宮沢洋一経産相資金管理団体「宮沢会」SMバー政治活動費支出に見る幾つかの疑問

2014-10-24 09:14:13 | Weblog


 小渕優子が政治資金収支報告書の一部収支の記載に公職選挙法違反や政治資金規正法違反を疑われる個所が発覚、説明できずに10月20日経産相を辞任した後を受けて翌日の10月21日に就任したばかりの宮沢洋一が、翌々日の10月23日に同じ政治資金で再びマスコミの槍玉に上がることになった。

 宮沢洋一の自らが代表を務める政治資金管理団体「宮沢会」が2010年9月6日、下着姿の女性をロープで縛り、客も参加する広島市内のSMバーに交際費の名目で1万8230円を支出していたというものである。

 宮沢洋一本人は行っていないと言っているが、あくまでも顔の印象としては行って似合う表情に見えないことはない。

 地元の秘書が友人から紹介され、情報交換のために利用したものだと記者会見で明らかにしたとマスコミは伝えている。

 地元の秘書がSMバーで政治活動の一環として行う情報交換とはどのような情報の交換なのだろうか、先ずその疑問が頭に浮かんだ。

 SMバーとは一般的にロープやムチを用意していて、希望する客は女性スタッフにローブで縛って貰って、軽くムチで打って貰うことができるという。

 要するにエロテックなSMのコスチュームに身を包んだ若い女性にムチで打たれることにそれなりの快感を味わうことができる場所と機会ということであるはずだ。

 そのようなシーンを横目に見ながら、政治活動、あるいは選挙活動の一環として情報交換をした。

 例えSMショーに興じなくても、そのような場所を選んだこと自体に疑問を感じない訳にはいかない。

 SMバーを利用する理由自体想像すらできないのに、交換したとする情報にしても、頭に思い受けべることができない。

 情報交換を口実とした接待だと言うことなら、悪い頭を以てしても簡単に理解できる。サドかマゾの性的嗜好のある有力な支持者を選挙の時の票に結びつけるために接待し、ショーを以って饗応とした。

 但し接待・饗応の類は選挙期間中か否かに関わらず、「買収及び利害誘導罪」に当たり、公職選挙法違反となる。宮沢洋一は政治資金収支報告書を訂正すると言っているが、訂正では済まない。

 もしSMバーに行ったのが本人の否定に関わらず本人だとしたら、使うべき対象ではない対象に使った不適切な支出に当たる。

 同じ10月23日付マスコミ記事が宮沢洋一の対記者団発言として次のような釈明を伝えている。

 宮沢洋一「SMバーには地元の秘書が行った。誤って政治資金として支出してしまったようだ。

 政治活動としては、いろんな情報交換をしておったと聞いております。ショーをあまり、見るつもりで行ったわけではなくて、たまたま、そういう店が割合安くて、話もできるということで使ったというようなことを言っております」

 記者「辞任の考えは?」

 宮沢洋一「ございません」(FNN

 しかしこの発言には矛盾がある。

 先ず第一に、いくら安価だとしても、SMショーの見学、もしくは参加以外の目的で利用していい店ではないはずだ。にも関わらず地元秘書の言い分を額面通りに受け取っているところに矛盾を感じない訳にはいかない。

 次の矛盾は「誤って政治資金として支出してしまった」と言いながら、政治活動としての情報交換だと言っている点である。事実、政治活動としての情報交換であるなら、「政治資金として支出」して、どこに間違いがあると言うのだろうか。地元秘書が身ゼニを切るケースではなく、政治資金管理団体「宮沢会」から堂々と支出すべきケースとなる。

 大体が「誤って政治資金として支出してしまった」という釈明自体が通用しない。地元秘書は政治資金管理団体「宮沢会」の名前で領収書を書かせて、その領収書の支出目的と支出金額を政治資金収支報告書に記載し、尚且つ領収書の写しを添付したはずだ。

 このことはこの経緯を逆に辿るとよく理解できる。

 政治資金収支報告書の「政治活動費の内訳」の「支出の目的」の項目に「交際費」と書き、その金額を「18,230」と記して、記述通りに間違いありませんとその領収書を添付したのはSMバーの利用を政治活動上の情報交換=交際としていたからであり、その趣旨でSMバーに利用代金の支払先として政治資金管理団体「宮沢会」の名前を告げて書かせ、その領収書を受け取ったからだろう。

 全て意図して行った行為であって、誤ってしたこととすることはできない。

 例えSMバーに行き、代金を支払った地元秘書と政治資金収支報告書を書いた人物が別の地元秘書であったとしても、領収書に「宮沢会」の名前を書かせたのであり、その領収書を政治活動関係の領収書を保管しておく紙箱か抽き出しに入れておいたからこそ、別の秘書なりが政治資金収支報告書に書くことができたはずだ。

 一連の経緯が全て政治活動としての体裁に則って推移しているのは、地元秘書が、一人か複数か分からないが、政治活動の一環としての装いを持たせていたからだろう。

 もし地元秘書が政治活動上の情報交換でも何でもなく、単に本人か、知人と何人かでSMバーで楽しんだごく私的な遊興費を政治資金管理団体「宮沢会」の名前で領収書を書かせて、政治資金の中から支払ったとしたら、「誤って政治資金として支出してしまった」でも何でもなく、意図して行った政治資金の私物化以外の何ものでもない。

 宮沢洋一の矛盾した釈明のその矛盾だけではなく、地元秘書による政治資金の私物化なのか、公職選挙法違反の「買収及び利害誘導罪」に当たる接待という名の利益供与なのか、明らかにしなければならない。

 宮沢洋一の後援会に対する人事管理能力=管理監督責任能力に関係してくる。心ある野党は徹底的に追及しなければならない。

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