明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



写真が残っているような実在者はともかく、そうでなければ、自分の頭に在るものであれば、ほぼ形になるようになった。長らく実在の作家をやっていて、いつのまにか、自分の頭に浮かぶ程度の物ならば。となっていた。おかげでつい手がすべって、すでに頭が11個である。神は細部に宿るというが、自分の必要とするデイテールさえあれば、それ以上の技術は要らない。むしろ身に付けてはならない、とさえ思っている。一度身に付いた物や事は出て行かない。私は常にそれを恐れ続けてきた。オーバーワークはいいたいことの妨げになる場合がある。私の場合、励んで身に付けようと考えたことが役に立たず、知らない間に身に付いた物だけが役に立つ。なので体が欲していないのに、うっかり知ってしまい、身に付けてしまうと、余計なことをしてしまいそうである。こんな話になると、怠け者が言い訳しているようになってしまうのだが。自分の扱い方は心得ているつもりでいる。

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