Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

12月のポトラッチ・カウント(1)

2024年12月21日 06時30分00秒 | Weblog
第一部 
日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)
 渡し場の段
木下順二=作 二代野澤喜左衛門=作曲
瓜子姫とあまんじゃく(うりこひめとあまんじゃく)
井上ひさし生誕90年記念
井上ひさし=作 野澤松之輔=作曲
望月太明藏=作調
金壺親父恋達引(かなつぼおやじこいのたてひき)
―モリエール「守銭奴」より―

 今月の国立劇場文楽公演は3部制。
 多忙な月なので、全部観る時間がなく、泣く泣く断念したのがこの第一部である。
 もっとも、社会学的・法学的分析の対象となるのは、井上ひさし氏の「金壺親父恋達引」のみである。
 原作はモリエールの「守銭奴」ということだが、これにもさらに元ネタがあり、プラウトゥスの「金の小壺」らしい(喜劇の典型を完成したモリエール)。
 プラウトゥスはギリシャ作品の輸入が多く、これにも実は元ネタがあったそうだ。
 だが、オリジナルのギリシャ版「金の小壺」は現存するかどうかを含めて不明と言うことらしい。
 呉服屋:金仲屋の主人:金左衛門は、その名の通り守銭奴。
 彼には、三十両の持参金付きで町娘が後妻に来ることになっている。
 その町娘というのがお舟で、実は彼女は金左衛門の息子:万七と相思相愛の仲なのである。
 要するに、本作は、父と息子が一人の娘を巡って争うという、特殊な三角関係の物語である。
 プラウトゥスのお定まりのストーリーの型は、
 「息子が友人たちに助けられながら、金満の父を出し抜いて娘といっしょになる
というもので、本作もおおむねこれを踏襲しているようだ。
 

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