■乗って残そうJR北海道
乗って残そうJR路線、という標語は足を運べば全国津々浦々で目にする標語ですが、昨年日本経済新聞にも“JR北海道、全路線の半分「維持困難」”との報道があり、大丈夫なのでしょうか。

JR北海道が危殆に瀕している、j-castニュースが2017/1/25日付で報じた“北海道のJR全線、3年後には運行不可能「JR北海道試算」報道の衝撃”との報道と昨年衝撃を与えました日本経済新聞が2016/11/18日付記事“JR北海道、全路線の半分「維持困難」”という二つの報道を視れば、例えば舞鶴線の“乗って残そう舞鶴線”程安穏とした状況ではない。

しかし、注意しなければならないのは表題の衝撃に対して本分全体を読む重要性です。“北海道のJR全線、3年後には運行不可能「JR北海道試算」報道の衝撃”、といいましても前線廃線というわけではなく、抜本的な廃線と列車運行合理化を行わなければ、JR北海道全体の車両稼動率が破綻し、運行する事が出来なくなるとの実情を提示したに他なりません。

JR北海道が全線で危ない、という表題から、まだ北海道新幹線があるので大丈夫さ、という視点と、北海道新幹線も運行はJR北海道、それでも札幌市営地下鉄と札幌市電に函館市電が残る、とか、第三セクターで路線だけは大手私鉄並みに長い北海道ちほく高原鉄道があるので大丈夫とか、調べたら廃業していたとか、道南いさりび鉄道がある、等混乱する。

全路線の半分「維持困難」、という先行報道がありましたので、これが即座に全線維持困難である水準まで追い込まれているのかと問われれば、現時点ではそうでは無く列車維持の方に全体のしわ寄せがくる、という表現が為されており、線路の維持が困難となる訳ではありません、しかし、究極の対処法として赤字が大きな全路線の半分を廃線とすれば済む。

単独経営により維持可能な区間は、JR北海道によれば、道南から道央へ青函トンネルを経て港町函館から港町小樽を経て道都札幌に至る路線、同線の長万部から工業地帯室蘭を経て港町苫小牧を経由し道都札幌に至る路線、道都札幌から北海道第二の都市旭川を経て道北の名寄に至る路線、道都札幌を道東へ畜産の拠点帯広を経由し港町釧路に至る路線など。

維持困難な路線は、道東地区では釧路から根室に至る路線と釧路過多網走に至る路線、道北地区では名寄以北の稚内までの路線と旭川から北海道を縦断し網走までの路線と旭川から沿岸部の留萌に向かう全線、道央地区では苫小牧から襟裳方面の様似へ向かう全線と富良野へ向かう旭川や滝川と新得からの全線、札幌北方を滝川に向かう全線、これらが危い。

廃線とすればすべて解決か、と問われますと、稚内と名寄の宗谷本線積層赤字区画は183kmと非常に長く路線バスでの代替は困難です。同じく網走や北見を結ぶ釧網は166kmと網走を旭川に結ぶ234kmを路線バスで代替するのも困難でしょう、苫小牧を襟裳に向かう日高本線も146km、札幌の北方を走る札沼線も76kmあります。一挙に廃止すれば混乱必至だ。

これまで北海道で廃線されたのはJR発足間もないころの天北線の音威子府を日本海側へ稚内を結ぶ149km全線廃線、名寄本線の道北名寄をオホーツク海側へ遠軽まで138kmを結ぶ全線廃線、深名線の道北深川から幌加内を経て名寄へ向かう121kmの廃線、緩慢な廃線としまして池田と北見祖結ぶ140kmの池北線第三セクター化を経ての廃線、などなど。

これまでの廃線路線は、このほか標津線や幌内線と松前線に歌志内線と昨年の留萌本線がありますが、路線は全てバスに転換されると共に、バスは拠点駅まで迂回する事になるものの連絡し、実質的に代替路線がありました。しかし、今回の経営困難の発表は、代替路線となる多くの路線も危機に曝されている事を示し、影響は重大と云わざるを得ません。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
乗って残そうJR路線、という標語は足を運べば全国津々浦々で目にする標語ですが、昨年日本経済新聞にも“JR北海道、全路線の半分「維持困難」”との報道があり、大丈夫なのでしょうか。

JR北海道が危殆に瀕している、j-castニュースが2017/1/25日付で報じた“北海道のJR全線、3年後には運行不可能「JR北海道試算」報道の衝撃”との報道と昨年衝撃を与えました日本経済新聞が2016/11/18日付記事“JR北海道、全路線の半分「維持困難」”という二つの報道を視れば、例えば舞鶴線の“乗って残そう舞鶴線”程安穏とした状況ではない。

しかし、注意しなければならないのは表題の衝撃に対して本分全体を読む重要性です。“北海道のJR全線、3年後には運行不可能「JR北海道試算」報道の衝撃”、といいましても前線廃線というわけではなく、抜本的な廃線と列車運行合理化を行わなければ、JR北海道全体の車両稼動率が破綻し、運行する事が出来なくなるとの実情を提示したに他なりません。

JR北海道が全線で危ない、という表題から、まだ北海道新幹線があるので大丈夫さ、という視点と、北海道新幹線も運行はJR北海道、それでも札幌市営地下鉄と札幌市電に函館市電が残る、とか、第三セクターで路線だけは大手私鉄並みに長い北海道ちほく高原鉄道があるので大丈夫とか、調べたら廃業していたとか、道南いさりび鉄道がある、等混乱する。

全路線の半分「維持困難」、という先行報道がありましたので、これが即座に全線維持困難である水準まで追い込まれているのかと問われれば、現時点ではそうでは無く列車維持の方に全体のしわ寄せがくる、という表現が為されており、線路の維持が困難となる訳ではありません、しかし、究極の対処法として赤字が大きな全路線の半分を廃線とすれば済む。

単独経営により維持可能な区間は、JR北海道によれば、道南から道央へ青函トンネルを経て港町函館から港町小樽を経て道都札幌に至る路線、同線の長万部から工業地帯室蘭を経て港町苫小牧を経由し道都札幌に至る路線、道都札幌から北海道第二の都市旭川を経て道北の名寄に至る路線、道都札幌を道東へ畜産の拠点帯広を経由し港町釧路に至る路線など。

維持困難な路線は、道東地区では釧路から根室に至る路線と釧路過多網走に至る路線、道北地区では名寄以北の稚内までの路線と旭川から北海道を縦断し網走までの路線と旭川から沿岸部の留萌に向かう全線、道央地区では苫小牧から襟裳方面の様似へ向かう全線と富良野へ向かう旭川や滝川と新得からの全線、札幌北方を滝川に向かう全線、これらが危い。

廃線とすればすべて解決か、と問われますと、稚内と名寄の宗谷本線積層赤字区画は183kmと非常に長く路線バスでの代替は困難です。同じく網走や北見を結ぶ釧網は166kmと網走を旭川に結ぶ234kmを路線バスで代替するのも困難でしょう、苫小牧を襟裳に向かう日高本線も146km、札幌の北方を走る札沼線も76kmあります。一挙に廃止すれば混乱必至だ。

これまで北海道で廃線されたのはJR発足間もないころの天北線の音威子府を日本海側へ稚内を結ぶ149km全線廃線、名寄本線の道北名寄をオホーツク海側へ遠軽まで138kmを結ぶ全線廃線、深名線の道北深川から幌加内を経て名寄へ向かう121kmの廃線、緩慢な廃線としまして池田と北見祖結ぶ140kmの池北線第三セクター化を経ての廃線、などなど。

これまでの廃線路線は、このほか標津線や幌内線と松前線に歌志内線と昨年の留萌本線がありますが、路線は全てバスに転換されると共に、バスは拠点駅まで迂回する事になるものの連絡し、実質的に代替路線がありました。しかし、今回の経営困難の発表は、代替路線となる多くの路線も危機に曝されている事を示し、影響は重大と云わざるを得ません。
北大路機関:はるな くらま
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