豊干禅師の頭部を作り始めたが、写真資料を見ながら制作してきた作家シリーズと違って”私がルールブック“である。髭や頭髪は人形用の毛髪を使う予定だが、細部を残し、すでに目の前に転がっている。 家の水槽内の寒山拾得劇団は、豊干が乗るはずの虎の縞模様が消えてしまい、ベランダに出向となった。肝腎の寒山が転覆病となり、拾得役の金魚を寒山に昇格させ、後に控えるオランダ獅子頭を拾得に、ということも考えている。そう思ったら、目の前の豊干禅師も、もしもっと面白いのが出来たら、寺のその他大勢の僧侶に降格しても良い。 寒山拾得展は昨年の5月の三島展の二年後ということであったが、来年の秋開催となった。となると、うっかりすると『寒山と拾得』に加えて『蝦蟇仙人と鉄拐仙人』コンビ、さらに『虎渓三笑図』まで手を出してしまいそうである。