おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

真っ白になっちゃって

2010-06-29 23:14:11 | じじばばがゆく
乾杯!お久しぶりです。どうしたんですか、頭。真っ白になっちゃって。見間違えてしまいましたよ。

新しい職場で苦労しているんですか。染めればいいのに、もうちょっと若く見えますよ。

私?私はもう40歳になります、子供がまだ小さいんで、苦労してます。でも、楽しいですよね、子育てって。

もう一人欲しいと思ってるですけど、どうも旦那の方が元気なくて・・・。自分も子宮筋腫だと分かって、手術しなければならないですよ。

大丈夫だそうです、子宮を取るわけではないんで、年でしょ、早く二人目を作らないとって

二人があれに励む話なんてけっこうですって、まあ、そんな話じゃないですよ、もう真剣なんだから、医者通いですって。 

これでここ、ここ、やっとこれで全員揃った。では、もう一度乾杯!改めて、みんな元気?

へえそうなんだ、苦労しているんだね。もう高校入試か。中学生に・・・。行くところがないってそんなことないよ。

みんな太り過ぎじゃない?えっ、20㌔も、それはいけないわよ。私?あのころから2,3㌔太ったくらいかな。

うらやましいって、当たり前よ。無駄に食べない、無駄に歩く、これをしっかりやっていれば、そうそう太らないわよ。

そうそう、つい子供が食べ残したのをもったいないって食べちゃうのよね。これが一番いけないって。

高血圧の薬飲んでいるのか?朝晩飲んでいるんだ。なになに、そんなにトイレが近くなるんだ。えっ、グレープフルーツとの掛け合わせがよくないんだ。下がり過ぎちゃうって話か。
   
うちの子、すごいのよ、3歳なのにひらがなもカタカナも読めちゃう。小さいときはホント親ばかになる、そしてただの普通の子になるって、うるさいわね。

そうなんだ、ご主人が肺ガン、手術待ちなのか、かなり深刻な話だね。シュン。

でも、今の医学はけっこう進んでいるから初期だったら平気だって、ホント、私の知っている人だって、手術してもう5年以上たつけど、再発の心配がないって聞いたし・・・。

けっこう苦労してるんだね、お互いに・・・。

でも、卒業して20年以上経つんだね、私達、もう40過ぎよ。やっぱり高校生活って懐かしいわね。

仕事一筋で頑張っている人もいるし、子育てで大変な人もいるし、旦那の病気で心配な人もいるし、髪の毛が真っ白になった先生もいるし・・・。

 JR北千住駅近くの、とある落ち着いた雰囲気の居酒屋さん。その中で、格別賑やかな会話が聞こえてきます。
 さぞかし楽しい会だったのでしょう、いつまでも話が続いていくようでした。もう外はすっかり雨の気配なのに・・・。この間の日曜日のことでした。
 
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読書107「組曲虐殺」(井上ひさし)集英社

2010-06-28 19:47:55 | 読書無限
 小曽根真さん。ピアニスト。J-wave土曜日夜のジャズ番組。しゃれた会話と軽快な音楽で楽しませてくれています。この方が音楽を担当し、舞台でピアノも弾いていたことを知りました。
 井上さんの芝居には楽隊がよく登場し、それをバックに歌声が響く、という趣向が多いようです。特にピアノの演奏で幕が開き、余韻の中に幕が閉じられる・・・。
 井上芝居の最後に小曽根さんが係わったことを、二人の一ファンとしてとても気に入りました。
 小林多喜二が築地署で特高刑事たちによって虐殺された、ある意味深刻かつ告発的な芝居をピアノの澄んだ音色をバックに幾重にも折り重なる歌声で彩っていく、こうして脚本を読んでいても、何だか舞台に引き込まれそうです。
 サザンシアターホールなどこまつ座の芝居を何度も観に行ったことがあります。中でも、「父と暮らせば」は印象的でした。「頭痛肩こり樋口一葉」などの趣向も、素敵でした。深刻な話題・課題を軽やかに表現し、心の底から印象づけていく手法は、誰も真似できないものがあります。
 晩年は、じわじわと平和が脅かされそうな時代を敏感に感じ取って、「9条の会」などの活動を通して、平和憲法を後世にまで守り育てよう、との強い意志と行動が印象に強く残っています。そのために一部からは快く思われないこともありましたが、井上さんの行動と発言は、忘れられることなく受け継がれて行くに違いありません。
 そしてこれから先、井上芝居に若い方々が係わり作り上げていけるならば、そこに一筋の光明を見いだしたいと思います。
 
 カタカタまわる 胸の映写機
 かれのすがたを 写し出す
 たとえば――
 ……本を読み読み 歩くすがたを
 人さし指の 固いペンダコを
 駆け去るかれの うしろすがたを
 とむらうひとの 涙のつぶを
 本棚にかれが いるかぎり
 カタカタまわる 胸の映写機
 ―カタカタカタカタカタカタ
 
 井上さんが肺の病で苦しみあえぐ、その苦しみをも軽やかな擬音で表現している、その表現力のすさまじさにドキッとしながら、懐かしく回る映写機の音は、永遠に忘れないでしょう。
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読書106「坂本龍馬の『贋金』製造計画」(竹下倫一)青春新書

2010-06-27 14:34:54 | つぶやき
 参院選真っ最中。日曜とあって候補者の宣伝カーが走り回っています。候補者の姿もちらほら。各種世論調査では、今のところ民主党の過半数は無理なようです。菅さんの消費税発言が、せっかくの上り調子の足を引っ張ったかのように分析されています。
 小沢さんと鳩山さんをめぐる「政治と金の話」ならば、国民も候補者もマスコミも、ある種の拒絶反応的な気分で終始してもよかった。だが、消費税となると我が身に直接降りかかる切実な話。とたんにこぞって声高に反対合唱となってきます。いたしかたがないことですか。
 菅さんの国の経済運営への深謀遠慮が、どのように国民に理解されるか難しいところですが、国民が安心できる方向性を、真摯に国民に向かって語ってほしいと思います。
 さて、いつの時代にも、お金が大切なことは事実。「先立つものは、お金(経済)」。特に大きく時代を変換していく時、モノも人もダイナミックに動かしていくための資金。経済活動・・・。明治維新で言えば、ずばり「軍資金」のことです。
 まして、250年以上も続いた幕藩体制を突き崩すには、並大抵の発想や行動ではできません。そこに、基盤としての経済の大事を先見的にとらえていた、その一人が坂本龍馬。これは周知の歴史・事実ですが、「贋金」つくりと関連させて論評したのが、この書。
 贋金つくりがどうして必要になったのか、どの程度の規模で行われたのか、実に丹念によく調べてあります。今はやりの龍馬にあやかった「裏面史」的な書くらいにしかと思っていませんでしたが、とても興味深く読みました。
 と同時に、贋金を調達してまで資金を工面し活用して「明治維新」を実現する一端の担った人々の行動のすごさに驚かされました。
 特にここに出て来る越前藩(福井県)藩士の三岡八郎(終わりの方でほんの少し出て来る人物)。この方が明治新政府の財政基盤を作った人物だ、と、昔聞いたことがありますが、改めて龍馬との関わりを知りました。官軍には経済に強い者がほとんどいない。その中で、龍馬がこの人物を維新後の新政府の「カネ集め」の責任者として推薦した、とのこと。
 その人の言葉で「お金というのは、金銀に限ったものではなく、石でもいい。信用があれば、お金としての価値が生じる。朝廷の信用が確立すれば、お金に困ることはないだろう」
 このことは、実に蘊蓄のある発言です。一銭もお金がなかった明治新政府の資金繰りのために信用を得て、資金を調達することに奔走した人物が、この三岡八郎(この書では、由利公正)。
 これを機会にこの方の人物像を調べてみようと思いました。
 話は飛びますが、昨夏の民主党の政権交代劇。50年以上も続いた自民党中心の政治体制。これをひっくり返すという一大事業実現のためには、小沢さんも鳩山さんもその他の人々も、大変な思いの中で熾烈な活動をしたことは事実でしょう。当然、巨額のお金も必要だったにちがいありません。
 全国、津津浦々にわたってのポスター、宣伝活動、さらに地道な選挙運動・・・。資金のないところは、まさに信用で培ってきた・・・。マニフェストというのもその大きな一つ。そういう積み重ねが、昨年夏の大変化を生んだと思います。自分たちの行動を明治維新の志士たちになぞらえる心情もよく分かります。
 その小沢さんの資金調達と鳩山さんの資産流用が大きな政治問題となりました。また「マニフェスト」の信用性のことも問われています。経済(お金)、信頼・信用など。これらをめぐる問題が、今回の選挙でも大きな関心事です。あえて消費税UPを争点にした菅さん。野党は国民受けする「反対、反対」の大声
 国民生活と密着したお金の問題。民主党がせっかく勝ち得た国民からの信用を今ここで失うかどうか、結局は「贋金」に過ぎなかったのか。一方で、結局、かつての旧態依然とした利権政治に戻すのか。
 むしろこれからの本物の政治、経済、社会をどうしていくか、という我々国民が、我と我が身に尋ねる選挙でなければならないでしょう。龍馬の真の深謀遠慮こそ、今の時代には必要なのではないか。
 この書の副題に、「明治維新を突き動かした」とあるのが、意味深長な感じです。


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久々のファミレスで

2010-06-26 20:43:29 | つぶやき
お疲れ様。
お待たせ!ずいぶん待たせてしまってゴメン。
けっこう遅くまでやっているんだね。
ちょっとトラブルがあってね。
今日は一日眠かった。って、遅いんで、どこかで飯を食おうよ。
分かったわ。お腹すいてるんで、近くにしてよ。
じゃ、ここにしようか。

 (と、とある和食系のファミレスに、すでに午後10時半を回っていましたが。)

案内もずいぶん適当ね。ちょっとほら、見て。
何? あれ、客の帰ったまま、片付けていないや。おそばもそのまま、もったいないくらい残してる。
そんな意地汚いことは、言わないの。あそこもあそこも、片付け終わっていない・・・。どうする? 気分悪いから、他のところへ行く? 

ま、ちょっと忙しいからしょうがないんじゃないか。
でも、お客さんそれほど入っていないよ。金曜日のこの時間なのに。
たしかにもっと客がいてもいいような感じだが。
それなのに、これはないんじゃない、ほとんどほったらかしのままなんて考えられないわ。

さっきから見ているとあの男しかいないようだね。ほら、会計まで一人でやっているし。
そうなのよ、一人じゃ疲れちゃうわね、無愛想なのもしかたがないか。でも、・・・。
朝方のサッカー観戦で疲れて、でシフトに入る人がいなくなって彼が貧乏くじを・・・。職場でも休暇をとった人間もいたから。

それにしても、かき入れ時のはずなのにね。注文をこなすだけで精一杯っ、ていう感じね。
無愛想になるのもしょうがないよ、彼、割増賃金を請求してもいいんじゃないか。
でももっと要領よくやればいいのに。
さすが、昔バイトしていただけのことはありますね、厳しいご指摘。

後ろのテーブル、ふきんを置いたままになっているし、向こうも同じまま。
上の人がいないのかな? 厨房ではやたら食器の音が響くし・・・。
こういうときは大変よね、お店も。食事は、まあまあなんだけどね。

こうして、夜遅くの食事とおしゃべりをしていたら、もう11時半を回ってきた。

こっちも眠くなってきた、そろそろ帰ろう。
分かったわ、こっちも一日疲れた。

席を立っても、まだ周囲のテーブルにはお客さんが帰ったまま、食べ残した食器が放置されていました、ふきんも。この店、やっていけるのかしら。でも、従業員諸氏、ホント、お疲れ様です。閉店時間にはまだまだ時間がありますので。

 
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久々の通勤電車

2010-06-25 20:22:21 | つぶやき
 もうほぼ40年ぶりくらいで通勤電車に乗っています。それまでは職場が近くて、徒歩だったり、自転車だったり、短い距離の電車だったり・・・。どういうわけか、今、通勤電車に揺られて職場に行きます。
 改めて感じたこと(いまさらみっともない話ですが)
①電車賃って意外にかかるなあ、と。毎日行くわけではないので、定期通勤でありません。初めは、PASMOでさっと改札口をくぐり抜けていました。恥ずかしい話、今まで使ったことはなかった!
 すると、すぐにチャージしなければならないことに気づきました。この間もJR、京王、都営地下鉄と乗り継いだら、あっという間に1,000円以上。小遣いがたちまちなくなった。これまでは職場に出ると一日出歩くこともなかったので、びっくり!
 そこで、できるだけ回数券を買うことにしました。少しは得するし、どれだけ使ったか実感できるので。PASMOは便利な割に、割引はないことは残念です。

②電車のクーラーってけっこう寒いなあ、と。今までの感覚で(自転車感覚)半袖通勤。ところが、今までよりも長く電車に乗っていく。座ったとたん、寒い風が腕に当たる。寒くて上を見ると、吹き出し口が回転して冷たい風を浴びせてくるのです。それが意外に寒く感じる。
 周りを見ると、よほど若い女性でないかぎり、半袖姿はいない。サラリーマンも圧倒的に長袖姿か、さもなければ背広を着込んでいる。女性もカーデガンを羽織っている・・・。 
 うっとり居眠りでもしていたら風邪でも引きそう、って、もうしっかり鼻水が出て、何だか風邪を引いたみたいです。

③腕時計をしてない人が多いなあ、と。女性も男性も、腕がすっきりしている人が目立ちます。暇に任せて周囲を調べると、7人掛けで2人から3人が時計を腕にしていません。こちら側も同じ状況。日に焼けて跡が付くのを嫌って、時計はもう必要ないから、たしかに携帯電話を見ている人に腕時計をしていない人がいるような気も・・・。一方で、ファッションとして高級なブランド時計をする(特に女性は)傾向でもあるのかしら。ケイタイをしきりにいじっている人も目立ちますが。

④皆さん、居眠りしているか、じっと目をつぶっているなあ、と。通勤電車はとても車内は静かです。会話をする人もいないし、以前のように、他人の耳からうるさい音楽が漏れてこない。座ってうつむいています。もちろん、老人に席を譲ろうなんて気配すらありません。特に今日はそういう感じ。夜明け前のサッカー観戦のせいなのかな?
 それにしてもすばらしい勝利でしたが、「全敗してこい」とか「首だ」と岡田監督をぼろくそに言っていた評論家たち(マスコミ陣)は、どういう思いなのでしょうか、それともすっかり前言を忘れて賞めているのでしょうか。通勤電車の中で、そのことが実は一番気になりました。
 そういうアホなことをあれこれ思いながら、目をつぶってうつらうつらしていたら、つい乗り過ごしてしまいました。恥ずかしい!一駅戻りました。
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読書105「東京の鉄道遺産 下」(山田俊明)けやき出版

2010-06-24 21:51:39 | つぶやき
 上巻と重なりそうな内容も含まれていて、あえて2冊に分ける必要があったのか、気になるところです。この本を片手にご当地を探索する、という趣向になっているのでしょか。
 欲を言えば、東京を東西に分かちての上・下の地域編にすればよかったとも思いますが、そうした類の先行本もあるのでいたしかたがなかったか!
 しかし、たった一本のレール、駅舎の柱、電柱に至るまで、隅から隅まで、著者のとことん探索・追求主義は、相変わらずです。写真もすべて筆者の撮ったもの。
 廃線跡、モニュメント、鉄橋、駅舎、トンネル、架線柱等々、それらに刻まれて今も残る歴史の重みと深さを感じさせます。
 すでにマニアからは取り上げられている場所や写真も多いですが、こうして改めて見直す、読み直すきっかけになりました。知らなかった「名所」も多かったので、出かけてみようと思いました。
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広島市民球場

2010-06-23 21:04:29 | 歴史・痕跡
修正案で旧市民球場廃止可決(中国新聞) - goo ニュース
 5年前の3月、広島に行きました。原爆ドームなどを見学しました。夕方着いた、ホテルの窓から球場が見下ろせました。暮れなずむ風景でした。
 特別に野球好きでもカープファンでもありませんが、この記事を見てその時ケイタイで撮った写真を思い出しました。戦後復興のシンボル的存在だったとか。ここも大きく変貌していくことでしょう。
 再開発のプランだと多目的な広場とかホールなどの建物ができるようですが、世界に発信する平和都市ヒロシマにふさわしいものができるといいですが。
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読書104「母親は兵士になった」(高倉基也)NHK出版

2010-06-22 23:04:08 | つぶやき
 NHKの番組。ほとんどTVを見ない私ですが、時たま見るのはNHK。NHKスペシャルなど特集番組には興味・関心があります。いろいろ批判もされますが、民放の「俗悪」ぶりに比べればまだまし!とつい思ってしまいます。
 もちろん、公共放送という枠は厳しくあるので、政治番組などは両論併記的なバランス感覚での制作が気になります。その点では、民放のニュース番組の方がコメンテーターの発言の方が切れ味はいい、と思ってしまいます。素人の言いたい放題の小気味よさというだけの意味ですが。
 そうした中で、放送された番組を再構成して読み物として出版する、これはNHKのすばらしいところです。そのうちの一つを紹介します。
 副題に「アメリカ社会の闇」とあります。それは、女性が戦場に行くようになった複雑な背景、死と隣り合わせの戦場での女性兵士、帰国後のようす・・・、こうしたことを取材しながら、それが「愛国心」「正義感」「国家への忠誠心」「男女同権」「社会貢献」など、アメリカ国民ならば誰しもが持つ、そうした心情、背景、文化などの土壌に依拠して、兵士として女性を活用する、「立派な」仕事として位置づけていくようになった、アメリカ社会の持つ闇の部分を描いています。
 「貧困」故に、家族の生活の糧として軍に仕事を求めざるを得ない「妻」「母親」としての立場、などというようとらえ方ではすまされない現実が浮かび上がってきます。
 特に泥沼化してしまった「イラク」(今は少しは落ち着いたようですが、これがアフガンにスライドされ行った!)の現実の中で兵士としての母親がどう変化していったか、むしろ、帰国後どうなっていったのか。
 2008年9月に放送された時には「ママはイラクへ行った」となっていたそうです。それが「母親は兵士になった」という表題で出版される。今も世界中のあちこちで、女性が母親が戦士となって「戦っている」現状。時には、自爆テロとして、また、国家の威信を背負って・・・。愛する夫、子供達、祖国のためには、死をも厭わない女性兵士たち、その心のありようを考えさせられた。
 この番組では、ジュリアという中年の女性兵士の姿をはじめ、何人かの女性兵士の生き方、葛藤を追っていく。子供達との対話二度三度となるイラクへの派兵・・・。毅然とした兵士の姿と母親のまなざし・・・。PTSDとの新たで困難な闘い・・・。
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都電停留所「都庁前」

2010-06-21 20:58:28 | 歴史・痕跡
 都営地下鉄大江戸線。「都庁前駅」でぐるっと輪を描き、その風船のひもみたいな線路が「光が丘駅」まで。都心をぐるっと一回りする環状線。ネーミングはイシハラさんの鶴の一声で決まった、とか。なかなかうまい表現ではあります、「大江戸高校」まで沿線にあるのですから。
 六本木、大門、築地と進む電車と、飯田橋、蔵前、両国と続く方面とになります。長い車両で、運転手だけのワンマン・カー。車内アナウンスもどこなく無機質な感じ。とっさの時は、運転手がマイクを握るのかしら。ラッシュ時には事故なくいけるのかも心配ですが、ホームには駅員が配置されていて、少しは気を配っている?
 車内は、低く狭くて、座席に座っていると、前に立った人の衣服に触れんばかりです。背の高い方は、身をかがめるように乗るしかない。車内のつり広告も、折り曲げて吊されています。都心の一等地を掘ったのですから、制約も多かったのでしょう。
 電車も上ったり下ったりで、電車の音も、高い金属音からゆったりとした静かな音まで、様々です。下町から隅田川をくぐったり、山の手の台地や谷間を進むのですから、けっこう音の変化を楽しめます。ちょっと他の地下鉄では味わえない、雰囲気。
 終点?の都庁前駅にあるモニュメントが写真。よく見ると、何だかおかしい。馬場先門、鍛冶橋・・・。実は、都電の停留所です。かつて都庁が東京駅と有楽町駅のJR沿線にあったころのもの。JRをはさんで皇居側に第一庁舎、反対側に第2庁舎があったころ。現在、国際フォーラムという現代的な建物になっています。第2庁舎は、未だ健在?(駐車場になっているのかな)。
 新宿の淀橋(「ヨドバシ」としか変換されなかった!)浄水場の跡地が新宿副都心の高層ビル街に変わって、その一角を高層ビル二棟の都の庁舎が占めています。その最寄り駅が都営地下鉄「都庁前」。同じ名前の停留所。まだまだ都電が健在であった頃の停留所が、「都庁前」駅に、こうして残されていました。
 そのそばには、在りし日の都電の姿が掲示されています。改札口を出て、すぐ向かい側の案内所の前。警備員さんが立っている、その裏手。ここに置かれてある意味が、ちょっと気になります。ほとんど気づかれないでしょうが。 

 
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読書103「永田町 権力の興亡」(NHKスペシャル)NHK出版

2010-06-20 20:00:49 | つぶやき
 参議院選挙。各党が走り出しています。今朝もNHKでは国会討論会。消費税をめぐって大も小も激論?を交わしています。「10%UP」が当面の議論の焦点。増税では提案した党がその選挙では(大)敗北する、というのがあるのでしょう、いかに民主党の提案は国民生活を無視しているかに野党は躍起になっています。そうすれば自党に有利だからという目論見は露骨なほど。
 曰く「ばらまきに責任がある」「もっと何兆円もある無駄を削減すべき」「公務員改革が最初」「結局、財務省のいいなりだ」「大企業優先の政治だ」「成長戦略をきちんとしてから」・・・。
 二大政党制、政権交代を主眼にした、小選挙区比例代表制という選挙制度改革。衆議院では、一つの巨大政党と少し大きな政党とあとは小党乱立。NHKの政治討論会でも時間配分に神経ばかりを使って気配り討論、野党の方は民主党批判で一致(思惑ばかりが先行の)。
 たしかに参議院。衆議院と比べては民主党も過半数はない。だからこそ、選挙後の連立構想などはおくびにも出さずに(共産党だけは我が道を行くですが)、我が党こそ正論とばかりに・・・。
 これで、民主党が消費税UPで負けて、消費税UPの自民党が少しばかり議席を増やしたら、国民の選択をどう見るのか? 弱小政党ははたまた合従連衡を繰り返すのでしょうか。
 1993(平成5)年から2009(平成21)年の激動の16年史を小沢一郎の証言を中心に今も活動する(引退した議員もいるが)議員の証言で綴った。副題にすれば、「政権交代の16年」とでも名付けられるドキュメント構成。
 昨年夏、初めて選挙による政権交代が実現し、民主党政権が誕生しました。けれども、あっという間に首相は交代し、これで16年間で、小泉さんが比較的長いだけであとは次々と交代(中学受験生も覚えるのが大変でしょう)。その間に日本も世界における地位もますます低下、国民生活もますます淀んだものに・・・。
 まさに政治に翻弄される(された)16年、まだまだ続く泥濘ぞという感じですね。いい加減にして下さい、政治家諸公。
 一方で、政治(家)という存在が身近になったことはよいことですが(この私にも、地方議員を含めると、国会議員などにも知り合いがいます。今度の参議院選挙に出る者も!)。
 政治が政権という権力を巡る「攻防」に終始していることがこの国の不幸ではないか。まさに、「興亡」すなわち「攻防」。
 この書の中での武村さんの言葉「これからも好き嫌いの感情で政局が動くことがあり得ると言わなきゃならない」おそらくはこの16年間は、良くも悪くも「小沢」への感情的な距離感をめぐる攻防ではなかったか、そして、それをおもしろおかしく書いて煽った、マスコミの功罪を含めて。
 菅さんが首相になったとたんの民主党支持率のV回復も、そうした政界にマスコミを通して踊らされる国民の悲喜劇ではないか。
 その程度にしか政治(家)が見られていないのも、また政治家にとって不幸ではありますが、その人々によって国の国民の生活・未来が託されているのも大きな不幸です。
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懇親会?

2010-06-19 21:27:03 | つぶやき
 時々、記者クラブのあり方が世間の話題になります。主にその弊害が中心ですが。特に政界、官界とのマスコミ報道と関係性など、そこにはなれ合いと癒着があるのではないか、というようなことなどが取り上げられます。中央官庁のことだけではなく、地方の官僚組織についても、そういうマスコミとの関わりが気になります。
 最近、耳にし、少し気になる話。「懇談会」と称して、役人達と一部の記者達との飲み会が行われた。そこでは、もっぱら役人が取り持ち役で、せっせと飲み会を盛り上げた。ふだんは「まじめ」な連中が「はめをはずして」(はめをはずさざるをえず)・・・。
 自分たちの施策を正しく伝えて貰うため(提灯持ち記事を書いて貰うというつもりはないでしょうか?)、はたまた不利な記事を載せて貰わないように、という深謀遠慮のためなどでしょうか。若い役人もかり出され、接待役に。
 日頃からマスコミとの関係をよりよくしておくことは、大事なことでしょう。けれども、そこに、何かうさんくさい感じがあると思うのは邪推でしょうか。
 もちろん、役人諸氏にも、よく言えば、国家、地方の発展のための使命感とはいえ、忸怩たる思いはあると思いますが。
  と同時に、マスコミのあり方(取材方法なども含めて)も問われなければならないと思います。
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読書102「子供問題」(小浜逸郎)ポット出版

2010-06-13 09:09:22 | つぶやき
 これまでの読書傾向とはちょっと趣を異にする内容。発表された雑誌は、俗にいう保守系の立場が多い。まず手にとって読んだことがない。したがって、違和感があった。物言わぬ「世間」という、常識的立場に依拠しながら(ふりをして)、子供や教育を巡る言説を批判、自説を展開するスタイルに徹底している、というと言い過ぎか。
 筆者の根底にあるのは、懐疑主義(というべきものか)。まずマスメディアなどで常識とされつつある言論を疑ってかかる。むしろ、固定化することを徹底して嫌う、という基本のスタンスは、どの話題についても堅持されている。そこが、興味深いと同時に危うい。
 中学の公民の教科書批判などは、それがはっきり出ている。ジェンダー、人権、平和問題など、日頃、教科書などに接したことがない(自分の子供の使っている教科書などでも)人々にはその批判への賛同、ひいてはそうした教科書採択反対への働きかけの一定の効果はあるだろう。まさに保守系評論家らしい話題の展開の仕方か。 ゆとり教育批判もその例。
 恐いのは、何となく漠然としている今の教育への不満、批判が「やはりそうだよね」言説によって「そうだそうだ」とそれすらも固定化されてしまうことではないか。それは、かえって、最後に取り上げた宮代真司氏の言説への批判的と矛盾するのではないか。
 そういえば、副題に「学校、家族、メディアに見る子供をめぐる矛盾」とある。自己矛盾に陥らなければいいが。
 
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つぶやいて2,110日目

2010-06-11 20:27:20 | つぶやき
 2004(平成16)年9月1日に、ブログを立ち上げて、2,110日が経ちました。
 つぶやいたり、ぼやいたり、えらそうな発言をしたり、途中で投げ出したり、政治問題や教育問題では侃々諤々のやりとりがあったり、たわいのないものも多くて・・・。
 読みにくい文体ですが、けっこういろいろなやりとりができました。初期の方々は今はどうなされているのやら。
 廃線、痕跡などがきっかけのご近所のことやら、工事が始まったころからのスカイツリー報告(今日で、398㍍の高さです。近くで見上げたら、途中の展望台工事が邪魔をしてその上は全く見えません。)やつまらぬ読書体験(紹介)やら・・・。
 「つぶやき」が爆発的にヒットしている昨今、「○○○のつぶやき」と名付けたブログも実に多くて、検索でもなかなか探せない状態です。現役バリバリの頃から今やご隠居寸前。
2,110日間という月日は、早いのかやっと迎えたのか・・・。まだしばらく続く予定です。
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読書101「老兵の消燈ラッパ」(佐藤愛子)文藝春秋

2010-06-09 23:47:51 | 読書無限
 老いてますますお盛んなのは、女性に限るようです。知り合った、近所の老夫婦。とても元気なお年寄り、という感じで、ご夫婦仲もすこぶるよさそう。いつも華やいでいる風情。
 旦那の方は健康オタク。西式から何式からいいと思ったものはどんどん取り入れて堅い棒で足首を叩いたり、すのこ?で寝たりと、実にそのせいか元気だった。
 そのころ、奥さんの方というと、そうした健康法にはまるで関心なし。また始めてるのよ、うちの主人!てなわけで冷ややかな話しぶり。そして、自分は、マーカーだ何だか腕に塗ると効果があるかという治療法に凝っていた。何だかよくわからなかったが・・・。そうそう、鍼灸にも大阪までせっせと通っていた。そのせいか、やはりグラマーな姿態をひけらかしていた。
 それから、もう10年。今や夫の方はもうかなり惚けてきているようで、耳だけでなく現実感覚もずいぶん遠くなった感じ。心身ともに衰退の一途。ついこの前までは車を運転していたが、ついに高速道路で出口を見落として逆走までする始末。さすがに運転も、近間に限ってしまった。ま、それが正しい。枯葉?マークを付けて、危なっかしく運転される方が、はた迷惑だから。
 一方で、奥さん。そうしたご主人を横目でますます冷ややかに見ながら、友達のご婦人方と遠出するようす。着るものもちょっとこちらがぎょっとするような派手さ!ますますお元気な様子です。平均寿命は女性の方が長いとはいえ、老いてますますお元気なのは、けっこうなことですが・・・。
 101冊目。ちょっとばかり、そういう近所のご婦人にあやかって、佐藤愛子さんの作品。
この方、1969(昭和44)年「戦いすんで日が暮れて」で直木賞を受賞、以来、洒脱なエッセイや人生に根ざした小説をモノしている方。
 なかでも「血脈」は、父と兄(サトウハチロー)の凄絶な生を描いた衝撃的な小説であったが。人生への味わい深さ、ユーモアの中にわびさび(わさび)がぴりっと利いた作品、まさにヒューモア(人間味)そのものがこの方の持ち味。
処女作?にこだわり続けていて、「老兵の進軍ラッパ」の帰結としてこの作品が誕生した。 しかし、御年85歳。決して「老兵」を侮ってはならない。「老兵は死なずただ消えゆくのみ」とか。
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読書100「人間的なアルファベット」(丸谷才一)講談社

2010-06-08 20:03:11 | 読書無限
 ふう!やっと「読書100」。本を読むということは、なかなか進まないものですね。もちろん、他にも何冊か読んでいますし、ここに載せるものも少しは残っていますが、やっと到達した、記念すべき100冊目はこの書に決定。お年を召しても、いまだにどん欲な読書三昧、文章を「ものす」、ペダンティックな丸谷さんの心意気に、心からの敬意を表して。
 まさに「人間」そのものの発露である色好みエッセンス。柔らかくエッチな(ホントは堅くなければ役には立たない)話をそれを柔らかくオブラートに包むことで、かえって芯をときめかす、その手練手管でまたまた煙に巻く・・・、丸谷ワールド(悪~度)です。
 和田誠さん。この方は、先日惜しくもお亡くなりになった井上ひさしさんの戯曲本の装幀をよくなされたことで、小生には親しみ深い方。今回も洒脱な味わい深いものを「ものし」た。実に古今東西、蘊蓄の傾け方が並ではない。どうやってこれだけの書物を繙くことが出来るのか? 普通ならこの年、ご自分の眼で活字を読み通すことは至難の業になってもおかしくないのに・・・。 
 こうしてまた新たな、ためになる?知識を得ることになったのですが・・・。年老いても日々に新た!これがまた残り少ない人生を楽しくさせる。中身は談論風発、つい夜中過ぎまで一気に読み通してしまった、おかげで興奮したまま、なかなか眠れないのだ。
 こういう軽い(実は深い)口語体には、旧仮名遣いはちと合わなかった! でも丸谷さんの真骨頂がそれにあるのだから仕方がないか。
 
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