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スリーパー効果

2021-06-02 22:01:00 | 公認心理師
心理学に基づいた考察(公認心理師としてシェア出来るものを少しずつお話できればと思います。)

今日は「スリーパー効果」のご紹介。



どれくらいの信頼性があるところから出たかって言うのに関係なく、話の内容だけが残るって言う心理現象です。

この頃、このことが当てはまる経験をすることが重なっています。

コロナのことにしても、ワクチンのことにしても、もう情報がものすごく多い。
出どころも内容も様々。

テレビのニュースのもの。新聞の記事。
大学の教授が言っていること。専門家会議での総意。
それとその何万倍もの量の普通の人が思いつきてつぶやいた内容。

それらが、元の信頼性と関係なく、そのうちにどの情報も自分の中で同じくらいの重さになってくる。
それがスリーパー効果。

しかも今はそのどれもをスマホの画面で見ることが多いです。テレビも新聞も読まなくなって来てるので。
信頼性の高い低いに関係なく、情報が同じ画面で同じ価値のように表示されると言うのがスリーパー効果を高めていると思います。

そしてスマホは自分が好む情報をどんどん進めてくる。
自分でも情報が情報を繋げて同じ流れのものを追いかけて繰り返し見る。

そうするとスリーパー効果とスマホによる相乗効果によって、そのうちに何が本当かわからなくなってくる。
多分そう感じてる人はたくさんいると思います。

まあ新聞やテレビの信頼性が高いかどうかは別の話として。
一般的には検証された内容であることがほとんどだと思います。

だからといってSNSを見ないようにとか言ってるわけでもなく。
どうやったら真実を見極められるのかわかるわけでもない。

でも、こう言う心理学的な効果があるってわかって色々な情報に接することで
〇〇ってどこかで読んだよ!って話をするときにふと自分の記憶を確認したり、記事の出どころを確認したりすることが出来ると思う。
リツイートや拡散をする時に、一呼吸置けるのではと思う。

初めはそんなことあるわけないって思える内容でも、だんだん本当のことのように思えてくるならば、
そんな「あるわけない内容」を読みすぎることには一定のリスクがあると覚悟をして接する必要もあると思います。

コロナが始まる前から、この「真実とは何か?」ってことが私の中では1つの大きな課題だけど、
自分では結局は自分で決めるしかないと思っているけれど

ふとそう言う効果のことを思い出して、何かに動かされてないかなって確認する作業が大切だと思います。
自分の芯は自分の感覚と経験と第六感で。少しでもチクっとしたり嫌な気持ちになったら、本当の自分の意見を聴く時です。

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