GetUpEnglishを毎日ご覧いただいているKoichiさんから、この表現についての質問を受けました。Koichiさんによると、Tom Cruiseの1983年の映画All the Right Moves(栄光の彼方に)は、当時「すべての正しい動き」の日本語タイトルである雑誌に紹介されていたとのこと。これはもちろん直訳で、英語のニュアンスをうまく伝えていません。
all the right movesの意味を理解するには、この表現の肯定的な使い方と否定的な使い方を見てみるのがいちばんいいと思う。
まずは、all the right movesの否定的な使い方を見てみよう。否定的な使い方では、皮肉の感じを伝える。これは状況によっては、「うまくやる、うまく立ち回る」「要領がいい」くらいの感じになると思う。(日本語の「うまくやる」や「要領がいい」は、肯定的な意味でも否定的な意味でも使われるようだ。)
○Practical Example
"Tom is making his way up in the company by flattering the boss all the time."
"Yeah. He's making all the right moves, isn't he. It's dishonest guys like that who get ahead in this world."
「トムは会社ではいつも上司におべっかを使ってうまく立ち回っている」
「ああ、あいつはいつも要領がいいね。ああいい心にもないことが平気で言えるやつが、出世するのさ」
●Extra Point
all the right movesは、肯定的な意味でも使われる。「何もかもよくできる、すべて上手にやる」「要領がいい、抜かりなくやる」という感じ。
◎Extra Example
"Gee, Stella is amazing. She makes all the right moves with her money."
"Yeah. She buys stocks when they're cheap and sells them when they've gone up."
「わあ、ステラはすごい。お金に関しては、ほんとうに抜かりがない」
「ああ、株は安い時に買って、高くなったら売るんだ」
☆Extra Extra Point
all the right movesできる人は、「しくじらない人」ということ。
★Extra Extra Example
"Harumi never makes a mistake when playing second base. She makes all the right moves."
「晴美は二塁を守らせたら、絶対にエラーしない。彼女のところに打球が飛べば、全部アウトにしてくれる」