コイズミからアベ。そして、福田。特に、福田に変わって、これからの日本の経済、政治、文化、教育・・・、どのような方向性を持つでしょうか。
ふと「和魂洋才」という言葉が浮かびました。
「和魂洋才(わこんようさい)」。
日本古来の精神世界を大切にしながらも、西洋の技術を積極的に受け入れ、両者を調和させ発展させていく、という意味。そうではなくて、西洋の文化文明を受け入れても、日本精神はけっして失わない!ということですか。
いずれにしても、明治以前にあった「和魂漢才」を、明治維新になってから、新たな造語として作ったのでしょう。
一方で、富国強兵・殖産興業。西洋に追いつけ、追い越せのスローガン。一方で、明治「天皇」を不可侵の存在として「臣民」を精神的に統治していかなくては、新生「大日本帝国」の存立が危うい。こうした背景がこの言葉にはありそうです。
戦後の日本の政治も、実は、一貫して、この路線だったともいえます。
「経済的自由主義」と「復古的なナショナリズム」。特にコイズミの登場は際だったものがありました。「西洋的な」市場原理の無分別な導入によって、意図的に国や共同体の弱体化を進めながら、同時に「日本固有の」愛国心や道義の退廃を嘆く。構造改革、規制緩和、郵政民営化・・・。
これらのゆがみが生じてきたころに、今度はアベさん。国を愛すること、憲法改正、格差是正・・・。なんと言っても「美しい」日本は、その典型的な「和魂」スローガンでした。
失われた「美しき過去」を必要以上に美化し、追求する。まさに自己陶酔的な言説が目立ったアベさん。特に、「戦後民主主義」という融通無碍な亡霊に、諸悪の根源を見いだしました。
でも、勇ましい割には、アメリカ依存が目立つのも特徴。アベさん自公政権を支持する人々は、押しつけ憲法(GHQによる)に反対し、自主憲法を制定すべきだと主張します。
実際には、憲法9条の改訂によって、今日のアメリカの安全保障戦略ニーズに応えようとしているのは、「ナショナリズム」のありようとしては皮肉なものとしか思えませんが。
「昭和レトロ(戦前賛美)」的な復古趣味の感傷と言説(和魂)を戦後生まれで歴代最年少の首相が行い、道半ばにして挫折したのは、見事な結果といわざるをえません。
復古的ナショナリズムと経済自由主義との矛盾が先鋭化したのが、コイズミの郵政改革、衆議院選挙、刺客騒ぎ・・・。コイズミ劇場にマスコミも国民も熱狂しました。その結果が、今の「好」景気のもとでの国民の「貧」民化。
アベさん。何とか国民の目を憲法「改正」に向けたくて、悪戦苦闘。郵政民営化反対議員を復党させて、支持基盤を広げようとしましたが、中途半端。あげくに、年金と政治資金で万事休す。
それを受け継ぐのか、是正しようとしているのかどうか、福田が登場。郵政民営化反対の落選議員の復党には反対らしいですが。また、「美しい日本」なんてスローガンも捨ててしまったようですが。
それで、保守政治家伝統の「和魂洋才」の枠組みをどう新たに組み立てていくおつもりなのか。
「憲法」は?洋上給油は?・・・。まだまだ混乱のまま、一気に衆議院選挙、となってくれれば、国民の気持ちもすっきり打ち出せるのですが。
ふと「和魂洋才」という言葉が浮かびました。
「和魂洋才(わこんようさい)」。
日本古来の精神世界を大切にしながらも、西洋の技術を積極的に受け入れ、両者を調和させ発展させていく、という意味。そうではなくて、西洋の文化文明を受け入れても、日本精神はけっして失わない!ということですか。
いずれにしても、明治以前にあった「和魂漢才」を、明治維新になってから、新たな造語として作ったのでしょう。
一方で、富国強兵・殖産興業。西洋に追いつけ、追い越せのスローガン。一方で、明治「天皇」を不可侵の存在として「臣民」を精神的に統治していかなくては、新生「大日本帝国」の存立が危うい。こうした背景がこの言葉にはありそうです。
戦後の日本の政治も、実は、一貫して、この路線だったともいえます。
「経済的自由主義」と「復古的なナショナリズム」。特にコイズミの登場は際だったものがありました。「西洋的な」市場原理の無分別な導入によって、意図的に国や共同体の弱体化を進めながら、同時に「日本固有の」愛国心や道義の退廃を嘆く。構造改革、規制緩和、郵政民営化・・・。
これらのゆがみが生じてきたころに、今度はアベさん。国を愛すること、憲法改正、格差是正・・・。なんと言っても「美しい」日本は、その典型的な「和魂」スローガンでした。
失われた「美しき過去」を必要以上に美化し、追求する。まさに自己陶酔的な言説が目立ったアベさん。特に、「戦後民主主義」という融通無碍な亡霊に、諸悪の根源を見いだしました。
でも、勇ましい割には、アメリカ依存が目立つのも特徴。アベさん自公政権を支持する人々は、押しつけ憲法(GHQによる)に反対し、自主憲法を制定すべきだと主張します。
実際には、憲法9条の改訂によって、今日のアメリカの安全保障戦略ニーズに応えようとしているのは、「ナショナリズム」のありようとしては皮肉なものとしか思えませんが。
「昭和レトロ(戦前賛美)」的な復古趣味の感傷と言説(和魂)を戦後生まれで歴代最年少の首相が行い、道半ばにして挫折したのは、見事な結果といわざるをえません。
復古的ナショナリズムと経済自由主義との矛盾が先鋭化したのが、コイズミの郵政改革、衆議院選挙、刺客騒ぎ・・・。コイズミ劇場にマスコミも国民も熱狂しました。その結果が、今の「好」景気のもとでの国民の「貧」民化。
アベさん。何とか国民の目を憲法「改正」に向けたくて、悪戦苦闘。郵政民営化反対議員を復党させて、支持基盤を広げようとしましたが、中途半端。あげくに、年金と政治資金で万事休す。
それを受け継ぐのか、是正しようとしているのかどうか、福田が登場。郵政民営化反対の落選議員の復党には反対らしいですが。また、「美しい日本」なんてスローガンも捨ててしまったようですが。
それで、保守政治家伝統の「和魂洋才」の枠組みをどう新たに組み立てていくおつもりなのか。
「憲法」は?洋上給油は?・・・。まだまだ混乱のまま、一気に衆議院選挙、となってくれれば、国民の気持ちもすっきり打ち出せるのですが。