低山トラベラー、山旅文筆家という大内征さんの書いた「低山手帖」に興味を惹かれ読みました。
表紙。
(著者紹介)
ピークハントだけにとらわれない、知的好奇心をくすぐる山旅を行い、その魅力を文筆や写真などで伝えている。NHKラジオ深夜便「旅の達人~低い山を目指せ」に毎月レギュラー出演中、NHKEテレ「趣味どきっ!」日テレ「低山トラベラー」に山の案内人として出演。寄稿や著書多数。
(目 次)
全国の48の山が登場し、季節ごとに分けてエピソードとともに紹介しています。
目次の抜粋を掲げます。
第1章 大地の息吹にふれる春の山
身近な”異国” 伊豆の低山を愉しむ
甲斐武田氏 そのはじまりと終わりを大菩薩嶺を辿る
第2章 新緑と夏山の稜線で
悩んだときは、高原歩きでチューニング
いざ、伊達政宗ハイクへ
第3章 自然と人の営みに触れる秋の道
羅漢寺の夜明け
近江、出羽、信濃 三つの比叡をつなぐ灯
第4章 陽だまりの冬トレイル
東山魁夷と山 日本画の舞台を追って
天岩戸の行方を山に訪ねる
山上湖に棲む、シビレの龍
(感 想)
日本全国の低山(概ね標高1,500m以下のようです。)を48掲げて、その山にまつわる歴史や伝説などとともに紹介していて、興味深く読みました。長野県内や隣県、特に山梨県の山がたくさん出てきて、出かける際の実際の役にも立ちそうです。
武田信玄と係わりのある「大菩薩嶺」や四尾連湖から登る「蛭ヶ岳」は、是非とも出かけてみたい山です。低山、里山だと、登山口までに車で着くのが、たいへんなのですが、このあたりは、登山口がはっきりとしているようです。
さらに、富士山が見える「石割山」や、東山魁夷の絵の舞台ともなった「安達太良山」あたりにも登ってみたいという気になりました。この本は、歴史や地理に関心のある方にもお薦めかもしれません。著者のイラストも随所で出てきます。