Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

反・日本礼賛論

2018年05月01日 07時38分25秒 | Weblog
古賀茂明「南北会談で“外交の安倍”のウソが露呈 今そこにある日本の危機とは?」
 「米中では、新興企業が短期間で急成長し、世界を動かす影響力を持つまでになるが、日本ではそういう動きが全くない。」
 「中国の受験競争の激しさは有名だが、その厳しさに負けて、日本の高校に留学して日本の一流大学を目指す動きがここにきて急速に強まっている。先日もNHKのニュースで放送していたが、宮崎県の私立高校が中国で留学生獲得の営業をかけたら多くの優秀な中国の学生が応募してきた。今や学生の過半が中国人で、日本の大学に全員が合格している。留学生に聞くと、中国で良い大学に入るのは難しいから諦めて、日本の大学を目指すことにしたという。彼らにとっては、日本語で受けるとしても、まだ中国よりは易しいというのである。それほど、日本と中国の若者の学力に差がついているということになる。」
 「日本人留学生は、ほとんどが政府や企業のひも付きで、日本に帰る前提で勉強している。留学は箔付けというレベルだから、米国で独立して活躍できる人材は少ないね。中国人ならたくさんいるよ」

 いかにも古賀氏らしい「反・日本礼賛論」だが、傾聴すべき点もある。
 まず、「新興企業」の少なさについては、これは今に始まったことではない。「寄らば大樹」のメンタリティは、政府だけで解決できる問題でもない。時間はかかるが、おそらく教育の問題と思われる。 
 次に、若者の学力低下の問題だが、古賀氏の指摘は、平均的な傾向としては正しいと思う。だが、よく見てみると、例えば中国の「秀才」などという人は、「創造的な秀才」というタイプではなく、受験エリート的な人が多いことに気づくだろう。かなり前から「TOEFL満点」の中国人やインド人はいたが、その後実業界や学界で活躍したかというと、必ずしもそうではないようだ。
 さらに言えば、アメリカでは、ハーバードなどでMBAをとった人が、「表計算屋」、「プレゼンテーション屋」などと揶揄されているという一面もある。
 「どんなに勉強してもいける大学がない」、「どんなにいい大学に行っても職がない」という国よりは、今の日本の方がまだマシという見方もあるだろう。「いい国」の指標はなかなか難しい。
コメント
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