〝考えるな感じろ”も良いが、養老孟司がいうように〝人間は頭に浮かんだ物を作るように出来ている”としたら、勝手に浮かんだ物を止めるためには、考えるしかない。去年だか一昨年だか、寒山拾得周辺の制作には、子供の頃を思い出すことが多い、と思ったが、龍なんて作ったら、怪獣好きな小学生に戻るようで、さすがに躊躇した。そして『昇龍図』をやるなら今年だ、と2メートルのプリントにしたら面白いと思ったが、肝心の〝私でないとならない”感が見出せなかった。ただ作りたいから作っているほど、残り時間は多くない。 午後、喫茶店にて元寇(蒙古兵)の全身像のデザインを考える。