明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



森がとんでもないことをいってくれた。面白いこといっているつもりなところがもう大バカである。こうなると長生きも良し悪しであろう。 何度か書いたことがあるが、例えば陸上競技辺りで男子記録を女子選手が抜くところを見られるものなら死ぬまでに見てみたい。東京オリンピックマラソンの円谷幸吉の記録は、すでに女子記録は抜いている。その暁にはザマアミロといいたい。私のような渡世で生きる人間のやりにくさも女性蔑視も根っ子は似たようなもの、という思いがある。 国立競技場内、後に迫るヒートリーに「円谷後ろ後ろ!」と応援した私にとってあの時点で円谷は世界の英雄であったが、次のメキシコオリンピック直前に自殺、一転憎さ百倍。川端康成が美しいといった遺書は、私には食い物のことばかり書き連ね、あんな無気味な遺書を知らない。競技場では、歓声で迫るヒートリーに気付かなかったのだろうが、父親の、男は後を振り返るな、という言葉を忠実に守った、という説を聞いて、益々馬鹿野郎だと思った。 つい円谷に八つ当たりしてしまったが、後の日本を予言した三島由紀夫は筋肉で女性は永遠に男に適わないと思い込んでいた。今の女子格闘家の状況は予想出来なかったろう。生前女性に締め落とされでもしていたなら、もう少し多くの作品が読めたかもしれない。その際失禁でもしていたなら、畳の上で死ねたかもしれない。



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