「ドイツ・マインツ州立劇場発、エネルギーに満ちたコンテンポラリーダンスカンパニー、タンツマインツが待望の初来日!
世界のダンスシーンを席巻する振付家シャロン・エイアルとのコラボレーションによる特別なステージをおおくりします。」
世界のダンスシーンを席巻する振付家シャロン・エイアルとのコラボレーションによる特別なステージをおおくりします。」
タンツマインツの初来日公演。
振付はシャロン・エイアルで、昨年のNDT公演の "Jackie" (脱”ヒト”化)とテーストが似ている。
つまり、”PROMISE”でも、複数のダンサー(本来は7人だが、今回は1名が熱発で降板し6名)が密着してくんずほぐれつして動きながら進行する。
動きの中で分かりやすいのは間歇的に形成されるハートマーク(あるいは『穴』)で、これをダンサーたちがかわるがわる潜り抜ける。
若干のヒントが、振付家のコメントに出ている。
「私が胸に誓ったものたち、、、ずっしりとした宝石、、、解体されるノイズ、、、破れた穴、、、体内にみなぎる愛♡ それこそが『プロミス』なのです」(公演チラシより)
いろいろなものを表現しながら、最後は延々と続く「ローハイド」の中で幕が降りる。
ちなみに、シャロン・エイアルは、パリ・オペラ座公演の際のインタビュー([INTERVIEW] SHARON EYAL about L'Après-midi d'un faune)で、
「最も重要なのは physicality (フィジカリティー)・・・なぜなら、私にとって、フィジカリティーは強い emotion (エモーション)だから。・・・もしかすると、フィジカリティーが余りに強く極端になると、この、説明出来ないエモーションになるのかもしれない。・・・」(3:20付近~)
と述べている。
ここで、エモーションを「感情」と訳してしまうと、誤解を招きかねない。
アントニオ・ダマシオの説によれば、emotion (情動)と feeling (感情)は別物だからである(道具概念v.s.道具概念(9))。
ニュアンスはやや異なるが、身体性と情動の深い結びつきについて、振付家と脳科学者の見解がほぼ一致しているのは面白い。