明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



三者三様別人が如きの九代目團十郎像であるが、なぜこういうことになるのか私には解らない。ネット上、どこからいただいたかすでにわからない画像を無断で拝借する。上が私が唯一実見した歌舞伎座の朝倉文夫作。中が浅草寺の新海竹太郎作。下がラグーザお玉作である。特にお玉作は、残された九代目の写真を見る限り、まったくの別人にしか見えず、こうして書いていても私が九代目だと勘違いしているのではないか、というくらいである。着衣がリアルな表現だけに、知らない人には九代目はこういう人だと思うだろう。まるで噂話を元に作られたかのようである。といいながら、制作中の私の九代目がまた先達三作とは別人なのである。今の段階で三作と並べるのは恐れ多いので遠慮しておく。 朝倉文夫といえば早稲田の大隈重信像が有名だが、昨年暮れの忘年会で金属原型の仕事をしている友人から修理したという、早稲田系の高校に設置された大熊像の写真を見せられた。朝倉作を摸刻したものだが、鋳物にスが入ったところをパテ埋めして塗装してあったという代物であった。




HP

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