■臨時情報-ミサイル防衛
北朝鮮が土曜日に発射したICBM大陸間弾道弾は火星15型であると発表されました。
北朝鮮ミサイル実験、考えてみますと1993年に最初のミサイル実験が実施された際には、この時は北朝鮮のラジン級コルベットというめったに出航しない水上戦闘艦を海上自衛隊哨戒機が確認していながら、アメリカより通知されるまでミサイル実験そのものを把握できなかった、この頃のミサイル実験は数年に一回、という規模でしかありませんでした。
現在のような高頻度となり、しかも核弾頭を搭載する懸念が高いミサイル脅威の増大を前に、ミサイル防衛をどのように扱うか、という課題へ取り組まねばなりません。具体的には、ミサイル防衛専用艦として、イージス艦、当初はかなり大型艦を建造する方針でしたが、その後修正され護衛艦型のイージス艦が建造されるようですが、この扱いについて。
むらさめ型護衛艦後継艦にイージスシステムが搭載される可能性はあるのか、という点を具体的に考えてみたいと御思います。むらさめ型護衛艦は汎用護衛艦、つまり汎用護衛艦をミサイル護衛艦に統合する、現在のアメリカ海軍駆逐艦の様にオールイージスを目指す可能性は無いのか。こうした案はおととしに示せば予算が無いとして一蹴されたでしょう。
しかし、長年の防衛費不足、その背景には脅威と任務が増大する中で政治が防衛費を抑制しようとしたため、多くの部隊で装備が足りず人員も増員無く部隊だけが増大し非情な定数割れに見舞われた中での防衛崩壊という状況に政治が目を向け、方向性は怪しいものの、防衛費だけはGDP2%へと、実質的に倍増させる方針へ舵を切った為、現実性が生まれる。
反撃能力を整備するのでミサイル防衛は不要ではないか、こうした指摘もあるのかもしれませんが、核兵器による恫喝を日本が通常兵器による反撃能力で圧するには無理があります、2000発5000発という問題ではなく、核兵器に通常戦力で対抗するには10万20万という単位の弾道ミサイルが無ければ抑止できず、結果的にミサイル防衛は必要となります。
イージス艦のローテーションという問題が、ミサイル防衛には常に付きまといましたが、汎用護衛艦をミサイル護衛艦へ統合したならば幾分かはこの問題を解消できるでしょう。無論問題はあり、イージスシステムはアメリカからの有償軍事供与を受ける為、多額の防衛費が外国企業に流れ、国内雇用に繋がりません。ただ、ミサイル防衛という視点からは検討の余地があるのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
北朝鮮が土曜日に発射したICBM大陸間弾道弾は火星15型であると発表されました。
北朝鮮ミサイル実験、考えてみますと1993年に最初のミサイル実験が実施された際には、この時は北朝鮮のラジン級コルベットというめったに出航しない水上戦闘艦を海上自衛隊哨戒機が確認していながら、アメリカより通知されるまでミサイル実験そのものを把握できなかった、この頃のミサイル実験は数年に一回、という規模でしかありませんでした。
現在のような高頻度となり、しかも核弾頭を搭載する懸念が高いミサイル脅威の増大を前に、ミサイル防衛をどのように扱うか、という課題へ取り組まねばなりません。具体的には、ミサイル防衛専用艦として、イージス艦、当初はかなり大型艦を建造する方針でしたが、その後修正され護衛艦型のイージス艦が建造されるようですが、この扱いについて。
むらさめ型護衛艦後継艦にイージスシステムが搭載される可能性はあるのか、という点を具体的に考えてみたいと御思います。むらさめ型護衛艦は汎用護衛艦、つまり汎用護衛艦をミサイル護衛艦に統合する、現在のアメリカ海軍駆逐艦の様にオールイージスを目指す可能性は無いのか。こうした案はおととしに示せば予算が無いとして一蹴されたでしょう。
しかし、長年の防衛費不足、その背景には脅威と任務が増大する中で政治が防衛費を抑制しようとしたため、多くの部隊で装備が足りず人員も増員無く部隊だけが増大し非情な定数割れに見舞われた中での防衛崩壊という状況に政治が目を向け、方向性は怪しいものの、防衛費だけはGDP2%へと、実質的に倍増させる方針へ舵を切った為、現実性が生まれる。
反撃能力を整備するのでミサイル防衛は不要ではないか、こうした指摘もあるのかもしれませんが、核兵器による恫喝を日本が通常兵器による反撃能力で圧するには無理があります、2000発5000発という問題ではなく、核兵器に通常戦力で対抗するには10万20万という単位の弾道ミサイルが無ければ抑止できず、結果的にミサイル防衛は必要となります。
イージス艦のローテーションという問題が、ミサイル防衛には常に付きまといましたが、汎用護衛艦をミサイル護衛艦へ統合したならば幾分かはこの問題を解消できるでしょう。無論問題はあり、イージスシステムはアメリカからの有償軍事供与を受ける為、多額の防衛費が外国企業に流れ、国内雇用に繋がりません。ただ、ミサイル防衛という視点からは検討の余地があるのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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