明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



 アクリルの板は、電気ドリルでうかつに穴を開けようとすると割れるそうで、危ないところであったが、タップホルダーにドリルの歯をつけ、手で少しづつ開けて事なきを得る。午前10時に幻冬社の編集の方にアクリルケースとともに吉本興行大崎社長を無事にわたす。 昨日、作った作品が本人の元に渡ったのは始めてかもしれない、と書いた。他に誰かいたような気がしていたが、肝心な人達を忘れていた。スティービー・ワンダーBBキングである。直接本人に手渡している。これであとはマイルス・ディヴィスとジェームス・ブラウンだ、と当時思ったものだったが。ローリング・ストーンズの『ミス・ユー』で印象的なハーモニカを吹いているシュガー・ブルーもいた。グラミー賞取っていないのは大崎社長だけである。 

風濤社に送るデータのこともあり徹夜。朝、母から電話があったので、徹夜だったのでこれから寝るという話をした。つまり今日はもう電話をしてくるな、ということに決まっているわけだが、30分後にどうでも良い電話。おかげで眠るタイミングを失する。 本日中に『貝の穴に河童の居る事』のデザイン用データを、風濤社にすべて送ることになっており、最後の撮影。河童が吐いた唾で穴が空いた長靴である。いつでも撮れると思っていたせいで、これが残った。手直ししたデータを宅ファイルで送るが届かない、というトラブルがあったがなんとか届き、後は最終デザインをPDFで受け取るのだが、もう耐えられない。ほとんど完成形は見ているので、最終チェックを、という編集者に後はまかす、と8時の閉店まで30分のK本へ向かう。かけつけ2杯。返す刀でT千穂へ。ようやくところどころ寝てしまう。目の前のグラスを取ろうとするが何度も空振り。女将さんは何しているんだろう、と思ったらしいが、そっぽを向いて空振りしたわけではなく、目を開けて、チューハイグラスの幻をつかもうとして空振りしていたのである。なるほど人間、妖怪やお化けくらい見て当然である。

過去の雑記

HOME



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )