多孔質の空隙による吸着効果があり、全体としてたいへんバランスのとれたおいしい水が作られます。
 

(この項、「」HPより)


 今回の銭湯は、いずれも昔ながらの趣を感じる銭湯で、お客さんも多く、アットホームな雰囲気がすばらしい、まさに下町のお風呂屋さんでした。

 ところで、実は「金町湯」以北には銭湯が一軒もありません。常磐線以北、水元地域にはないのです。家風呂のない方はどうしているのでしょうか?
他人事ながら気になることです。
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その5。そのぬくもり。「寿湯」、「富士の湯」、「日の出湯」。

2019-06-07 20:31:57 | 葛飾銭湯

⑬「ことぶき(寿)湯」。葛飾区堀切6-8-6
 「区立双葉中」北側の道を西に向かい、「南綾瀬小」の手前から住宅街へ入ってしばらく進むとあります。
 昭和20年代の創業とかですが、15年前に浴室を、4年ほど前に脱衣場を改装しているそうで、浴室。床、壁共にきれいです。男湯の脱衣場の奥にお座敷があるのが面白い。風呂上がりにごろんと横になり、新聞を読んでいるお客さんがいます。背景画は富士山が奥に描かれていますが、手前にはそそり立った岩山(島? )があって滝も流れています。なんというか不思議な光景で、実に迫力満点。一見の価値あり。
 浴槽の半分が浅い気泡風呂、そして、超音波気泡ジェット2連の座り風呂、強力ジェットバスが魅力です。薬湯もあり。清潔感があって雰囲気、よし。
                   

⑭「富士の湯」。葛飾区堀切4-58-26
 「南綾瀬小」を左折(「川の手通り」)し、「平和橋通り」を右折すると、左手のマンションの脇に煙突が。
 50年以上は暖簾を掲げているとのこと。昭和59年に改装し、男湯には富士山、女湯にはアルプスを想像させる山々がタイルモザイクで。
 最近は、かつてのペンキ絵ではなくタイルモザイクで、という銭湯もけっこうあるようです。
 「富士の湯」という銭湯は区内に3つあり、近くには「第4富士の湯」というお風呂屋さんがあります。しかし、「第1」~「第3」という数字を付した「富士の湯」はこの「第4」以外にはありません。
 かつて、「堀切菖蒲園駅」の南側に「第一富士の湯」さんがあったようですが、すでに廃業。
 「超音波風呂」、「ニューバイブラ」という看板が掲げられています。「ジェット風呂」はなかなかよかった。
                   

バイブラ 
 代表的な気泡浴のひとつで、浴槽の床に埋め込まれたマットから細かい気泡が吹き出し浴槽全体に広がる風呂のこと。床板から発生した気泡がはじけるときに発生する超音波が骨の芯まで浸透し、ストレス解消やリラクゼーション効果だけでなく疲労回復や血流促進などによく効くと言われている。
 同じ気泡浴でも、ジェットバスはノズルから出る噴流に気泡が混じって出てくるが、バイブラバスは下部から気泡のみが発生するといった違いがある。
             
(この項、「」HPより)

⑮「日の出湯」。葛飾区堀切1-15-7
 「堀切菖蒲園」の南、ほど近くにあります。住宅街の中にある大きな煙突を目印にやってきました。入口はちょっとためらってしまうほど年期が入った印象。
 番台のおじいさん(おばあさん)が背中を丸くして座っています。声を掛けてやっと気づくほど。
 脱衣所の床は板張りが不安定、ロッカーもそうとう傷んでいる。トイレも、庭も、・・・これまで訪問した銭湯とはちょっと趣が違う印象。「旧き良き昭和の雰囲気を醸し出している」といえなくもありませんが。
 しかし、ここのタイル装飾は、出色のできばえ。
 浴室の壁にある細やかなタイル絵は、男湯は金閣寺と舞妓さんが描かれ、実に見事! また、女湯は西洋風のお城が描かれています。さらに、床面にはカニやハマグリも。
 お客さんは数人、皆、顔見知りのようで、互いに挨拶を交わし、背中を洗い流しあっています。
 これまでの銭湯では会話する方は多くいますが、背中を流し合うのは、初めての光景。見慣れない小生にもきさくに声を掛けてきます。女湯からも楽しげな会話が聞こえてきます。まさにアットホームな銭湯。
 湯舟は大小一つずつ。大きい方はジェット風呂(といってもおとなしい)。どちらも2、3人入れば、いっぱい。岩風呂風なのがおもしろい。しかし、湯船の床がモザイクなのか、はがれてしまったのか、かなり足下が気になります。
                  

 今回はこのお風呂屋さんの訪問記を引用させてもらいます。

・・・現在の建物は前回の東京オリンピックの年、昭和39(1964)年に建てられ、今も当時のままの姿を保っている。ところどころ傷んだ箇所は見受けられるが、清掃は行き届いている。私は傷んだところですら日の出湯の55年の歴史を感じて、ついカメラを向けたくなる。
 今回、日の出湯さんを撮影対象に選んだ理由の1つは、壁面や床面に施されたタイルの装飾である。床面のタイルは特に珍しく、大小様々な形のタイルと蟹や貝のタイルが不規則に配置されていて、そこだけ切り取ると銭湯の床とは思えない世界観が現れる。
 撮影するに際し、タイルの配置とアングルの切り取り方のバランスを考慮して撮影していた為、この床面だけで30分は時間を掛けたのではないだろうか。床ばかりを眺めている私を見て、さぞ日の出湯の方々は「困った人が来てしまった」と首をひねったことだろう。その他、壁面のモザイクタイル絵も素晴らしい。さまざまな色のタイルを使って、グラデーションを再現していたり、水面に映る建物の反射まで再現してる箇所は必見である。
 現在の日の出湯は、さほど混んでもいないし、お客さんがいないと早く閉めることもある。今回の写真が東浴のホームページで紹介されても、「お客さんが増える訳がない」とご主人は自嘲気味である。それはそうかも知れない。写真の力で人を動かすことがたやすくないことは知っている。でも、写真でこういうものがあったと伝えることはできる。あとはそれを見た人がどう思うかに委ねられているような気がする。
 想像してみて欲しい。55年前の高度成長期の真っ只中、老人から子供まで入り乱れ混み合う浴室で、言葉を覚えたての幼子が床を指差して『かにぃ!』と発している風景を。
 来年は否が応でも東京はオリンピック一色に染まるだろう。2度目のオリンピックを迎える日の出湯に入りながら、半世紀前の浴室に思いを馳せる。そんなひと時もよいのではないだろうか。
                                    写真家 今田耕太郎
(この項、「」HPより)

 上記の訪問記には「日の出湯」のすばらしいタイル装飾の写真が掲載されています。

 風呂から出て、外に出ると、大きなスーパーが二軒、さらに大規模な建売住宅造成など、かつてのごみごみした住宅街、町工場が変貌しつつあることを実感。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その4。そのぬくもり。「第四富士の湯」、「富の湯」、「喜久の湯」。

2019-05-27 21:06:10 | 葛飾銭湯
         お花茶屋駅南側の道。堀切菖蒲園に向かって進み、交番先を左折。
⑩「第四富士の湯」。葛飾区宝町2-11-8
 格天井が昔ながらの雰囲気。「富士の湯」の名の如く、男女浴槽に覆い被さるような大きい富士山が見事。海の青さと空の青さがマッチしています。 昭和28年創業とのこと。周囲は住宅地ですが、脱衣場に面して内庭があり、湯上がりに庭眺めもおつなもの。
 通りに出ると、コンビニがあり、そこで飲み物を調達、のんびりと西日を背に受けて帰ります。
                   


富の湯」。葛飾区立石2-19-6
 水戸街道から入った「平和橋通り」沿いの「「葛飾警察署」の裏手にあります。住宅と倉庫が建ち並ぶ一画。
 昭和38年創業。建物は50年以上の歴史を刻むとのこと。
 大工さんから廃材をもらって薪にして湯を沸かしているそうです。そういえば最近行ったところで、廃材が山積みされているのを見かけました。
 天井まで続く大きな細かいタイルの壁画がすてき。
 安藤広重の「東海道53次浮世絵」のうち、箱根峠の図柄。芦ノ湖をバックに峠をあえぎあえぎ上る旅人の姿まで表現され、なかなか見事で、見飽きない。(注:掲載した写真の絵柄と異なっています。)
             安藤広重「箱根湖水図」。
 シャンプー類の備え置きがありました(他の銭湯では無いようですが)。、
 バイブラの深槽と浅いお風呂。洗い場はすべてシャワー付き、二つの浴槽のうち、片方が薬湯になるようですが、今回はなし、のよう。どちらもお湯の温度は少し温めで、年寄り向き。
      

喜久の湯」。葛飾区東立石2-21-16
「平和橋通り」から左に入った住宅街にあります。ちょっと道に迷いました。京成立石駅からは「立石大通り」を越え、南へしばらく進み、「本田中学校」の近くにあります。昔ながらの寺社風の屋根ですが、近年改装したらしく、新旧が合体した外観。昭和39年創業とのこと。
 天井も高く、プロペラの扇風機も懐かしい。
 湯船はL字型で薬湯や座風呂、全身ジェットバス、超音波などお湯も細分化されていて(ジェットの水圧がすごい! )、多彩で、それぞれ楽しめます。ただし、譲り合いの精神が大事。

 男湯・女湯にまたがる三保の松原から? 見た富士山のペンキ絵の位置がとても高く、壮観。

 サウナは遠赤外線で、無料。水風呂もあり。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その3。そのぬくもり。「竹の湯」、「寿湯」、「アクアガーデン栄湯」。

2019-05-24 20:03:36 | 葛飾銭湯
 今回は京成線「四ツ木駅」近辺の銭湯巡り。
⑦「竹の湯」。葛飾区四つ木1-16-10
 四ツ木駅の北側。「四つ木公園」の脇。電車から大きな建物がよく見えます。自転車だと道が分かりにくい。奥まったところにその名の通り、若竹色の銭湯が見えます。

 なお、「四つ木公園」には「豊田正子『綴方教室』顕彰」碑があります。

 ◆『綴方教室』のふるさと四つ木。昭和初期、豊田正子さんが本田小学校4年生、5年生の時に書いた綴方が、雑誌「赤い鳥」に何度も掲載され、そのすばらしい作品が『綴方教室』にまとめられると、全国の教師・父兄・少年少女に読まれ、一躍天才少女と呼ばれるほど有名になりました。
 戦中、戦後、そして今も、当時の家庭生活をありのままにしかも生き生きと描いた綴方は、読者に励ましと感動を与えています。
 豊田正子さんの偉業を町の文化遺産として顕彰しようという声があがり、町内からカンパがたくさん寄せられました。町会役員のみなさんの手造りによって「豊田正子『綴方教室』顕彰のしるべ」が完成。平成30年4月1日除幕式を行いました。しるべは、四つ木公園のほぼ中ほどに設置されています。
(この項、「」HPより)

 露天風呂はけっこうな広さ。浴槽は、バブル湯と座湯が中心。かつてのHPの案内だと珍しい「赤富士」が描かれているということでしたが、現在は、真新しいペンキ絵。川の流れと滝の奥に険しい山という趣向が、かえって興味深い。

                                 


寿湯」。葛飾区東四つ木4-19-14
 京成押上線の四ツ木駅の南側に煙突が見えます。狭い道路に面した建物もなかなか立派です。
 お風呂の壁面にはエンゼルフィッシュのタイル絵。湯船には、座風呂とジェットバスがあります。
 お風呂に入りながら内庭の満開のサクラの花(造花? )が見られます。手前に置いてある大きく長い竹が気になりました。
 露天風呂は、岩造りでどこかの温泉地の源泉掛け流し風で、なかなか風情があります。身近な下町で温泉気分を味わえる、という収穫。昔ながらの けっこうな銭湯です。
                  

アクアガーデン栄湯」。葛飾区東四つ木3-45-7
 金町浄水場から高砂、青戸、四つ木とまっすぐに伸びる「水道道」を進み、商店街のセブンイレブンを曲がったところにあります。外観はモダンな建物。
 昭和10年あたりに創業したというから、80年以上の歴史を有する銭湯のよう。2000年まで会社勤めをしていたという3代目が切り盛りしている、とのこと。そのご主人も愛想よく、声をかけてくれます。評判のいい露天風呂は、現在、日曜日にしかやっていないそうで、残念!
 それでも、ジェットバス、ジャグジー風呂など楽しめます(ボタン式)。中でも「電気風呂」。初めて入ってみましたが、けっこう強烈な刺激がありました。そこそこに退散。
 注意書きがけっこう張ってあります。
 特に「おしりを洗ってから入ってください」はユニーク。でも、「清潔一番」というコンセプトがいいですね。
                  

 1階フロアには、生ビールなども販売するスペースがあって、風呂上がりにはちょっとくつろげるところ。自転車の方は飲酒運転になるので、要注意。   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その2。そのぬくもり。「美吉湯」、「さつき湯」、「末広湯」。

2019-05-23 19:25:10 | 葛飾銭湯
 自転車で行き来。周囲は懐かしいところも多いので、寄り道がてら。

④「美吉湯」葛飾区東堀切2-22-13
 京成「お花茶屋」駅の北、「区立双葉中」の少し西北にあります。周囲は住宅街。入口前には大木、周囲にも何本か。煙突も目立ちます。この付近は、懐かしいところ。住宅やマンションが出来て大きく様変わり。50年以上前は周辺には田んぼが広がり、はるか北、亀有付近を通る常磐線が見えた、なんて想像もつきません。
 男湯には富士山。女湯には瀬戸内の情景が描かれている、らしい。井戸水を薪で沸かしているそう。ジェットバスが肩・腰・ふくらはぎ・土踏まずに当たって、実に気持ちがいい。室内が淡い青色で、清潔感いっぱい。
                   


さつき湯」葛飾区東堀切3-27-9
 「美吉湯」のすぐ近く。お花茶屋駅前からの商店街北の外れ、「区立上千葉小学校」の手前にあります。
 男性のみロッカーの鍵を手渡しするシステムを取っていますが、その理由は? 盗難防止か。ここは地下110mから汲み上げる地下水で沸かしているそう。
 「ミストサウナ」があります。サウナはけっこう銭湯にはついていますが(別料金のところもあり)、小生はちょっと苦手です。
 浴槽の背景がなかなかユニーク。タイル張り。
                   


末広湯」。葛飾区宝町1-2-30
 「曳舟川」(遊歩道)の西、「葛飾区四つ木地区センター」の裏手にあります。昔ながらの銭湯の趣。ここは今回初めての番台形式。
 昭和32年頃の創業とのこと。浴場の背景絵は、かつての曳舟川の雰囲気を伝えるものなのか。ただし、背景の山々が気になりますが、実にとても素晴らしいペンキ絵です。眺めているだけで大満足。女風呂の方は、かつてあった菖蒲園「吉野園」をイメージした背景画だそうです。見る機会が無くて、残念です。

以下「」HPより。
【9/9葛飾の銭湯の背景画が面白い】盛況のうちに終了しました
2018年9月9日(日)宝町の末広湯で「葛飾の銭湯の背景画が面白い」が行われました。



歌麿の浮世絵のタイルなども目を楽しませてくれます。

 昔ながらのお風呂屋さんでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葛飾区銭湯めぐり。その1。そのぬくもり。「富士の湯」、「成弘湯」、「アクアドルフィンランド」。

2019-05-22 18:54:08 | 葛飾銭湯
 近年、土・日を中心に街道歩きをしていますが、このところ、土、日、祭日があれこれ所用があり、出かけられません。そのため、ブログも滞りがち。
 そこで、最近はまっている葛飾区内の銭湯巡り。平日の夕方、仕事帰りに「ちょっとひとっ風呂」という趣向。今回から、これまでの分を少しまとめて。

 葛飾区では入浴料大人460円のところ、70歳以上は半額の230円。それを利用して。
 「葛飾区くつろぎ入浴証」。

 区内には、銭湯が47軒ほどあるそうで、ではこれを機会に全部回ってみようという魂胆。かつては家の近所には3軒ほどありましたが、マンションなどに変わって、身近にはなくなってしまいました。それでも、ちょっと足を伸ばせば、まだまだ「銭湯健在」。
 「」HPを頼りに。
 注:お風呂では写真は撮ることはできませんので、掲載の写真は、すべてHPをお借りしました。

 それぞれ、駐車場、コインランドリー、番台、フロント式、サウナ、露天風呂、薬湯など、様々。
 さっそく一日一箇所、週一くらいのペースで挑戦。

富士の湯」。葛飾区亀有2-5-7

 何年ぶりかの銭湯。お湯の温度が家の風呂に比べて、熱過ぎはしないか、脱衣所は、・・・などけっこう気にはなります。久々の銭湯通い。 

 ちょっと道に迷いましたが、何とか到着。「富士の家」というおそば屋さんが目立つ、その手前にあります。外見はお風呂屋さんらしくありません。
 かつての銭湯は番台形式だったですが、最近は、フロント形式が増えてきたようで、ここもフロント形式。混んでいないせいか、広々と清潔感があります。お湯の温度も思ったより熱くなく、浴槽にゆったりとつかることができました。
 昭和36年創業で、初代は新潟からこの地にやってきたそう。現在は3代目を中心に家族で切り盛りしている、とか。


成弘湯」。葛飾区立石6-32-19

 「かつしかシンフォニーヒルズ」のすぐ近く。道路からは少し奥まったところにあり、道路には「遠赤外線サウナ」「超音波風呂」などのアーチ状の看板が目立ちます。また、路地には「おまぬけ倶楽部」という飲み屋さんもあって、風呂上がりの一杯というわけですか?
 昭和29年創業だそうで、昔ながらの千鳥破風の外観が懐かしい。
 フロント付近がちょっと薄暗いか。お風呂は看板通り快適。
                  


アクアドルフィンランド」葛飾区立石7-16-3

 「成弘湯」のちょっと先。「かつしかシンフォニーヒルズ」の交差点を過ぎた、立石駅寄りになります。ネーミングが秀逸。
 昭和30年創業。以前は木造の銭湯でしたが、鉄筋造に建て直ししたそうです。広々とした近代的な浴室で、ゆったり、のんびりできます。
 すぐ近所にある「宮田ボクシングジム」所属の元世界チャンピオン・内藤大助さんの色紙があります。
 イルカの背景画も楽しい。フロアもなかなか居心地よし。
 ここは、けっこう気に入りました。
                  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする