一休宗純3作目は、役に立たない象徴として堺の町を持って歩いた朱鞘の木剣を持つ一休である。長い物を持ってウロウロするのが好きな人物だが、正装ですでに立たせたので、今回は托鉢姿にするつもりである。ただ竹竿にシャレコウベで一人立つ一休はすでに作った。そこで誰かと交わらせることを考えたのだが、どんな人物を、と考えるうち、いっそのこと胸元も露わな女芸人、夜鷹、女乞食の類いが良いのではないか、と思い付いた。一休は『狂雲集』にあからさまなように、男色女色何でもありで、それを隠そうともせず、七十七にもなって盲目の女芸人と同棲する始末である。女の胸元や脛などで、一休のその辺りの空気を担わせてみたい。風狂味はシャレコウベを枕に酔い潰れさせ済みなので、この3作と、展示用の一休像で一休は〆たい。