Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

直感主義

2015年10月25日 08時21分05秒 | Weblog
内田樹『日本の反知性主義』が酷評されまくる理由
 「ある意味で、内田せんせというのは鋭利な知性であり直感で物事を感じ、そこから論じ抜いて人々に新たな思考の地平線を見せる、というのが「芸」であります。これはこれで、それ一本でやってきたようにも見える内田せんせの凄さであり、伝統芸能なんですけれども、さすがにこのご時勢、リベラルとは何かとか、貧困や高齢化社会という先の見えない問題に取り組むべき時期において、感覚や感情に基づいた捏ね繰り回した論説は、説得力を失ってきていると言うことなんだと思うんですよ。」

 100%同意する。
 内田先生の特徴は、実証や論理にとらわれず直感的なところである(小林秀雄にもそんなところがある。)。
 私も、そんな内田先生の言説が嫌いなわけではない(ただし、執筆者のうち、赤坂真理氏や高橋源一郎氏については、あまりにも「直感だけでものを言う」ところが目につきすぎ、敬遠している。ちなみに、内田先生の最大の問題点は、過去の勉強の成果にあぐらをかいているところではなくて、自己のバイアスに無自覚なところだと思う。)。
 これが文芸評論のレベルにとどまっていればよいのだが、直感で思想や社会を論じるとなると、山形先生や池内先生のような批判の前にはひとたまりもない。
 牽強付会の「秘事口伝」をありがたがる人たちと、それを批判して「文証」で和歌を分析する本居宣長の対決をみるようだ。
 
 
コメント
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