明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



そろそろ大伸ばしする作品を決めなくてはならない。特撮監督の円谷英二だからこそ、勝ちどき橋に絡む大蛸を大きくするのは良いだろう、とラインナップに加える。実景をスタジオ内のミニチュアに見立てたわけだが、それをまた大きくする事により、違って見えるかもしれない。蛸の下をかいくぐろうと、自転車に乗った命知らずも見える。怪獣映画には冒頭怪獣に殺される、こういったおっちょこちょいがつきものである。 雪降る日、質屋から出て来た樋口一葉。これを大きくしたってしょうがないだろう。といっているうち、雪降る日、質屋から出て来た樋口一葉だから大きくしてみよう、と変わった。シミジミとした場面を大きくしてどう見えるか。私自身、やってみないと判らない。いや、やってみたけど判らない。作業中で広々と広げるスペースがない。ロール紙の巻き癖があるし、下手に広げて傷付けてもいけない。そっと広げてまじかで部分を見るにとどまっている。 一葉が持つ番傘。粘土で作ったが、拡大するとお粗末なので本物に変えた。

深川の人形作家 石塚公昭の世界展

関連イベント3月10日予約開始

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第4回 

 

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