明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



読書の一日。私の読書は一種のロケハンといってよいだろう。作品化するに価する場面を選定し、イメージを膨らませる。そのまま描き、何も加えないほうが良い場合と、時に書かれていない裏側まで描いた方が面白い場合があり、また、両者のバランスが重要である。 セルゲイ・ディアギレフの決定版伝記『ディアギレフ―芸術に捧げた生涯』ジェング・スヘイエン著 鈴木晶訳(みすず書房)がようやく出るようである。伝記好きの私としてはそれこそ待望の書である。岡田かつやはロボコップというより鉄人28号だが、あの頭、ヘアースタイルは、ディアギレフの真似しているようで可笑しくてしょうがない。ディアギレフは頭が大きすぎて、母親が難産で亡くなったらしい。帽子など色々苦労していたが。
世田谷文学館の内覧会。グズグズしているうちに出かけずに終りそうだが、まったく何も観に行かないというのも、と電車に乗る。京王線に乗るとKさんから『俺の女に手』。というメールが着た。おそらく『俺の女に手を出さないで』と書くはずが、送信してしまったのであろう。こういう意味不明なメールはしょっちゅうである。いや何故着たか判らなくもないのだが、これでもあまりに馬鹿々しい話は避けているので書かない。 世田谷文学館は何年ぶりであろうか。1930年代の世田谷はそれこそ二十面相が暗躍した寂しい場所であったろう。村山槐多の二少年図。乱歩邸にあったもので、当館で、この前で乱歩像を撮影したのが懐かしい。図録がハードカバーの立派な物であった。私は世田谷にも郊外というものにも愛着がないので、早く帰りの車中で熟読したい。隅田川の向うへ帰ろう。 
文豪アンケートの6名様の連絡先がようやく揃う。発送まで少々お待ち下さい。半数が志ん生という意外な結果に。背景はK本です。

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