おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

読書109「幕末維新の江戸・東京を歩く」(平成御徒隊)角川SSC新書

2010-07-10 23:02:14 | つぶやき
 手頃なビジュアル歴史探訪入門書。幕末・維新の激動の大転換の時代を事件と人物の足跡を辿りながら、それにまつわる史跡を訪ねていく。
 今、流行の古地図・「切り絵図」と現代の地図を主に左右見開きで紹介・比較しながら実際に訪ね歩くという趣向がおもしろい。江戸幕末の痕跡を探るという、なかなかの趣味の世界。「平成御徒組」とのネーミングが意欲的。
 「平成御徒組」とは、江戸幕府の職名で、将軍外出の際に、徒歩で先駆けを務め、また沿道警備などに当たった「徒士組」をもじったもののようだが、「徒歩」ということにとどまらず、先駆的に実際に歩いて、とことん調べるというような意気込みを感じた。
 特に品川付近。そうそうたる登場人物の出会いと事件。今に残る宿場町のようす、海岸線の痕跡など、この書を手に持って一度は歩いてみたいと思った。(余談ですが、京急の「品川」を出て、南下した最初の駅名が「北品川」となっているのが、長い間不思議だったが、もともとの宿場としての品川の位置からすると、何となく分かったような気がする。)
 他にもおもしろい話・逸話も多く、痕跡マニアとしては願ったり叶ったりの書であった。
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