■タイタン号遭難事故
タイタニック、海底3700mの沈没船へ向けて潜航した観光用深海潜水艇タイタン行方不明から100時間以上が経ちました。この深さでは自衛田のDSRVでも潜航は難しい。
写真は自衛隊のDSRVですが、タイタニック号へ向かった潜水艇タイタン、設計では母船ポーラプリンスから海底へ潜航しますが音信不通になったと発表、アメリカ沿岸警備隊とカナダ海軍、そしてフランス人探検家が乗船していた為にフランス海軍も艦艇を派遣、フランス艦は昨夜現場海域へ到達しました。昨日日本時間夕刻までに生命維持装置の酸素が設計上使い果たしたとのこと。
カナダ海軍のP-8A哨戒機とP-3C哨戒機が海中で音を探知したと24時間前に報道がありました、カナダにはP-8Aは装備されていませんのでこれはCNN報道の時点で情報が錯そうしているようですが、こんな小型艇でもP-8Aのソノブイは発見できるのかと妙に感心した一方、その海域を集中捜索しても見つからず自然音であった可能性が指摘されている。
深海潜水艇タイタン、重量10.43tで全長6.7mと全幅2.5mに全高2.8m、一応小型二次元ソナーと推進装置により水中速力は3ノット、水中活動時間は96時間あり、操縦士1名と人員4名を収容可能で酸素と人員を含む搭載能力は685kg、比較できる日本の潜水艇が少ないのですが、似ているのは人間魚雷回天と比し重量はやや重く全長は半分以下、という。
しんかい6500、日本の有人深海調査艇として海洋研究開発機構が運用している、しんかい6500を比較対象としますと、乗員1名と人員2名が搭乗し全長9.7mと全高3.2mに全幅2.7m、重量27tとなっています、運用時間は標準8時間ということですが酸素は120時間分、建造費は125億円で参考までに同時期の海上自衛隊潜水艦の建造費が360億円ほど。
タイタンは安全装置として土嚢バラストを採用しており、一定時間水中に潜航したままの場合では土嚢が溶解し中の土砂を海中へ放出する事により浮上するとのこと。他方、通常の深海調査艇は水圧で変形しないガソリン等を浮力材として採用し、バラストを投棄した場合は自動で浮上するよう設計されていますが、タイタンにはこうした装置はありません。
4000m潜航可能という有人深海調査艇は、日本には一隻、しんかい6500のみ。いや、世界的に見てもアメリカのアルビン号、中国のシーオール号、オーストラリアのチャレンジャー号、ロシアのコンスル号とミール号、フランスのノーティール号と数えるほどしかありません、それは用途が限られるうえ、建造費が通常設計で数百億円を要する為なのです。ただ、一縷の望みをかけ捜索は続いています。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
タイタニック、海底3700mの沈没船へ向けて潜航した観光用深海潜水艇タイタン行方不明から100時間以上が経ちました。この深さでは自衛田のDSRVでも潜航は難しい。
写真は自衛隊のDSRVですが、タイタニック号へ向かった潜水艇タイタン、設計では母船ポーラプリンスから海底へ潜航しますが音信不通になったと発表、アメリカ沿岸警備隊とカナダ海軍、そしてフランス人探検家が乗船していた為にフランス海軍も艦艇を派遣、フランス艦は昨夜現場海域へ到達しました。昨日日本時間夕刻までに生命維持装置の酸素が設計上使い果たしたとのこと。
カナダ海軍のP-8A哨戒機とP-3C哨戒機が海中で音を探知したと24時間前に報道がありました、カナダにはP-8Aは装備されていませんのでこれはCNN報道の時点で情報が錯そうしているようですが、こんな小型艇でもP-8Aのソノブイは発見できるのかと妙に感心した一方、その海域を集中捜索しても見つからず自然音であった可能性が指摘されている。
深海潜水艇タイタン、重量10.43tで全長6.7mと全幅2.5mに全高2.8m、一応小型二次元ソナーと推進装置により水中速力は3ノット、水中活動時間は96時間あり、操縦士1名と人員4名を収容可能で酸素と人員を含む搭載能力は685kg、比較できる日本の潜水艇が少ないのですが、似ているのは人間魚雷回天と比し重量はやや重く全長は半分以下、という。
しんかい6500、日本の有人深海調査艇として海洋研究開発機構が運用している、しんかい6500を比較対象としますと、乗員1名と人員2名が搭乗し全長9.7mと全高3.2mに全幅2.7m、重量27tとなっています、運用時間は標準8時間ということですが酸素は120時間分、建造費は125億円で参考までに同時期の海上自衛隊潜水艦の建造費が360億円ほど。
タイタンは安全装置として土嚢バラストを採用しており、一定時間水中に潜航したままの場合では土嚢が溶解し中の土砂を海中へ放出する事により浮上するとのこと。他方、通常の深海調査艇は水圧で変形しないガソリン等を浮力材として採用し、バラストを投棄した場合は自動で浮上するよう設計されていますが、タイタンにはこうした装置はありません。
4000m潜航可能という有人深海調査艇は、日本には一隻、しんかい6500のみ。いや、世界的に見てもアメリカのアルビン号、中国のシーオール号、オーストラリアのチャレンジャー号、ロシアのコンスル号とミール号、フランスのノーティール号と数えるほどしかありません、それは用途が限られるうえ、建造費が通常設計で数百億円を要する為なのです。ただ、一縷の望みをかけ捜索は続いています。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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