イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

駄々を捏ねる

2006-02-19 | 2006年度(1/13まで)
 私が3-4歳のころは、母親に愛着・執着し駄々を捏ねることが多かった。幼稚園に初めて登園したときは、母親が秘かに幼稚園を出て帰宅するところを見つけ、心細く泣き叫んだ。これが、私のお駄々の原型だと思う。

 お駄々を捏ねるという感情は、時々今でも顔をのぞかせることがある。三つ子の魂百までというのは当たっている。

 さて、最近読み込んでいる、フランスの哲学者、シモーヌ・ヴェイユの著作で、「神を待ちのぞむ」(勁草書房)田辺保・杉山毅訳がある。その中に友愛についての記述がある。

・・二人の友は、二人のままでいることに心から承認し、ひとつになろうとはしない。はっきりと違った二つの被造物であるという事実から二人の間には距離が置かれている。二人はこの距離を尊重する・・とある。また・・キリストが弟子たちにむかって、「あなたがたは互いに愛し合いなさい」と言われたのは、愛情をつけなさいと命令なさったのではない。・・かれが命じたのは、こういうきずなを友愛にかえよということであった。それは、そのきずなを不純な執着や憎悪に向けさせないためであった。・・

 感情の中に、この駄々を捏ねる原型を感じたときに、この友愛を思い出し、人間関係を肯定的に考えて行きたい。