明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



村山槐多を乾燥させながら、坂本龍馬に靴を履かせながら夏目漱石を作っている。資料館の個展と同時期に神奈川近代文学館の漱石展に出品するので、もう一体作ることにした。神奈文には漱石の遺品で書斎が再現してある。ガラス越しだろうが撮影させてもらえそうなので、羽織を着て座っているところを作ることにした。これを文机の向こうに配せば書斎の漱石となるわけである。この人形自体は神奈文の搬入には間に合わないので、資料館の個展に出品することになるだろう。 今回は今の所、寝床に本をならべ寝心地を悪くして睡眠時間を削る、という事態にはまだ至っていないが、ずーっと作りっぱなしである。酒でも飲みに行かないとストレスの解消にならないだろう、と友人はいうが、酒飲んでいるより作っていた方がストレス解消になるというのが判ってもらえない。こんな時は酒の効きも悪いのである。 己の作る物が原因で、慢性的にうっすらとした罪悪感に苛まれて続けている私としては、今回は一応江東区の財団からの依頼という形である。つまり何を作っていても罪悪感を感じる必要がない。滅多にないことなので、この一時を満喫しないわけにはいかないのである

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深川の人形作家 石塚公昭の世界展

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第4回 

 

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