現代最高のピアニストの一人といわれる、クリスチャン・ツィメルマンのピアノリサイタルが長野市で開催されたので、聴きに行ってきました。どのような音色で演奏をしてくれるのか興味を抱きながら会場に向かいました。
(出 演)
ピアノ:クリスチャン・ツィメルマン
プログラム。
(曲 目)
ブラームス / ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op. 5
休 憩
ショパン / 4つのスケルツォ 第1番 ロ短調 Op. 20/第2番 変ロ短調 Op. 31/第3番 嬰ハ短調 Op. 39/第4番 ホ長調 Op. 54
ブラームス / 4つのバラード 作品10-1 (アンコール曲)
ショパン / 4つのマズルカ 作品24-1、作品24-2、作品24-4 (アンコール曲)
(感 想)
ブラームスのピアノソナタ第3番は、5楽章もある曲で、前半はこの1曲だけでした。第1楽章は、分厚い音の塊(和音)から始まり、第5楽章の盛り上がりまで、ツィメルマンはスタインウェイをかなり鳴らし地鳴りのするような響きを作っていて感銘も受けたのですが、僕の年齢のせいでしょうか、やや疲れました。
ショパンのスケルツォ第2番は、その昔、ヴラド・ペルルミュテールのレコード「ショパン・リサイタル」(1962年、コンサートホール)で親しみ大好きになった曲です。ペルルミュテールの演奏と比べると、ツィメルマンの演奏は、ダイナミックで、音色とともに現代的なものでしたが、スケルツォの4曲は楽しめました。
スケルツォに関しては、ツィメルマンはテンポを揺らしていたようにも感じました。アンコールは、4曲も演奏してくれたので驚きましたが、ショパンのマズルカが生き生きとしてかなり良く、こういった曲は、ツィメルマンに向いているのかもしれません。アンコールまで充実した素晴らしいリサイタルでした。
【クリスチャン・ツィメルマンのCD】
ショパンのバラード集です。