Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

フィジカリティーとエモーション

2025年03月06日 06時30分00秒 | Weblog
 「ドイツ・マインツ州立劇場発、エネルギーに満ちたコンテンポラリーダンスカンパニー、タンツマインツが待望の初来日!
世界のダンスシーンを席巻する振付家シャロン・エイアルとのコラボレーションによる特別なステージをおおくりします。

 タンツマインツの初来日公演。
 振付はシャロン・エイアルで、昨年のNDT公演の "Jackie" (脱”ヒト”化)とテーストが似ている。
 つまり、”PROMISE”でも、複数のダンサー(本来は7人だが、今回は1名が熱発で降板し6名)が密着してくんずほぐれつして動きながら進行する。
 動きの中で分かりやすいのは間歇的に形成されるハートマーク(あるいは『穴』)で、これをダンサーたちがかわるがわる潜り抜ける。
 若干のヒントが、振付家のコメントに出ている。

 「私が胸に誓ったものたち、、、ずっしりとした宝石、、、解体されるノイズ、、、破れた穴、、、体内にみなぎる愛♡ それこそが『プロミス』なのです」(公演チラシより)

 いろいろなものを表現しながら、最後は延々と続く「ローハイド」の中で幕が降りる。
 ちなみに、シャロン・エイアルは、パリ・オペラ座公演の際のインタビュー([INTERVIEW] SHARON EYAL about L'Après-midi d'un faune)で、
 「最も重要なのは physicality (フィジカリティー)・・・なぜなら、私にとって、フィジカリティーは強い emotion (エモーション)だから。・・・もしかすると、フィジカリティーが余りに強く極端になると、この、説明出来ないエモーションになるのかもしれない。・・・」(3:20付近~)
と述べている。
 ここで、エモーションを「感情」と訳してしまうと、誤解を招きかねない。 
 アントニオ・ダマシオの説によれば、emotion (情動)と feeling (感情)は別物だからである(道具概念v.s.道具概念(9))。
 ニュアンスはやや異なるが、身体性と情動の深い結びつきについて、振付家と脳科学者の見解がほぼ一致しているのは面白い。

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