明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



デザイナーから個展のチラシ案が送られてきた。表面は気球にぶら下がった乱歩である。初出版の『乱歩 夜の夢こそまこと』(絶版)の表紙にもなっているし、またか、と思われる向きもあるかと思うが、またかと思われる程知られていないので良いだろう。この時は背景の空を自分で描いて、なのに自然光で撮影する、というややこしいことをやっている。当然空を背景に撮ってもみたが、人工的な嘘くささが乱歩らしくてこちらを選んだ。コロンビア・トップが気球にぶら下がっている、と思われかねないので江戸川乱歩と入れて欲しいと伝える。なにしろ種村季弘氏に生前見ていただいた時、「これ誰?」といわれている。街行く人に判らなくて当然である。 裏を見ると、“地元、深川で活躍する”と書かれている。活躍などしていないが耐えることにする。関連イベントが、単に朗読ライブとしていたのが『朗読、音楽、スライドで味わう 乱歩と鏡花』になっていた。こちらに変更することに。後2、3の修正後にアップしたいところである。

深川の人形作家 石塚公昭の世界展

『朗読、音楽、スライドで味わう 乱歩と鏡花』3月10日予約開始

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第4回 

 

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私が長い間、ジャズやブルースの黒人ミュージシャン(たまに作りたくなるボクサー)を作っていたことを知っている人は少ないだろう。ジョン・コルトレーンやカウント・ベイシー、バド・パウエルなど、写真が腐るほど残されている。それをわざわざ人形作って撮影してもせいぜい演奏風景を作るくらいで、発展性もない。それなら作り物でないとできない作品を、と作家シリーズに転向した。 一方例えばエリック・クラプトンや、ストーンズなどもレパートリーとしたロバート・ジョンソンは、十字路で悪魔と取引したという伝説が残っているが、本人の写真がようやく数枚発見されたくらいで、実際に悪魔と取引したわけではないので、創作の甲斐があった。どういう訳か何事か企んでいる面持ちになっている。もう一人、右側の盲目のブラインドレモン・ジェファーソンは、はすに向いた写真がⅠカットしか残されていない。言い伝えではブリキのカップをギターにぶら下げ、いくら投げ込まれたか音でわかったという。この人物も創作の仕様があった。できればこんな人達も拡大してみたい。

深川の人形作家 石塚公昭の世界展

関連イベント3月10日予約開始

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第4回 

 

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