よく本の帯やカバー裏に推薦文が入っているが、あれは英語でblurbという。
『若い読者のためのアメリカ史』(すばる舎)も12月22日に発売になるが、この原書はよほど評判がよいのだろうが、blurbがたくさんあった。
本日のGetUpEnglishでは翻訳版では紹介できなかったものをふたつ紹介する。
○Practical Example
"This is a little history with a big heart, meant to be savored more than studied, read out loud like poetry, or perhaps sung like a hymn."—Joseph J. Ellis, author of Founding Brothers
「これは小さな歴史書だが、大きな心を備えており、研究することはもちろん、詩のように声に出して読んだり、あるいは讃美歌のように歌い上げたりする以上のこともできるはずだ」ジョセフ・J・エリス(『建国の父たち(ファウンディング・ファーザーズ)』著者)
●Extra Point
もう一例。
◎Extra Example
"A book of literary grace and narrative invention. Not only the writing but also the conceptualization consistently engage the reader. Uncommonly imaginative."—Christine Heyrman, author of Southern Cross and American Apostles
「文学の優雅さと物語の発明が詰まった1冊。筆力のみならず概念が読者を惹きつけてやまない。並外れて想像力に富んでいる」クリスティン・ヘイルマン(『南十字星とアメリカの12使徒』著者)
『若い読者のためのアメリカ史』
ジェームズ・ウエスト・デイビッドソン (著), 上杉 隼人 (翻訳), 下田 明子 (翻訳)
単行本: 464ページ
出版社: すばる舎 (2018/12/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4799107690
ISBN-13: 978-4799107690
http://www.subarusya.jp/book/b377937.html
https://www.amazon.co.jp/dp/4799107690
価格 1,620円(税込)
ISBN 978-4-8222-8957-7
発行日 2018年12月10日
著者名 ジョン・ゴードン(著),稲垣 みどり 訳
発行元 日経BP社
ページ数216ページ
判型 4-6
https://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/book/18/P89570/
発売されたばかりのこの本、超お奨め。
印象的な言葉が魅力的な訳文でつづられていて、気がつけばあっという間に読み終えてしまった。
たとえば、177ページのこの文章なんて、とにかくグイグイ読ませる。
ラブ・タフ
愛と責任感を持ってうまくやっていくためには、「ラブ・ラフ(強く愛する)」という言葉も覚えておこう。タフ・ラブ(愛のムチ)でも、ラブを先に持ってこよう。愛情が真偽の前に来なければならない。もし相手があなたの最善を考えてくれているとわかれば、その人のフィードバックを進んで聞こうという気になるのではないだろうか。もちろんそう思うだろうし、それがチームとしてのタスクだ。チームメンバー一人ひとりにとって何が最善なのかにについて、あなたが思いを巡らせているとみんなに知ってもらうことが大切だ。あなたがみんなのことを気にかけていると思ってもらわなければ、メンバーたちは建設的な批判に対しても心を開かず、耳も貸してくれないだろう。チームで愛と責任、強い愛情について話し合ったら、実践して自分たちのカルチャーの一部にして、さらに強くなろう。愛が深ければ、その分強くなれる。
ラブ・タフ=一緒に強くなること。
ポジティブ・シンキングで、チームで力をあわせて困難に挑戦してみたい人たちにお奨めの1冊。
若い読者のためのアメリカ史
ジェームズ・ウエスト・デイビッドソン (著), 上杉 隼人 (翻訳), 下田 明子 (翻訳)
単行本: 464ページ
出版社: すばる舎 (2018/12/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4799107690
ISBN-13: 978-4799107690
発売日: 2018/12/22
【内容紹介】
航海者コロンブスの視点からはじまる
手に汗握る激動の500年
どのようにして今のアメリカ合衆国が形作られてきたのか。
利害がぶつかるなかで、人々は何を求め、いかに行動してきたのか。
本書では、衝突を繰り返し、大陸に広がり、多種多様な人々を抱え、
自由と平等のもとに結合しようと悪戦苦闘してきたアメリカの変遷をたどる。
大陸発見から現代までをその時代の人の目線で描き出し、
ひとつの物語のように繰り広げる躍動感にあふれた歴史書である。
【出版社からのコメント】
誰もが自由であるために、国家はいかに成長するべきか
本書はいかにしてアメリカ合衆国が成り立ったかを記す歴史書である。アメリカの物語は500年におよぶ瞠目すべきものだ。いかにして一国が途方もないほどさまざまな人たちを抱えながらひとつの大陸に広がっていくか、本書に記した。さらにアメリカの人々がいかにして自由と平等の旗印のもとに結合したかも論じた。アメリカのモットーは、国璽にラテン語で記されているE pluribus unum, すなわち「多数から成るひとつ」だ。国家の独立を宣言した創設者たちが強調したのは、アメリカ国民は、事実上すべての人間は、公平に創られ、生命、自由、および幸福追求の権利を保持するということだった。
一見、こうした自由や平等や単一といった考え方はほとんどおとぎ話というか、現実世界から遠くかけ離れているように思える。国内の数十万人もの住民は外から拉致されて奴隷として連れて来られたというのに、どうやって自由を宣言できるというのか? 国内の半分の人間――すなわち女性たちだ――が男性と同等の権利を与えられていないというのに、どうして創設者たちは平等を礼賛できるのか? 真にひとつに結合した国家が、非常に多くのそれぞれさまざまに異なる人たちを受け入れてはたして成り立つのか?
あまりにたくさんの異なる人たち。あまりに違い過ぎて、自分とはまったく関係ない人たち! ほんとうにそうだろうか? 誰もがみな歴史を生き抜き、書き上げたいと願う。だが忘れてはいけないのは、歴史を読み解いて、書いて、記憶すればするほど、その行いも記憶されつつ歴史を生き抜く可能性もさらに広がるということだ。
【著者について】
著者─ジェームズ・ウエスト・デイビッドソン(James West Davidson)
歴史学者、作家。イェール大学で、アメリカ史研究により博士号取得。アメリカ史を詳細に調査・分析したうえで魅力的な物語として読ませる手法に定評がある。著書に、Virginia Teacher's Edition, America History of Our Nation(2011), They Say: Ida B. Wells and the Reconstruction of Race(2006), Nation of Nations (1981), Great Heart: The History of a Labrador Adventure(1988), After the Fact: The Art of Historical Detection(Volume 1[1981], Volume 2[1986])など。著作は全米の中学、高校の教科書として、多くの教師、学生に読まれている。
訳者─上杉隼人(うえすぎはやと)
翻訳者、編集者。訳書に『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』『マイティ・ソー バトルロイヤル』『スパイダーマン ホームカミング』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』『スター・ウォーズ フォースの覚醒』『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』(ディズニーストーリーブック)、ダイアン・ディズニー・ミラー+ピート・マーティン『私のパパ ウォルト・ディズニー』、デイビッド・A・ボッサート『ロイ・E・ディズニーの思い出』(講談社)、『スター・ウォーズ』I, II, III, IV, V, VI(講談社文庫)、ジョン・ル・カレ『われらが背きし者』(岩波現代文庫)ほか多数。
訳者─下田明子(しもだあきこ)
早稲田大学第一文学部卒業(専攻は英米文学)。企業で海外関係の業務に携わったのち、2000年から翻訳業。訳書に『エコ・デザイン・ハンドブック』(共訳、六耀社)、『パスタ』(共訳、クーネマン社)がある。
http://www.subarusya.jp/book/b377937.html
https://www.amazon.co.jp/dp/4799107690
【目次】
1鳥たちはどこへ導いた?/2空間と時のなかにおける大陸/3ひとつから成る多数 /4黄金時代と黄金の時代/5世界が衝突する時/6われはいかにして救われるか?/7天使たちと見知らぬ者たち/8好景気に浮かれる国/9公平と不公平/10啓蒙と覚醒/11願いごとは慎重に/12口論ではすまない/13平等と独立/14より完全な連邦/15ワシントンの懸念 /16自由の帝国 /17大衆の味方/18綿花王国/19焼き尽くされて/20フロンティア /21国境を越えて/22今後の事態/23どう再建するか/24次なるブーム/25襟の色/26二都物語/27 新西部/28幸運か勇気か?/29進歩派 /30衝突/31大衆/32ニューディール/33世界大戦/34超大国/35世界の終わり/36あなたかもしれない、あるいはあなたかもしれない/37雪崩/38保守派の転換/39つながる/40過去はさらに問いかける 訳者あとがき