北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】中部方面混成団創設17周年記念行事【6】第3偵察戦闘大隊16式機動戦闘車前進(2024-04-27)

2024-10-12 20:24:07 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■機動戦闘車
 結局のところ字面の防衛力よりも衝撃波の体験の方が心理的な抑止力を形成するのだろうなあと思うのが機械化装備を実際に見てみた際の感想です。

 FH-70榴弾砲の発砲炎をとらえた、G3Xでの撮影でこの瞬間を撮影できたというのは、うれしいなあ。こういうのも連写するとG3Xは画像番号が滅茶苦茶になるので、一枚一回シャッターという操作で撮影している、連写せず、発砲炎が撮影できたのだから。

 16式機動戦闘車が一瞬続いて空包射撃を行う。発砲炎、映りませんでしたねえ。しかしこのG3Xと同時に操作していたEOS-7DMark2は発砲炎を、当然連写していたからだけれども、記録していまして、当たり前ですが一眼レフと操作性と性能の違いがでた感じ。

 特科火砲の支援下で機動戦闘車の前進、攻撃前進、という感じが出ていい構図です。大津駐屯地は後方の、といいますか背景が賑やかですので状況の雰囲気が出ない、見学者も大勢いるものですから、しかしそのなかで雰囲気を出せるよう工夫してゆく。

 機動戦闘車が進む、74式戦車が今年三月に全廃され、いまやこの機動戦闘車が本土防衛の要、なのですが師団には偵察戦闘大隊にこの機動戦闘車が1個中隊あるのみ。大隊隷下の戦闘中隊、せめて2個中隊とできないか、戦車中隊を置くことは出来ないものなのか。

 105mm砲の空包射撃、ううむ発砲炎うつらず。90式戦車と10式戦車は自動装填装置をそなえているのですが、この機動戦闘車は装填手が105mm空包を装填して、準備よし、てーっ、と車内で号令の怒号が響き渡っているのです、その苦労に見合う迫力が目前に。

 前進よーい前へ。この号令、戦車部隊では当たり前の号令であったのですが、やはりこの機動戦闘車でも号令として響いているのでしょうか。この号令は、かや書房の本に題名として用いられていました。10式戦車もすごいですがこの機動戦闘車も機動力は。

 迫ってくる機動戦闘車、装輪車両の機動力というものをかんじさせますが、連綿と技術開発を続けた分野では卓越した技術を発揮する日本の研究開発、遠くない将来に樹脂製履帯を採用した、38tくらいの装軌式機動戦闘車というものがでてくるかもしれない。

 スラローム射撃、10式戦車が2012年の富士総合火力演習で展示して世界を驚かせたこの技術、一応16式機動戦闘車でも可能です、富士総合火力演習でも展示されました。もっともこの数年、富士総合火力演習が一般公開されないようになって久しいのだけれども。

 機動力を活かし機動戦闘車、ちなみにこのときの戦車長、いや車長、最後に行われた中部方面隊戦車射撃競技会の小隊の部で優勝した戦車長、同時に行われた第15即応機動連隊機動戦闘車隊の小隊射撃よりも成績がよかったという。いやMCVのとき大雨降ったやん。

 榴弾砲と機動戦闘車の絡み。なお、74式戦車の競技会の後で参考ということで機動戦闘車の射撃が行われたときだけ会場に大雨が降ったのですが、戦車乗りにとって運も実力のうちなんですよ、という言葉になにか納得させられた。戦車を使いこなしたわけだし。

 スラロームをおえて。富士学校からもあの戦車射撃競技会は、なにしろ74式戦車だけの競技会は最後だったためなのですが視察が多く訪れ、74式戦車でも訓練を極めればあれだけ性能を発揮できるか、と驚かせたことを後日なかのひとたちから側聞しました。

 第3偵察戦闘大隊、74式戦車から乗り換えて二年目ですが、来年度予算に用途廃止された74式戦車が予備保管されることが決定したその背景には、ナナヨンもまだまだ使えると第3戦車大隊が実力でしめしたことと無関係では、無いのかもしれませんね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【G3X撮影速報】岐阜基地日常風景2024夏(1),飛実団銀色のC-1FTBフライトテストベットの発着(2024-09-12)

2024-10-10 20:03:15 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■C-1FTB
 C-1輸送機は入間基地で運用開始50周年記念塗装が発表されました通り先がそれほど長い航空機ではありません、故に撮影へ。

 C-1FTBが岐阜基地へ着陸します、ここは岐阜県各務原市、かかみがはら空の公園、の沿道で滑走路エンドを撮影しています。岐阜、COVID-19をはさんで岐阜基地を巡る環境は大きく変化しました、というとまあ、ファントムが退役したこともありますが。

 C-1輸送機もまもなく退役という時代ですので、この夏雲とともに飛行するC-1FTBのようすもしっかりと記録しておきたいところです、撮影は九月なのですが、そう本来の暦では秋雲がみられるはずが、今年の猛暑は未だに遠景に積乱雲を育てていた。

 岐阜基地界隈には、正門付近と三井山と、そして滑走路エンド付近フェンス沿、さまざまな撮影位置があるのですが、着陸を迫力ある構図で撮影するには丘陵地帯の上にいちしていますここ、空の公園から撮影するのが、個人的には好きなのです。

 空の公園、このあたりに市内の小学校児童が卒業の際に植樹したのですが、十年前はそれほどの高さでは無かったところが、ぐんぐん成長して、これは気候変動の関係で成長する時期が長くなった、ということも含めるべきなのだろうか、高くなった。

 航空法に引っかかる高さにはならないだろうか、そう、かなり育つというのはその昔は広漠とした、秋にはコスモスが咲き乱れる一角がうっそうとした森林のようになりまして、クモノスだらけということもあるのですが、ちょっと近寄りがたくなってしまい。

 X-2実験機が飛行していた時代には、そうX-2とF-2の並びをわたしが撮影したものが、引用の域を超えて使われている様子に、何か法的措置を考えなければ野放図だとおもうあのX-2,その発着を岐阜で撮影していた頃はこのあたりこれほど木は高くなかった。

 空き地が駐車場になり果樹園がトラックヤードになり、とまたこの界隈の開発も進んでいまして、いっぽうでほしいところは撮影できる立地に近い喫茶店とかレストランとかパブのようなものは建設されるわけも無く、唯一あった中華料理屋さんが潰れて。

 F-4ファントムがラストフライトを迎えたのは、あれ、2021年でしたか、わずか数年前ということにおどろく。その後も航空祭の空白時期が続いていましたので、何かこう遠い昔のような気もしてきてしまうのですが、あの頃はここ、もう少し広かった。

 C-130Hのほうへ、実際問題F-4がいなくなりますと心なしか岐阜基地を撮影に来られる方も減ったように思えまして、そうCOVID-19の一番凄い季節にはわたしも岐阜基地とともに小牧基地を撮影しますと、あちらの方が飲食がしっかりしていた印象なので。

 T-4練習機の飛行、岐阜基地、F-4が退役して航空機の数はぐっと減った、実際、ラストフライトは3機編隊でしたが最盛期はもう少し数がありましたから、それがF-35の補填があるわけでも無く、飛行回数は減り、小松基地などを探訪すると繁忙に驚いたほど。

 岐阜基地、それでもC-1FTBが撮影できますし、F-2とF-15が所属している、P-1も隣接している川崎重工岐阜工場で製造されているので定期整備は来ますし、CH-47とOH-1なんかもやってくる、ただ、風景は着実に変わっているなあ、とも感じさせられます。

 タッチアンドゴーを繰り返してくれますので、撮影できるときは短時間でいろいろな機種が撮影できますし、この撮影位置から2km移動すると飲食店が急に増えて6km先にはイオンモールもある、10km先には国宝犬山城もある、とやはりこの基地は好きなのですね。

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【G3X撮影速報】富士学校開校70周年富士駐屯地祭(3)89式装甲戦闘車の観閲行進(2024-07-21)

2024-10-06 20:23:18 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■富校祭観閲行進
 富士学校祭が観閲行進へと力強いディーゼル音とともに装甲車両が次々と集まってまいりました。

 89式装甲戦闘車の観閲行進、普通科部隊の代表する、という割には配備された数が少なかったのですが、一番見栄えする装備です。ただ、戦車部隊からしますと普通科部隊の近接戦闘能力を期待するために、ミサイルや機関砲は余分なようにも見えるとも。

 FVの愛称ですが、世界に例えばCV-90のような装甲戦闘車が、これなんかは欧州共通装甲戦闘車と呼ばれている、数が揃いますと運用も確立しまして、大口径機関砲は調整散弾を用いて下車戦闘を直前まで敵陣地を制圧し肉薄、50m以内で下車戦闘を開始する。

 35mm機関砲が鋭い、この機関砲もラインメタル社が調整散弾を開発していますが、敵陣地直前まで肉薄できる機関砲を備えることで下車戦闘の時間を短縮し、敵陣地を制圧すると再度乗車し、戦車部隊の機動打撃に復帰できるという、機動戦に必須の装備となる。

 軽装甲機動車の第2中隊、乗車戦闘を第一に開発された経緯があるのですが、蓋を開けてみると下車戦闘を重視する普通科部隊にあっては一個班を二両に分ける本装備は操縦手と車長が4名も必要な装備となってしまい、全員下車し施錠、という妙な運用が確立して。

 高機動車を装備する第3中隊、この装備の配備開始は1992年ですので、そろそろ後継装備が、いや製造は継続されていますので高機動車を高機動車で置き換えているのですが、装甲防護の無い近接戦闘部隊は悲惨なことになる故、輸送防護車、機動防護車が必要だ。

 96式装輪装甲車を駆使する第4中隊、いろいろいわれる装甲車ですが、性能の割には安価ですので成功した装備だと思う、最終的に量産価格は9600万円まで下がり、いまの為替レートではストライカー装甲車の半額程度、という。この種の車両は数こそ重要です。

 WAPCの愛称、装輪装甲車の代名詞となっているのですが、改良型の開発が難渋した。要求仕様が無理していたようで、例えば天井部を15cmほどかさ上げするとか、後部を50cmほど延長して基本設計をそのままとして、乗車定員を減らしていれば、と思うのだ。

 小松製作所の装甲車、結局この改良型の要求仕様が不明確であったために開発された試作車両が不採用となり、仕様書に無い性能が不足したと言われた小松上層部は激怒し、結果的に防衛産業から撤退することとなった。後継はその五倍以上高価な装甲車へ。

 重迫撃砲中隊、1992年から配備開始され、これも500門以上を導入しているので開発したフランスのトムソン社、いまはネクスターか、その関係者が驚いたという。自分の火力支援は自分で行う必要があるとして、特科火砲に匹敵する普通科の装備です。

 82式指揮通信車を先頭に特科教導隊、さて普通科教導連隊の観閲行進は完了しまして、今度は特科教導隊です。今後は火砲からミサイルの時代となり、火砲は射程がせいぜい40km50kmですが、ミサイルの射程は2500kmとかいうすごい専守防衛の時代となる。

 FH-70榴弾砲、479門ライセンス生産されたのですが、かなり退役してしまった。結局砲弾はかなり撃っているものの、腔圧を抑えた近距離射撃ばかりやってきましたので砲身命数は十分残っているはずで、これを廃棄後溶かさずに予備保管していればなあ。

 第1中隊のFH-70、陸上自衛隊の主力火砲であるFH-70はイギリスとドイツとイタリアの共同開発、欧州ではほとんど廃止されてイタリア軍が運用、ドイツ軍も若干数維持していたか、しかしウクライナへ供与され意外な高性能で重宝されているという火砲です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【G3X撮影速報】カブールC550-CAVOUR日本初寄港(2)これがイタリア海軍の空母だ!(2022-09-05)

2024-10-05 20:19:31 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■カブール観音崎前を往く
 観音崎に陣取っての撮影ですが実際目の前に行く空母を見ますと何か感慨深いと共に入港情報を知らせてくれた友人に感謝だ。

 カブール、どうしても比較するのはヘリコプター搭載護衛艦いずも型です。元々最初から航空母艦として設計されたカブールに対して、いずも型は様々な航空機の運用を念頭とはしているもののF-35B戦闘機の技術情報は参考情報の一つに過ぎない。

 F-35B搭載、寸法などから護衛艦いずも型建造の時点で無理の無いような設計にはなっているはずです、いやMH-53掃海ヘリコプターを搭載する護衛艦ひゅうが型でもその搭載は可能ではあるのですが、搭載するのと運用するのとはこれ違うのだ、全く。

 いずも型護衛艦は徹底したステルス性という、むらさめ型護衛艦建造当時にラティスマストのステルス性の低さが、識者、江畑先生のような高名な識者から問題視されていましたが、その反発のように最近の護衛艦のステルス性重視はすごいところが。

 全通飛行甲板型護衛艦と賞する護衛艦は、航空機の運用を相応に重視しているのだけれども、それ以上にステルス性を重視していて、第一線での運用を念頭としている、のにたいしてカブールは舷側に様々な通路などが並んでいるのがこの距離からでさえわかります。

 ステルス性よりも艦載機の運用を考えるとかなり側面にいろいろと便利なものを追加してしまう、というところなのではないか。大して日本のヘリコプター搭載護衛艦は、はるな型、しらね型、とヘリコプター巡洋艦型が長らく続いていたのだから。

 ハリアーを艦載機として搭載している様子がここからもよくみえるようになりまして、イタリア海軍は空母ジュゼッペガリバルディのころから航空機と艦艇の関係を研究し、こうした形状になっているのだという、実際ハリアーとF-35Bの橋渡し的関係も。

 艦載機による防空を考えるならば、それほど切羽詰まったステルス性により敵対勢力の電波から隠れなくとも艦載機が迎撃してくれるだろう、という余裕が、大してその大きさがそれほど変わらない、カブール、いずも、との間にあるのかもしれません。

 満載排水量でみたばあい、大きさは日伊ともほぼ同じなのです、カブールも空母艦載機により防空を担う、ということではあるのですが、CAP戦闘空中哨戒を維持できるほど艦載機を搭載しているのかと問われれば、実のところそれほど戦闘機は積めない。

 ニミッツ級原子力空母、横須賀界隈ではこうしたメガキャリアーとよばれる航空母艦を日常的に見ていますので、艦隊防空の主力に戦闘機をおくには、ニミッツ級くらいが必要にうなる印象だ。もっとも、そのアメリカも艦隊防空はイージス艦が中心だけれども。

 ソ連黒海艦隊、イタリア海軍が直面する脅威は海上自衛隊よりも低かったのではないか、と思われるかもしれませんが、それは真逆でNATO海軍としては、冷戦時代にソ連黒海艦隊の地中海侵攻を抑止する任務をイタリアに期待していて、脅威度はすごかった。

 イタリア海軍のほかに地中海沿岸にはギリシャ海軍やトルコ海軍がいますが、冷戦時代には期待できず、ルーマニアやブルガリアがNATOに加盟するのは冷戦後、ソ連がロシアとなり、ロシアがNATOオブザーバー国になってさらに以降、頼れる相手は少ない。

 カブールはそうした要求性能と設計思想の先に、けっこういろいろRCSに影響、つまりレーダーに反射しそうな構造物が並んでいる設計なのですが、これも相応の哲学に基づいた設計哲学の先にあるのだろうなあ、と異文化に感心しながら、撮影を続けました。

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【G3X撮影速報】百里基地ラファール日仏共同訓練【3】ラファールがやってきた!(2024-07-19)

2024-10-03 20:22:50 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■熱い百里の夏
 この日は本当に熱く暑いという単語など憧憬の彼方か桜の満開の記憶が残る事だったのか。

 C-2輸送機が着陸しA-330MRTTと並ぶ。ラファールが来ないかを待っているんだ、とまわりからつぶやきが漏れます。けれどもC-2輸送機もいい飛行機だよ、といいますかトンボチョウチョ以外飛ばない状況がC-2輸送機の百里基地着陸により一転されて喜ぶ。

 管制塔とC-2輸送機、百里基地は寂しくなった、というと怒る方はいるのかもしれない、けれども前は戦闘機の飛行隊二つと偵察航空隊が展開していた、それがいまはF-2戦闘機1個飛行隊となってしまったのだから寂しい、第22飛行隊とか来ないかなあ。

 好事家の足場や脚立が並ぶなかのC-2、好事家おまえもやん、といわれるかもしれませんが、違憲山にまで自衛隊機をとりに行くというのが、なにかなあなんだかなあ、とおもってしまうのだ。なにしろこちらの撮影位置は何を言おうファントム広場なのだから。

 C-2輸送機が誘導路を戻ってきた。C-2輸送機、川崎重工岐阜工場で製造しているこの輸送機、生産数が予定より縮小するといいますが、空輸しなければならない装備が増えていますし、ミサイル母機にもなるという。輸送航空隊をもう一つ増やしていいのでは。

 真横からC-2輸送機、奥には所謂違憲丘という。百里基地訴訟は高校の公民教科書にも出てきますし、大学では基礎科目の憲法でも。ただ、ここの第3飛行隊は冷戦時代にソ連を防いだ北日本の守りという飛行隊、違憲ではなく憲法万歳くらいにしてはどうか。

 C-2輸送機の後方を眺めて。航空自衛隊は遠くない将来に小牧基地のC-130H輸送機の後継機を検討しなければなりません、すると高価すぎるC-130JよりもC-2輸送機をもう一つ増やしてもいいのでは無いかということと、輸送機そのものを増やしては、と。

 百里基地誘導路を進むことで再度A-330MRTTとC-2が。空中給油機と輸送機という基地は401飛行隊と404飛行隊小牧基地と403飛行隊と405飛行隊美保基地で。将来的に入間基地にも輸送機の402飛行隊に加え空中給油機が配備されるようになるのかなあ、と思う。

 F-2戦闘機が着陸しドラッグシュートを開いた。空中給油機が来ているのに戦闘機の方が速いのにやってこないことに不思議だなあ、という、言い換えれば速くラファール来い、という気運が満ちてゆく。もう何が飛んでいてもラファールに見えてくるほどだ。

 ラファール飛来、ごま粒のような遙か遠方に、大洗上空あたりを飛行しているのか、見えてきた、あれF-2ですかと300mm望遠を構えている方が暢気に呟くので、叫んだのは、ラファールラファールラファール、ほんとに大事なことなので三回叫んでしまった。

 F-2ではないラファールだ。動画撮っている人が近くにいなくてよかった、ラファールラファールラファールと三回叫んでしまったからね、邪魔になってしまう、けれども上空をゆくラファール撮影は遮るものは無い。まちにまったこの瞬間、ラファールだ。

 二機のラファール、昨年新田原に飛来した際には遠すぎて撮影には行けなかった、隣の友人は昨年入間基地でラファールを撮影しようとして高高度を飛行され粒しか映らなかったラファール、この瞬間を撮影するために、この熱い中まっていたのだからね。

 A-330MRTTとC-2輸送機の並び。航空自衛隊はKC-46Aを選定しましたがエアバスはA-330MRTTが不採用であったことが不満らしい、ただ漏れ聞くところではKC-46よりも安くて使いやすいKC-767が製造終了になったことに航空自衛隊一部で不満があると聞く。

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【G7X撮影速報】舞鶴基地新護衛艦やはぎ&あがの(1)軍港めぐり遊覧船出航(2022-09-07)

2024-09-29 20:22:37 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■軍港めぐり遊覧船
 市役所裏手の遊覧船乗り場についたのは出航五分前で実は券売所に到着したのも出航八分前で乗れたのは幸いというものでしたが遊覧船に乗ってまいりました。

 ましゅう、あたご、舞鶴基地の並び。この情景を撮影するために遊覧船に乗船したようなものかもしれません。ほんとうにこの十年十五年で遊覧船が整備されたために撮影は容易となりましたが、色々と考えさせられるものもありますね。

 えのしま、604は掃海艇えのしま型1番艇をしめしています。最新のFRP製船体を採用しているもので従来の木造船体を採用した掃海艇よりも寿命が長くなっています。そのぶん掃海艇の建造数が大きく削減されている実情もあるのですけれども。

 すがしま型688、掃海艇あいしま。こちらは木造船体を採用しています。伊達に木造を採用したのでは無く木造船体は磁気機雷に反応しませんし、万一の触雷の際には衝撃を吸収しやすく、少なくとも浮力があるので沈没だけはしないのですね。

 正面から二隻の並び。情報保全、法整備は無いけれども、海外を見れば海軍基地はポーツマスなんかでは遊覧船が運航されていて、例外は戦略ミサイル原潜など核兵器関連の施設は撮影が英源されている。真珠湾も湾口は公園が整備されているほど。

 あたご、みょうこう。情報保全との両立は、個人的には一般公開日など海上自衛隊が用意してくれた日に撮影するか、行事で報道が入っている日を除いて、その日に写真を公開することで停泊艦艇がわかるような写真は避けて、五日から一週間は空けて載せる。

 あがの、奥の方に。中国海軍と韓国やシンガポール海軍の基地などは遊覧船が運航されていない氏施設を撮影できない地域も存在する、北朝鮮では施設に近寄ることも禁止されているが、欧州を見れば艦船愛好家というのはかなりおおく撮影の自由度も高い。

 やはぎ、みえてきた。最新鋭艦艇、この護衛艦を見に来た、という方も多いのですが。日本の場合は自衛隊は核兵器を持っていませんので、その点の撮影制限の問題は無いのですけれども、見られたくない場所もあるのだろうとは考えています。

 ましゅう、あたご、やはぎ、みょうこう、あがの、せんだい、こう勢揃いしていました。遊覧船は先ず外海に向かう水道を進みまして、そのまま港に戻るのでは無くあとあとこの基地の岸壁に停泊している護衛艦を間近に見れる、OBがアナウンスもしてくれる。

 クレーン船と舞鶴市街、アナウンスでは西舞鶴と東舞鶴では西舞鶴の方が栄えているというのだけれど之、この東舞鶴もけっこう便利なホテルも多く、いちおう小さいがショッピングモールにちかいところも、あっていい場所だとは思うのだけれども。

 舞鶴教育隊と消防訓練施設、消防訓練施設は舞鶴基地ではよくある住宅火災では無く可燃物のミサイルが艦艇に命中して発生する火災を実際に油脂類をもちいて行う本格的な訓練が可能となっています、消防のかたたちもここで大規模火災対処の訓練を行う。

 舞鶴航空基地、2003年に完成した日本海側唯一の海上自衛隊航空基地です。第23航空隊が展開しているのですが、陸海空自衛隊を見てもヘリコプター部隊としてみれば、空自さんの小松救難隊や新潟救難隊、陸自さんの中部方面航空隊第3飛行隊よりも大きい。

 ひゅうが。入渠中でした。入渠してもこの大きさ。そして、舞鶴といえば舞鶴海軍工廠以来の伝統がJMU造船施設として継承されていたのですが、造船需要不足から十年ほど前に造船を終了してしまいまして、今は護衛艦の艦艇整備を細々とやっているのです。

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【G3X撮影速報】春日井駐屯地創設57周年記念行事(3)第10施設大隊の観閲行進(2024-07-07)

2024-09-29 20:00:07 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■10施-戦闘工兵
 観閲行進準備の号令とともに始まった観閲行進は施設大隊という師団の戦闘工兵による観閲行進と進んだ。

 第10施設大隊本部付隊施設機器材隊の観閲行進、熱い中だ、熱いぞ、という灼熱を表現するように真っ白なお白砂の真上を車両が展開してきます、となりでは"カメラがチンチンになった"という声が聞こえる、なるのかとおもったら、ここは名古屋語圏だ。

 07式機動支援橋、81式自走架橋柱の後継装備として開発され90式戦車まで一通りの装備を渡河させることができるのですが、この装備が制式化された2007年当時は本州から戦車部隊が全廃されるなど思ってもみなかった、防衛政策の転換が急であったことを示す。

 グレーダー、道路工事現場では見慣れている装備といいますか建機ではあるのですが、こうしてオリーブドラブ一色に塗られますと別物のように見えてくる、障害処理などの祭や補給路の維持のためにこの種の装備も重要であることは言うまでも無い。

 第1中隊、セミトレーラの後方には中型ドーザ、施設科部隊は大量の車両を装備していて、それは多くの装備が自走して戦略機動できないため。そして建設会社と異なり一気に中隊規模で移動する必要から輸送車両の数もかなりのものとなっています。

 3t半トラック前の方には資材運搬車、資材運搬車といえば防衛省がウクライナへ支援物資として供与したことが記憶に新しい。戦闘工兵の装備をもっと供与できれば、戦争も早く終わる一助となるのかもしれないが、自衛隊がまず、数を持っていない。

 中型ドーザ、これがないと始まらない装備なのですが、世界的に見るとD7とかD10とか怪物のようなドーザでなければ市街戦のさいには役に立たないという。もっとも鈍足なので格好の標的にされる難点はあるが。遠隔操作方式の工兵車両はもっと必要か。

 第2中隊、資材運搬車と掩体掘削装置と。遠隔操作方式の工兵車両は実は自衛隊が世界に先んじていて、1990年雲仙普賢岳災害派遣や1992年カンボジアPKO任務に派遣、地雷の残る地域での道路作業や火砕流の通過後での捜索活動に活用しているもの。

 掩体掘削装置、地味ではあるが手作業で円ぴをもたされると大変なことになる作業を一動作で完了させる、防御陣地構築のためにはこれがあるのと無いのとでは全く異なる結果になる。ただ防弾は無い、防弾キャビンはPKO任務用に試作されていたけれども。

 第3中隊とトラッククレーン及びホイールローダ、第10師団には第14普通科連隊、第33普通科連隊、第35普通科連隊が隷下にあって、施設大隊は必要に応じ連隊に施設中隊を派遣できるよう、こうして3個施設中隊体制をとっています。昔は戦闘団と呼んだ。

 トラッククレーン、これも地味な装備だけれども架橋から障害構築に陣地構築まで必要な装備です。ただ、防弾が無いのが、師団施設は方面施設とことなり最前線で作業する戦闘工兵、大丈夫なのかなあ、と思う。専用の戦闘工兵装備が絶対必要ではないのか。

 第10後方支援連隊本部の観閲行進、施設大隊の観閲行進が完了しまして、春日井駐屯地最大の部隊による観閲行進が始まります。戦闘の第一線を支える段列を構成し、師団全体が粘り強く戦い続けるためにはこの後方支援連隊がなければ緒戦でおわってしまう。

 本部管理中隊の3t半トラック。自衛隊といえばこのトラック、という印象なのだけれどこれ、観閲行進に出てくる台数はわずかという印象、大丈夫なのかな、と思っていても体験試乗会場の目の前にやまほど停車していて、大丈夫なのよ、と思ってしまうのだ。

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【G3X撮影速報】阪神基地サマーフェスタ2024(2)神戸でイージス艦まや一般公開は大人気(2024-07-14)

2024-09-22 20:24:51 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■神戸まや大人気
 物凄い行列でしたイージス艦まや一般公開は行列の長さと待機時間をみますとこの後大阪港にもいく予定ですからとてもとても、と見上げるだけとしてみる。ここは摩耶山見上げる神戸市だしなあ。

 イージス艦まや、神戸といえば摩耶山ということで今回の阪神基地サマーフェスタに一般公開へ寄港してくれました護衛艦ですが、所属は第1護衛隊群第1護衛隊、母港は横須賀です。建造費が1680億円と、こんごう建造費1200億円よりは高くなっていますが。

 こんごう建造費、昔は高いと感じたものです、護衛艦くらま建造費が427億円でしたか、竣工が1981年と1993年と十年以上違うのですけれども、ヘリコプター搭載護衛艦とミサイル護衛艦、ターターシステム艦ではなくイージス艦という事情はあってでも。

 まや型は確かに高かったのですが、続いて建造されるイージスシステム搭載護衛艦の建造費は2隻で5940億円まで高騰、エンジンとVLSの2隻分調達費用に先ず先行して2208億円、つづいて船体とイージスシステムの費用2隻分で3731億円の建造費となりました。

 まや、基準排水量7900t、そして高騰する次の護衛艦は基準排水量は12000t、満載排水量は公開されていませんが長期間の任務を想定しているということですから燃料などのめんから満載排水量で17000t位の水準になっていても驚くものではありません。

 ひゅうが型護衛艦の基準排水量が13500tであったのが満載排水量で19000tだったわけですから、イージス艦の次の護衛艦がこういう大型艦になることも多少は納得します、特に次の護衛艦は弾道ミサイル防衛に長期間の遊弋を想定し居住性も重視されるゆえ。

 はるな型ヘリコプター搭載護衛艦の満載排水量は6800tでしたので、ひゅうが満載排水量19000t、後継艦の一世代でここまで大きくなり護衛艦の大型化はすごい、という率直な印象があるのですけれども、例えば次のヘリコプター搭載護衛艦はどうなるのか。

 いずも型ヘリコプター搭載護衛艦の満載排水量は27000tですから、この後継が空母クイーンエリザベス級のような大きさ、満載排水量67000tとなっても驚かないなあ、というのが本音です。募集広報のほうは大丈夫なのか、という問題はあるのでしょうけれど。

 DDHの巨大な完成予想図を提示した上で募集広報で、海上自衛隊はこの大型艦の乗組員を募集しています、と、大時代的ではあるけれども、大型艦をそのまま募集広報の目玉にするならば、勘違いした、いやシツレイ、夢を抱いた若者は集まらないか、なあ。

 まや型、一方でこの護衛艦まや型は漸く海上自衛隊が1993年から追い求めていたイージス艦8隻体制を、まや型二番艦はぐろ竣工で実現させたものでして、ターターシステム搭載艦をすべてイージスシステム搭載艦で置き換えたという転換点の護衛艦でした。

 護衛艦隊改編により来年度に4個護衛隊群を3個水上隊群に改編するという、もうすこし水上打撃群とか機動隊群とか名称を工夫してほしかったものですけれども、ミサイル護衛艦は8隻が定数、という時代が終わりかける直前に、はぐろ竣工が実現したわけ。

 水上艦隊に、護衛艦隊と掃海隊群が統合されて名称が変わるようですが、これにより護衛艦は水上艦隊で包括運用するという。護衛艦定数は48隻とか54隻とか防衛力整備計画が切り替わっていますが、要するに1個隊群で16隻か18隻が定数となるのでしょう。

 イージスアショア陸上配備型ミサイル防衛システムの中止に伴うイージスシステム搭載艦2隻の増勢、というものが既に進められていますので、イージス艦の定数は3個群で4隻づつ12隻となるのか、汎用護衛艦にも搭載するのか、時代は転換しつつあります。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
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【G3X撮影速報】中部方面混成団創設17周年記念行事【5】OH-1観測ヘリコプターが訓練展示の幕を開け(2024-04-27)

2024-09-22 20:00:43 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■訓練展示状況開始
 大津駐屯地の駐屯地祭会場に状況開始の喇叭が響く。喇叭じゃなくて号令だけだったような気もするけれどもイヤホラコレ第五回までに結構時間が経ってしまっているもので。

 OH-1観測ヘリコプターの飛来、陸上自衛隊ではOH-6観測ヘリコプターに続いてようと廃止の運命が待つOH-1観測ヘリコプターではありますが、空対空戦闘能力をゆうして敵対勢力の抵抗を排除して強行偵察を行える川崎重工の国産ヘリコプターです。

 上空から情報収集を行うOH-1、無人機でも対応できる、というのは政府の視点ですが、この機体には操縦士が操縦していて、操縦士は生存本能から周辺のあらゆる情報に関心を寄せる、これがヒトの五感に頼る情報収集につながる、と考えるのだけれども。

 UH-1J多用途ヘリコプターの飛来、富士重工がUH-1H多用途ヘリコプターにAH-1S対戦車ヘリコプターのエンジンなどを統合化し、性能向上とともにAH-1Sとの整備互換性を確保するべく開発した、見た目はUH-1だけれども国産のヘリコプターであったりします。

 レンジャーのUH-1Jからの降着、後継機としてUH-2が開発されていますが、UH-2の駆動系やエンジンなどを共通化しAH-1Z戦闘ヘリコプターにも負けないようなAH-2というものを開発して、ベル社経由で自衛隊以外の国際市場にも売り込めないか、と思うもの。

 情報収集へレンジャーの前進、結局のところ、人間、というものだとおもう。五感により敵の規模やデジタルデータの0と1では表現できない、気配というものを伝えるのは人間の役目だ。人間、ヒトが戦争する、そういうことを観測ヘリコプターについても。

 オートバイ斥候。人類に栄光あれ、とNieR:Automataのような言葉を重ねるわけではないのですけれども、こちらも五感を重視するからこそ重厚なセンサーを備えた偵察戦闘車両の技術が開発されてもやはりカワサキやホンダのオートバイで偵察を行うのだ。

 第3偵察戦闘大隊の87式偵察警戒車、第3偵察隊と第3戦車大隊が廃止され、その人員を以て編成されたのがこの第3偵察戦闘大隊です。偵察中隊と戦闘中隊を基幹としている。そのうち一部普通科連隊の第5中隊が廃止され戦車中隊が復活するのでは、とおもう。

 第47普通科連隊の軽装甲機動車前進、後継装備にイーグルⅣとハーケイ装甲車、ホーケイとかホークアイとかいわれているものですけれども、後継装備に置き換わるという装甲車ですが、これは小松製作所が開発した、軽量だが安くて使いやすい装甲車です。

 87式偵察警戒車の前進、軽装甲機動車とともにこの25mm機関砲を備えた装甲車も攻撃任務の一翼を担うべく前進します。1980年代の軽装甲の車両ですが、それまでは機銃を積んだジープしかなかったものですから、これでも制式化当時はけっこうな装備でした。

 92式地雷原処理車、偵察と情報収集の結果、仮設敵部隊は地雷を敷設していることが判明したため、第4施設団の戦闘工兵部隊を戦闘加入させ障害処理を行うという想定、昔は師団に75式装甲ドーザ装置とこの装備がありましたがいまは方面隊が直轄運用します。

 地雷原処理の準備、ロシアウクライナ戦争の2023年夏期反転攻勢の失敗により世界では重厚な地雷原を有効に啓開する技術を模索しています、この装備が制式化されて今年で32年、そろそろ自衛隊も新しい模範解答を装備として具現化しなければなりません。

 FH-70榴弾砲の空包射撃、障害処理を支援するべく中部方面特科連隊のFH-70が射撃をおこないます。煙覆や攪乱射撃、結局のところいまでも火砲は重要であり、ロシアウクライナ戦争を受け155mm砲弾は一発1万ドルを超えるまで価格が高騰しています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【G3X撮影速報】富士学校開校70周年富士駐屯地祭(2)富校長中村裕亮陸将の巡閲(2024-07-21)

2024-09-21 20:24:41 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■防衛力の抜本強化
 防衛力の抜本強化が叫ばれる中で空虚に響くように感じるのはこうして並ぶ装備の数についてなのです。

 整列した戦車と機械化部隊の前を部隊が行進して進入を開始しました。いよいよ富士学校祭の、はじまりだ。撮影位置は決めて機材などを集積しているのですけれども、こういう情景は若干撮影位置を移動しただけで大きく印象が変わる、少し動いて撮影へ。

 式典に参加する装備品は年々減っている、特に戦車教導隊がここ富士駐屯地から駒門駐屯地へ、つまり16kmほど南に移駐してしまいまして、式典に参加するためには戦車で自走しなければならない、という事情と、中隊数が減ったということと相乗の理由があり。

 防衛力の抜本強化、こうしたなかで陸上自衛隊を取り巻く潮流は大渦を巻いているというのが実情で、反撃能力整備ということで自衛隊に新しく島嶼部防衛用極超音速滑空弾の大隊が新編される計画と、地対艦ミサイルの射程が大幅に延伸し任務が多様化することに。

 反撃能力、といいますと個人的にはF-2支援戦闘機で、つまり戦闘機と呼ばれる前の時代、レーザー誘導爆弾なんかを装備して策源地攻撃を行うものだ、といわれていたのが1990年代終わりから2000年代初頭、その後はF-15にJASSMを搭載するといわれていた。

 反撃能力は航空自衛隊の航空打撃力が主力であるといわれて、いやいや海上自衛隊にもトマホークが必要、ともいわれていたものの、陸上自衛隊の地対地ミサイルを延伸して中国内陸部を狙う、という発想はなかなかこれまで無かった、そんな時代が長い。

 富士学校長中村裕亮陸将の巡閲、第7師団長を務めたかた。特科部隊が中国本土とミサイル戦を担う、これがいまの防衛力整備計画の骨子となっていて、建前で会っても今後数年で富士学校祭ではミサイル部隊が戦車に変わる陸上自衛隊の屋台骨として並ぶこととなる。

 中村陸将は8月に退官されまして、この話題を掲載している現時点では兒玉陸将が富士学校長をつとめています。退官は8月1日となっていますので、思えば富士学校祭の十日後に退官、そんなことこの撮影の時点では知りませんけれど、学校祭が最後の大仕事、と。

 第7師団長を務めた富士学校長中村陸将、後任の兒玉陸将は第1師団長をへて富士学校長、人事発令は8月2日付ということですが、特科が屋台骨を担う一方、自衛隊には第1特科団と最近新編の第2特科団しか団長の補職先がなく、今後は変革されるのだろうか。

 観閲行進準備の号令、整列していた部隊は早走りで車両の位置へと戻ります。あと数年間でこの車両も大きく変容してゆく、特にパジェロこと1-1/2tトラックなどは、欧州を見ますと市販SUVに迷彩を施す事例も増えています、インプレッサとかあり得るのかも。

 富士教導団長豊田龍二陸将補の10式戦車による観閲行進、まだまだ、陸上自衛隊の看板装備というのは10式戦車なのだなあと思い安心します、有視界で直接照準を行う距離まで国土で相手を迎え撃つ、国土の国民は大変なことになりますが、専守防衛そのもの。

 団本部と本部付隊の観閲行進、わたしがどうしてもわからないのは、日本が戦争に巻き込まれるとして、国民と政治は防衛について同床異夢があるところをなぜすりあわせないのか、ということ。専守防衛とは国土、国民が住み財産が並ぶ本土を戦場とするのだ。

 専守防衛という、憲法上許された自衛権の行使、これを遵守する場合は日本国土が戦場となるのであって、これを本当に国民が支持しているのか。かといって習近平万歳とかプーチン万歳を叫ぶべく降伏して人権を損なうことも支持しまい、が憲法は現状なのだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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