明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



思った通り下手な頭を使おうとせず、金魚を眺め暮らして待てば海路の日和あり。これでしばらく作らないでいて、久しぶりに粘土を手にしたら、上手くなっていた。という奇妙な現象を期待するだけである。 しかし幼い頃から、写生、デッサンの類いを嫌っていたのに、約三十年、写真を参考に見ながら人物を作り続けた。少々やり過ぎた。これを取り戻すには、寒山拾得ぐらいでないと合わない、とヘソ下三寸辺りの私が判断したのだろう。 水槽内の寒山役の桜東錦、丸い体型の金魚になりがちな転覆病。腹を上に沈んでしまう。三回目の薬浴。プラス塩。塩は浸透圧の関係で、魚が楽になる。転覆病は原因は色々あるようだが、ひっくり返っていても餌にはすぐに気が付いて、体を起こして食べている。バケツに一匹にしていると、どういう訳か体勢も戻り大人しくしている。一週間は絶食を試す。寒山拾得主役の一匹。作り始めたら死ぬ、なんてことは避けたい。



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