明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



午前、埼玉より作品を取りに来ていただいた方があり、喫茶店で無事お渡しする。記念に撮影を、ということで店の人に撮って貰った。
私の1冊目の著書『乱歩 夜の夢こそまこと』だが、出版社が倒産し、倉庫も明け渡すという事態だというので、残部の20冊を引き取ることにした。アマゾンを見ると在庫は2冊。あとは店舗の在庫分で終わり、ということであろう。 2009年の県立神奈川近代文学館の『大乱歩展』では私の作品がメインビジュアルとして使われた。会場の書籍売り場には様々な乱歩本が並んでいたが、肝腎の拙著は置いていない。その中の作品が使われている。ここに置かずにどこへ置く、という場面だったのだが。契約的に、すでに私には売れても一銭もはいらないのだが、せっかくだから文学館にお願いしてみたら、真っ先に話をしたが、出版社に断わられたという。理由は判らないが、それじゃ駄目じゃん、という話である。 しかし、本を作ることにより、普段一人で制作している私には、共同作業の楽しみを味合わせてもらった。仮にデザインまで自分でやっていたとしたら、自分で見ていてすぐ飽きる物になってしまったであろう。客観的な目が加わってこそである。 というわけなので、今後作品集に使った作品を、HPで公開していこうと思う。今だったらこうする、ということはあろうが、真面目にやり過ぎるとどこか可笑しい、という現在の私の作風の最初が、この江戸川乱歩であった。周りでバタバタしたりグチャグチャしていても、乱歩先生はあくまで無表情である。

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