季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

プチプチより汚毛洗い

2011-03-22 22:47:21 | ウールクラフト WoolCraft
またフリースを洗っている。パン作りのように今「これ」って言う気持ちの良いやり方を見つけたのもあって楽しい。

ぬるま湯に少ーしだけエマールをたらして汚れの多い原毛を一掴みずつ入れて漬けておく。このエマールは汚れを洗い落とすためじゃなくて水がしみ込みやすくするため。界面活性剤として使う。羊毛の表面はうろこのようになっていて水をはじく、脂分もあるのでより一層。それで水を行き渡らせるためにちょっとだけ。温度はたぶん38度くらい。ぬるめのお風呂くらい。
私の手は温度計になっていて、かなり正確に温度が測れる。特に36度から41度までは精巧です。息子の熱を長年何万回も測ったので。

プチプチシートを被せておくのは、水の蒸発を防ぐのと保温のため。

       

集合住宅に住んでいるので、排水に気を使う。詰まらないようにこうやって三角コーナーにゴミネットとぼろ布を固定して、排水を漉すようにしています。

       

少し温度低めのぬるま湯を桶にためて、その中で一握りずつ毛先の汚れをほぐして行く。
これが始めの様子。

       

そして一房ほぐした所。

       

これを石鹸液の中でやると手がとても荒れるし、羊毛もフェルト化しやすい。
ぬるま湯だと手だけ温泉に漬かっている感じでゆっくりとしっかりと作業ができる。良く見えるし。ゆっくりと気が済むまでぬるま湯の中で羊毛をきれいにする。

今までこんなやり方は習った事がないけれど、これが楽しい。やる必要が無いかもしれないけど、こんな昨今私の気分を落ち着けるには最適。プチプチシートをつぶすよりずっと。
本当はもっとやる事が家の中にごまんとある。片付けとか掃除とか、料理ももっと作ってもいいし。それでもこうやって生活と関係ないことをひたすら地味に続ける事が、私の良い現実逃避とストレス解消になるのだ。その上ハンドワーククラブで使えるのだから役に立つ。

そうやって毛先の塊が取れた羊毛を熱めの石鹸液に漬ける。
こんなに泡が立ったお風呂に入るなんて、セレブリティー!

       

また保温して、今度はさっきより長めに置く。そして洗う。
今度は主に脂分を洗い落とすのが目的なので、それに見合った石鹸の量や水の温度で行う。
位置的にはこんな感じ。台所のシンクで、この右手に石鹸液の入った桶がある。湯沸しから湯が入る位置。下のが洗う前、上の桶の中が洗った後。こうやると余分な水分が自然に落ちる。一掴みずつ洗ってどんどん積み上げていくのだ。
石鹸液の中では房を裂くように思い切って広げて揺らして脂分を出して落とす。
これは言葉では言えないかも。この時には得意の「化学の目」を発揮して、分子レベルで何が起こっているか観察し、把握して作業する。

          

石鹸液で洗ったら濯ぎ。
同じようにしてぬるま湯で濯ぐ。2回かな。
その度に毛の質感が気持ちよく感じられて、自分がした仕事に充実感を覚える。
脱水にかけて干す。空気を入れて光を入れて。

       

無駄なくらい丁寧に気の済むまで好きな作業をするって、なんて気持ちが良い!
今はこれだな。一度にちょうど良い量も分かったし。

とにかく今年は花粉症がとびきりひどく、喘息のようになっていて容易には外に出られない。それに左手もまだ万全じゃない。など、いろいろな要素を考慮したら今はこれ。
This is it!

洗う羊毛は沢山ある。日常生活に支障がない程度にまた楽しもう。


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2 Comments

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Unknown (やまんば)
2011-03-23 16:04:48
「泥んこ羊」の洗い方みたら、きっと気絶するよ!
ウンチと泥の塊取って、、、う大きな飼葉桶を幾つも使って。
お湯に浸けてからシャボン玉石鹸を溶かした桶に移し、、、60℃位かナ?  
忘れた頃(計ってるョ)飼葉のフォークでかき回してから
お湯を張った桶を並べてフォークで持ち上げた毛を順番に桶のお湯に移していくと、、、
最後の桶になると綺麗になっちゃう。
脱水機満杯!  乾してお終い!
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やまんばさん (chico)
2011-03-23 22:25:51
そう、前にやまんばさんのブログで写真を見たときにそのワイルドさに感心しました。
飼葉のフォークが印象的。でもあれだけ大量だとそうなるかも。

そういうのも豪快で楽しそう!やってみたいです。
うちの台所ではこれが精一杯。
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