重大事件

民事訴訟１審、合議対象拡大へ…複雑事案３人で
　「合議拡大の対象になりそうな訴訟は、複雑な金融商品で損失を出した顧客が業者を説明義務違反で訴えるケースや、システム開発を巡る賠償請求など。証拠が乏しくて判断の難しいことが多い遺言の有効性に関する訴訟、ＮＨＫの受信料不払いを巡る訴訟なども、影響が大きいため対象になりやすいとみられる。」

　「ＮＨＫの受信料不払いを巡る訴訟」が合議対象とされる見込という点に違和感を抱いた。
　この種の事案では、「法律による契約の締結」などという難しい論点があることは分かるが、それについては上告事件について最高裁が結論を出せば実務はまとまるはずであり、わざわざ１審で合議にするのはエネルギーの無駄遣いだと思える。
　穿った見方をすると、地裁高裁レベルで一定の結論を出してほしいというのが最高裁の本音なのかもしれない。

暗闇

エサ用だった金魚が「奇跡の魚」に…脱走・潜伏７年の全貌
　「金魚を観賞した人のなかには、光の当たらない場所で孤独に暮らしてきた境遇に共感したとの声もあがっているという。」

　暗闇の中に７年間も生活できる人間はいないと思うが、金魚の場合はそれが可能なようである。
　産業革命後のイギリスでは、炭坑内で長時間労働を強いられた児童が日照不足のためクル病になる事例が多発し、これが労働法が生まれた理由の１つとされている。
　日本でも、近年、乳幼児のクル病が増加傾向にあるという指摘がある（第１２６６回　イギリスで小児のくる病が増加傾向にある）が、この金魚はクル病にはならなかったようである。水中なので、骨が重力の影響を受けにくいからなのかもしれない。

解釈の限界

なぜ、憲法学は集団的自衛権違憲説で一致するのか？ 木村草太・憲法学者
　「では、個別的自衛権合憲説は、どのようなロジックによるのか。憲法13条は「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」は「国政の上で、最大の尊重を必要とする」と定める。
　つまり、政府には、国内の安全を確保する義務が課されている。また、国内の主権を維持する活動は防衛「行政」であり、内閣の持つ行政権（憲法65条、73条）の範囲と説明することもできる。とすれば、自衛のための必要最小限度の実力行使は、9条の例外として許容される。これは、従来の政府見解であり、筆者もこの解釈は、十分な説得力があると考えている。」

　非常に無理があると思う。
　憲法１３条第２文は、沿革からしても、国民の国家に対する妨害排除請求権を認めたものであることは明白であり、国の義務として自衛戦争を行使することまで読みこむのは通常の人間では不可能である。
　それに、例外を設けるなら９条の中かその直後に設けるはずであり、１３条が９条の例外を認めたものであるという解釈は、およそ一般人には理解できないだろう。
　筋を通すのであれば、憲法学者は、「現行憲法は自衛のための武力（実力）行使も禁じており、自衛隊は違憲である」というしかないと思う。

朝残業

「朝型勤務」ひそむ弊害　過労自殺男性の遺族が警鐘…能率アップ、一方で負担増も
　記事を読む限りでは、気の毒な事件だと思うし、最高裁での逆転に期待したい事案である。
　私もサラリーマン時代は朝（及び土日）型残業タイプだったが、静かな環境で仕事に集中できる反面、上司がいないために残業代を申請しづらいというデメリットがあった。
　組織は、周囲の目がないところでの仕事を評価しない傾向にある。だから、朝型の人はフリーランスの方が向いているかもしれない。

夜のストレス

夜のストレス 体内時計の大敵
　寝る前の時間帯にストレスを与えられたマウスは、体内時計を狂わせてしまうらしい。これが人間にもあてはまるのではないかというニュース。
　これは経験上正しいのではないかと思う。
　ちなみに、私は、日曜の「バンキシャ」で熊の被害に関するニュースを見た後、夢の中に熊が出てきて安眠できなかった。

ガラケー主義

日本人は「スマホの危険性」をわかっていない
　街を歩いていても、電車に乗っていても、周りはスマホを持つ人ばかり。ほとんど体の一部と化した感がある。
　だが、記事が指摘するように、スマホは無数の不正アプリやハッキングへの脆弱性など、危険が多い。だから、アメリカでは、ガラケーしか持たないエグゼクティブの数が増えているという。
　いまだにスマホに乗り換えない私は正解なのだろうか。
　

原則的経験則

同乗の男性「信号は赤だった」供述　北海道４人死亡事故
　酒を飲んで車を運転したりひき逃げするような人物と、家族を乗せて運転している人物とでは、どちらが信号無視をしている可能性が高いかは、経験則に照らして一応推測することができる。
　経験則には例外があり、だからこそ冤罪も生まれるわけだが、当然そこは警察が信号サイクルを調べているし、何よりも「逃げた」という事実の持つ意味が大きいと思う。

売り切れ

与話情浮名横櫛
　昨日は、歌舞伎座の７月公演の販売開始日。
　お目当ては、海老蔵と玉三郎が共演する「切られ与三」で、朝からネットでチケットを申し込もうとするが、ホームページが混雑していてつながらない。
　しばらくたってようやくつながったのだが、見てみると、すべて「売り切れ」となっている。やはり人気の演目・役者ということなのだろうか。

ワタシワタシ

オレオレならぬ「ワタシワタシ詐欺」 東京で１３件被害
　振り込め詐欺（母さん助けて詐欺）は、もともとヤミ金グループがこの分野に移行したケースが多かったが、ヤミ金業者の従業員の中には女性もいるわけで、女性を動員できなかったわけではないと思われる。
　近年は、発信番号の末尾が「0110」となるように細工して警察からの電話だと錯覚させたり、レターパックなどで現金を授受する手口が多かったが、ここにきて原点に回帰した感がある。

発射台

「リーガル死語」（中村真弁護士のブログ）
　かつての口述試験では、係員が「いま、発射台からそちらに向かいました」とトランシーバーで連絡していたのを見た。そのことを友人に話しても、「それは作り話だろ？」と言われたのを記憶している。体験した人しか分からないことはあるものだ。