帆∞翼(セイル バイ ウイング) -太陽そして風と供に- 

海・南風・そして何より”真夏の太陽”が大好きな翔です。

「よろしく!」  

ドクター

2006年06月16日 | 僕という人間 その他

この間、突然有る青年が私の職場に習われました。
現在27歳の彼は、来週から病院勤務ですと懐かしい笑顔を浮かべています。
何も知らない小僧だった彼は、4年間の勉学の末に臨床工学士となりました。
肌の色が異なる事は、医学の世界でもさまざまな事があります。
開腹し、中に手を入れてもらいたくないと思う人間は大陸にありふれており、そうであるなら心理学もしくはこうした臨床工学士など、自分の力を純粋に要求されるところでポジションをつくるしかありません。
訓練中に腹をたてて口も利かなかったり、一緒にいったスキーでボウゲンが出来ずに、教えていた私におこっていた彼は、州兵でありながら、空軍の予備役としてふるさとに戻り、それまで一銭の無駄使いもせずに蓄えていたお金と、衆からの膨大な補助で大学に通いました。
彼の子供時代は惨めで、働きづめの両親と、ベーグルだけを口にしながら育ち、体格は当然の事ながらちいさく、もちろんろくに学校もいってません。 
しかし、強固な意思は私を驚嘆させるには有り余るものでした。
義務でこの日本にきていた彼は、帰り間際に訪れてくれたのです。
自由の国、しかし現実の国、富裕もあり、貧困もある、しかしながら無一文であろうとも、銃をとり、正義のためにと戦う事をはじめのステップとして、自分の意思と希望さえあればいくらでも人生が開ける、そしてそうした人間に対しては義務と引き換えながらも医師免許すら取らせてくれる国。
自由と義務は背中合わせというのがこの国の考え方。
今の日本に、無一文からはじまって、希望と意思だけで読み書きできない人間にさえもそうした道がひらけることがあるでしょうか?
夢と希望があればかなう事を保障できないこの国に、ろくな未来などないのでは・・・・
そう考えてしまう私でした。
あと二年間、兵役を続けその後は自由な人生が待っています。
頑張れ!そう応援する私でした。