明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



隔月のタウン誌『タウン誌深川』発行。連載も26回となった。今月号は心霊写真と、高校時代の体験談を。心霊写真はブログで何回か載せたが、ついに印刷されてしまった。このネガは”撮ったど!“と捨てずにとってある。この手の話は大好きだが、寝床での体験談など、ほとんど寝ぼけた連中の話だと信用しない。そんな私の僅かな体験だが、実はもう一つある。かまいたちという妖怪である。鎌を持ったイタチが人を切り裂く、という奴である。冬の乾燥した時期に、真空状態が作られ、そのせいで切り裂かれるが出血はしない、などという怪しげな解説を子供の頃妖怪本で読んだ。 小学三年の雪の積もった日、ストーブ当番の私は外階段をコークスの灰を捨てに降りていた。裏庭で5、6人が雪合戦をしている。一人の女の子が転んだのだが、雪の中に倒れ込む直前、右膝の外側に十数センチの赤い直線が走った。騒ぎになったが、当人は不思議そうな顔をするばかりであった。  これを書くにあたり、かまいたちに切られた当人に後々災いが降りかかったりしないのか検索してみた。40年程後に彼女は自宅の風呂で煮立っているところを同居の兄に発見されたからである。

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