北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ロシアウクライナ戦争開戦三年【2】重戦力への回帰-機械化部隊への防衛力の転換を決断する必要

2025-02-25 07:01:44 | 国際・政治
■重戦力への回帰
 ロシアウクライナ戦争開戦三年を受けまして我が国防衛政策についても転換期を迎えている一方でその必要性に十分認識が足りていないのではないかという視点から。

 重戦力への回帰、といいますか、回帰しようにも装備面では冷戦時代にこれをある程度成り立たせていたのは北海道正面だけでしたので、具体的には、旧陸軍時代も含めて史上初といわざるを得ないのかもしれませんが、機械化部隊への防衛力の転換を決断する必要があるようにおもう。

 装甲装備としては、つい先日、フィンランドのパトリア社が自衛隊向けパトリアAMV装甲車のロールアウト式を行いましたが、軽装甲機動車後継のハーケイかイーグルⅣかの選定共々、普通科部隊に行き渡るように現行の810両の量産計画に甘んじること無く、機械化部隊を強化すべき。

 10式戦車についても、連隊戦闘団という編成、原点に回帰して本州への戦車配備を再開するとともに、次期戦車について、従来型の大規模武力衝突を念頭とした装備を開発し、本土決戦主義に甘んじず、第三次世界大戦回避のためのステイクホルダーとしての日本の能力を考えねばなりません。

 世界平和が日本国内だけで自己完結するほど日本には影響力は無く、結果的にどの国も当てはまるとおり、普通の国家として世界平和の維持に貢献するならば、そのための有志連合が組まれた際に参画できるような、そうした防衛力整備が求められる、という認識で考えるのですね。

 勝利か全滅か。日本の防衛政策で問題なのは、従来型の防衛力重視への反論を叫ぶ方ほど、実は基盤として本土決戦主義に陥っているのではないか、ということです。これは、繰り返しになりますが、反撃能力整備とともに反撃能力偏重主義になっているという現状への警鐘を含めて。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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