北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和六年度六月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.06.22-2024.06.23)

2024-06-21 20:12:04 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 今週末日曜日は沖縄慰霊の日となっていますが皆様いかがお過ごしでしょうか、今週末の自衛隊行事紹介です。

 美唄駐屯地創設47周年記念行事、6月23日日曜日に執り行われます。今週末の自衛隊行事として駐屯地記念行事は此処美唄だけとなっています、第2地対艦ミサイル連隊の駐屯しています駐屯地で、88式地対艦誘導弾が装備されています。第2地対艦ミサイル連隊は今年で創設32周年を迎え、自衛隊地対艦ミサイル部隊の重要性も近年再度高まっている。

 第2地対艦ミサイル連隊、予定では記念式典と観閲行進に訓練展示と装備品展示、そして体験試乗がおこなわれるとのこと。式典は連隊本部前にて行われまして観閲行進は駐屯地内道路において、88式地対艦誘導弾と関連車両が続々と行進します、そして訓練展示はミサイル部隊の展開要領と射撃準備など一連の動作を展示することとなっています。

 88式地対艦誘導弾は後継装備の12式地対艦誘導弾システムの配備開始とともに順次置き換えが開始されていて、しかしこの装備が一定数そろったことにより、北海道中央部山岳地帯に複数の連隊が、坑道掘削装置の支援を受け核攻撃などにも耐えうる地下の掩砲所に待機する事で特科団隷下部隊他の地対艦ミサイル連隊とともに数百発同時射撃が可能に。

 くまたか一般公開in秋田港、こちらは明日6月22日土曜日に行われます。冷戦時代に整備された魚雷艇の任務を受け継ぎ1990年代後半からは北朝鮮武装工作船への対処を期待され警戒監視任務に就いて来ましたミサイル艇はやぶさ型、もがみ型護衛艦に今後は置換えられることとなり、ミサイル艇という装備体系を見ておけるのは長くはないかもしれない。

 秋田港での一般公開は秋田港南埠頭C岸壁、道の駅あきた港南側に接岸するとの事で、事前予約などは不要で自由に見学する事が出来るという。ただ、注意しなければならないのは一般公開の時間が短いことで、1300時から1500時まで、終了30分前には受付を終了する可能性がありますので、実質一時間半くらい、出航もあっという間ですのでご注意を。

 はやぶさ型ミサイル艇は、有事の際には哨戒ヘリコプターから発射される対艦ミサイル等に対して脆弱性があり役に立たない、と指摘される装備ですが、少ない乗員で運用可能で平時の警戒監視任務には最適とおもう装備です、もがみ型護衛艦の複数クルー制度が苦労していると伝わりますが、先ずはミサイル艇において試してみては、とおもうほどです。

 行事としてはこの二つのみですが、この他に一般公開は行われませんが横須賀基地に置いて事前応募制説明会がひらかれるとの事ですので、既に応募は締め切られているという事ですけれども、停泊している艦艇は多少多い、ということがあるのかもしれません。このほかに、艦艇基地では民間の遊覧船が運行されており、こちらもお勧めといえるものです。

 軍港めぐり遊覧船と共に基地の街を散策して様々なグルメをめぐったりするだけでも、色々と興味深い事が多いものなのですが、この他には陸上自衛隊が朝霞駐屯地に、海上自衛隊は呉駅前と佐世保基地米軍ゲート前に、航空自衛隊は浜松基地においている広報館についても、自衛隊を知るという関心にこたえてくれる展示が数多く、おすすめです。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・6月23日:美唄駐屯地創設47周年記念行事
・6月22日:くまたか一般公開in秋田港

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-ウクライナ軍F-16戦闘機配備前にロシア防空砲兵制圧強化,ロシア軍砲兵がサーモバリック弾使用

2024-06-21 07:01:26 | 先端軍事テクノロジー
■防衛情報-ウクライナ戦争
 防空制圧というのは戦闘機の任務だと思っていました。

 ウクライナ軍はF-16戦闘機配備を前にロシア防空砲兵制圧を強化した可能性がある、ISWアメリカ戦争研究所6月12日付ウクライナ戦況報告によれば、前線付近においてウクライナ軍が空軍支援を受けるに先立って、ロシア軍の地対空ミサイルを最優先目標とすることでその能力を積極的に低下させようとしているとの分析を示しました。

 ATACMSやGMLRSによる攻撃が、このところ連続して複数の地域におけるロシア軍の広域防空システムであるS-300やS-400に対して積極的に加えられており、この分析を確認させるものとなっています。前線のウクライナ軍は今年2月以降ロシア空軍の誘導爆弾により蹂躙されており、夏までというF-16戦闘機供与が待たれている段階です。
■ノヴォオレクサンドリウカ
 やはりこういう状況では機動打撃力がものをいうのかもしれない。

 ロシア軍は主要高速道路U-05-04号線に接近しつつある、6月18日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告によれば、ロシア軍はドネツク州アウディイフカ北方20㎞に位置するノヴォオレクサンドリウカ村を制圧したと分析しています。ノヴォオレクサンドリウカ村付近は今年2月以来の激戦地でしたが、ロシア軍は暫時前進を継続していた。

 ノヴォオレクサンドリウカ村は主要高速道路U-05-04号線付近に所在し、砲兵火力によりウクライナ軍の兵站線を妨害できる位置となります。ロシア軍の一連の攻撃は東部戦線におけるウクライナ軍補給路遮断にあることは明らかで、この目的に沿うならばロシア軍は次にヴォズヴィジェンカ村の攻撃に向かうことが危惧されているとのことです。
■サーモバリック弾
 国際法上は何とも言えない装備がサーモバリック兵器なのですが。

 チャシブヤール市街地へはロシア軍砲兵がサーモバリック弾を使い攻撃を加えているというウクライナ側の報道がある、6月12日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告によるもので、サーモバリック弾は国際法で市街地使用が禁止されたナパーム弾に代わる弾薬となっていて、禁止された油脂類に代えマグネシウム粉末を用いた高熱を利用したもの。

 サーモバリック弾は、アルミニウム粉末によりマグネシウム燃焼を更に高圧高温とするため、発煙弾に用いられる白リン弾のようなものと異なり強燃ガスの複合爆鳴気による高い殺傷力を発揮し閉所で使用された場合は焼夷弾以上の、開けた場所でも重度の火傷とそれ以上に爆風被害をもたらします。チャシブヤールは台地上に位置し要衝のひとつ。

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